インスタグラム広告のターゲティングについてポイントを解説
どの企業でも広告出稿をする際には費用対効果の高い配信をしたいと考えるでしょう。そこでポイントとなるのがターゲティングです。インスタグラム広告に限らず、SNS広告においてターゲティングは非常に重要な要素となっています。
また、インスタグラム広告はFacebook広告と連動しているため、詳細なデータに基づいた精度の高いターゲティングが可能な点が大きな魅力です。ターゲティングをうまく活用できれば、少ない予算でも高い効果が期待できるでしょう。
そこで今回は、インスタグラム広告のターゲティングについて詳しく解説していきたいと思います。
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インスタグラム広告のターゲティングとは
ターゲティングとは、顧客を年齢や性別、興味関心などの属性によって細分化し、ターゲットを絞り込んでマーケティング戦略を立てることを指します。
ただ顧客を細分化するだけでなく、どのセグメントが自社と最も親和性が高いのか、ニーズに合っているのかを検証し、明確にすることが重要です。
インスタグラム広告を出稿するには、ターゲティングを行い、自社の商品やサービスを打ち出していく市場を絞る必要があります。そうすることで、ニーズがある顧客層にダイレクトにアプローチすることができ、費用対効果も高まります。
反対に、ターゲティングを行わずすべての顧客に同様のアプローチをしていても、リーチは広くなりますが成果にはつながりません。無駄なコストもかかってしまいます。
まずは、自社がどのような性質をもち、どんな客層からのニーズがあるのかを分析して効率的なマーケティング戦略を構築していきましょう。
インスタグラム広告のターゲティングの特徴
◆ターゲティング精度が高い
インスタグラムはFacebookを運営しているMeta社が運営しています。そのため、インスタグラム広告はFacebook広告と連動しており、データを共有しています。
Facebookは実名、出身校、勤務先、居住地などの詳細なプロフィールを登録しているユーザーが多くいます。従って、インスタグラム広告でもFacebook広告のデータをもとにした詳細なターゲティングが可能なのです。インスタグラム上でのユーザーの行動も反映されるため、精度の高い広告配信ができます。
インスタグラム広告のターゲティングの種類
インスタグラム広告は精度の高いターゲティングが特徴ですが、ターゲティングの方法は大きく3種類に分けられます。
- コアオーディエンス
- カスタムオーディエンス
- 類似オーディエンス
コアオーディエンス
コアオーディエンスとは、年齢や属性、行動などのユーザーデータや興味関心に応じてターゲティングを指定し、配信対象を絞りこむ手法です。ユーザー属性ターゲティングとインタレストターゲティングの2つに分かれます。
◆ユーザー属性ターゲティング
Facebook上で登録された、年齢、性別、地域、属性といったユーザーの基本情報をもとにインスタグラム広告でも詳細なターゲティング設定が可能です。
年齢
13~65歳以上まで1歳ごとに設定可能です。年齢層が指定されていないため、インスタグラム広告を配信したいターゲットの年齢に絞ったピンポイントでの配信も可能です。
性別
「すべてのユーザー」「男性のみ」「女性のみ」の設定が可能です。
地域
国や都道府県だけでなく、市区町村や郵便番号単位でターゲティングが可能です。特定の地域に住むユーザーのみにインスタグラム広告を配信、または除外して配信できます。
また、実際に今その地域に住んでいる人だけでなく、「この地域を旅行中の人」といった設定もできるため、出張や旅行、観光に来ているユーザーにもインスタグラム広告を配信できます。
言語
実際に住んでいる地域の言語ではなく、Facebookアプリ上で設定している言語に基づいてインスタグラム広告を配信します。
属性
学歴や収入、仕事などの属性によってターゲティング可能です。ターゲットにしたいユーザーの属性が明確な場合は設定しておくといいでしょう。
インスタグラム広告のターゲティングは、Facebook広告のターゲティングを利用しているため、Facebookアカウントをもっていないユーザーの場合は、インスタグラムのアカウント情報から推測されたものになります。インスタグラムのみを利用しているユーザーがいることも念頭に入れてターゲティングを行うことが重要です。
◆インタレストターゲティング
インスタグラム・Facebookでの投稿へのいいねやフォローアカウント、発見タブで検索したワード、投稿に使用したハッシュタグなどの様々な行動履歴をもとにターゲティングが可能です。
興味・関心
ユーザーの興味・関心がある項目に絞ってターゲティングを設定できます。
・スポーツ・アウトドア
・テクノロジー
・ビジネス・業界
・フィットネス・ウェルネス
・レジャー施設
・家族と交際関係
・食品・飲料品
自社の商品やサービスと関連性の高いカテゴリーを選択すべきですが、どれかひとつに絞ってしまうとリーチが伸びない可能性もあります。
例えば、スポーツドリンクを販売している企業は「食品・飲料水」のカテゴリーのみを選択するのではなく、「スポーツ・アウトドア」や「フィットネス・ウェルネス」などのカテゴリーも選択することで、ニーズから大きくそれることなくリーチを伸ばすことができるでしょう。
行動
インスタグラム・Facebook上でのユーザーの行動履歴やスマホの利用状況に基づいてターゲティングを設定できます。
・デジタルアクティビティ
・モバイルデバイスユーザー
・旅行
・海外在住者
・消費者の分類
・記念日
・購入行動
インタレストターゲティングを活用すれば、自社の商品を検索・購入したことのあるインスタグラムユーザーに対して再度アプローチをかけ、購入へ誘導しやすくなります。
カスタムオーディエンス
すでに自社と何らかの接点を持っているインスタグラムユーザーを対象としたターゲティングが可能です。コンバージョンにつながりやすく、該当するユーザーのみに広告を配信したり、反対に該当するユーザーだけを除外して広告を配信することも可能です。
カスタムオーディエンスによって作成できるのは以下の5つです。
- カスタマーリストに基づくカスタムオーディエンス
- ウェブサイトカスタムオーディエンス
- エンゲージメントカスタムオーディエンス
- モバイルアプリカスタムオーディエンス
- オフラインアクティビティカスタムオーディエンス
◆カスタマーリストに基づくカスタムオーディエンス
自社が保有している顧客のメールアドレスや電話番号などのデータをもとにターゲティングを行います。自社の顧客データとFacebookのプロフィールをマッチングさせ、インスタグラムを利用しているユーザーに対して広告を配信できます。
過去に問い合わせがあり、基本的な情報を取得しているユーザーにコンバージョンを促す際に適しています。
◆ウェブサイトカスタムオーディエンス
自社のWebサイトにアクセスしたインスタグラムユーザーを対象にターゲティングを行います。アクセスしたユーザー全員を対象にすることも、逆に一定期間アクセスしていないユーザーを対象にすることも可能です。
過去に自社のWebサイトを訪問したが、閲覧のみで購入まで至らなかったユーザーに再訪問や購入までしてもらえるよう促す際に適しています。
◆エンゲージメントカスタムオーディエンス
エンゲージメントとは、投稿へのいいねやコメント、シェア、動画再生などのアクションを指します。自社のインスタグラムアカウントに対してこれらのアクションを行ったユーザーを対象にターゲティングを行います。
アクションを起こしてくれるということは、少なからず自社に興味をもってくれているユーザーである可能性が高いため、コンバージョンにつながりやすいでしょう。
◆モバイルアプリカスタムオーディエンス
自社が運営するアプリをダウンロードしているインスタグラムユーザーを対象にターゲティングを行います。「ダウンロードしているが、購入には至っていないユーザー」、「毎日アプリを起動しているユーザー」など、様々な分け方が可能です。
◆オフラインアクティビティカスタムオーディエンス
電話での問い合わせや実店舗への訪問・購買履歴など、オフラインで取得した顧客情報をもとに、自社と接点のあるインスタグラムユーザーを対象にターゲティングを行います。
実店舗を持っている場合に有効ですが、他のターゲティングに比べて配信ボリュームが少ないため、自社にとって適切な手法であるか考慮しましょう。
類似オーディエンス
カスタムオーディエンスに基づいて、既存顧客やサイト訪問者と似た属性をもつインスタグラムユーザーに向けて広告を配信し、リーチを広げることができます。
自社の意図に沿った属性を持っていながらもこれまで接点のなかったユーザーにアプローチすることが可能になります。すでに自社に興味を持っている既存顧客と類似しているため、新規顧客でも興味を持ってもらいやすく、高い効果が見込めます。
ターゲティング精度は1~10%まで設定でき、数値が低いほど類似度の高いユーザーにアプローチできます。類似オーディエンスは100人以上のデータがあれば作成できますが、より高い精度でターゲティングするためには1000~5000人のソース量が必要となります。
インスタグラム広告のターゲティングのポイント
インスタグラム広告では、精度の高いターゲティングを設定できることが魅力のひとつですが、ターゲティング効果を最大限に発揮するためには、注意しなければいけないポイントがいくつかあります。
ペルソナを設定する
インスタグラム広告には様々なターゲティング方法がありますが、最も重要なのはペルソナを設定することです。
年齢や居住地だけでなく、職業や趣味、生活スタイル、SNSの利用状況といった詳細な部分まで絞り込みが可能なインスタグラム広告では、しっかりペルソナを作り込めるかが広告効果を左右します。
まずはどんなユーザーに商品を利用してほしいのかを詳細に設定しましょう。ペルソナが明確になれば、どんなターゲティング設定をするべきなのか、自社の商品やサービスを打ち出したい顧客層に適切に配信できているのかが見え、費用対効果も高まります。
ターゲットを絞りすぎない
インスタグラム広告では、ターゲットを絞りすぎないことが重要です。もちろん、自社のニーズに合ったターゲット層を狙うことは大切ですが、あまりに細かく設定してしまうと広告を配信できるユーザー層が狭くなり、潜在顧客の獲得が難しくなってしまいます。
ターゲットを絞りすぎると自動最適化機能が落ちてしまう問題も起こります。自動最適化機能とは、これまでの広告配信の結果をもとに、自動的に最適なユーザーを選別して広告を配信する機能です。
しかし、そもそも配信する数が少なければクリックされる数も少ないため、自動最適化を図るための十分なデータを収集できなくなってしまいます。
従って、インスタグラム広告では、最初は広めにターゲティングを設定してリーチを獲得することでデータも蓄積されていき、精度も向上していきます。
複数のターゲティングを並行して進める
インスタグラム広告では、配信するターゲットを複数設定することができます。ひとつのターゲットに限定して配信しても、そのターゲティングが自社にとって最も適切なターゲティングの手法なのか判断することができません。
複数設定して並行配信することで、より短期間でコンバージョンにつながりやすいターゲットを見つけやすくなります。
しかし、ターゲットを複数設定する際は、ユーザーの属性が重複しないように注意が必要です。
似たターゲットを設定してしまうとインスタグラム内で自社の広告同士が競合してしまい、パフォーマンスが低いほうの広告は表示されなくなってしまいます。その結果、配信数も減少し、正しい効果が得られなくなってしまいます。
まとめ
今回は、インスタグラム広告におけるターゲティングについて解説しました。
インスタグラム広告に限らず、ターゲティングは効率のいい広告運用に必要不可欠であり、うまく活用できれば少ないコストで高い効果を見込めます。
また、ひとつのターゲティング手法に縛られるのではなく、異なる種類のターゲティングを並行して行うことで、自社の強みと顧客のニーズに合ったターゲティングが見えてきます。
しかし、ピンポイントに絞りすぎたり、誤ったターゲティング手法を使用してしまうとかえって費用が増大したり、効果が薄れてしまう恐れもあります。
インスタグラム広告運用を考えている方は、広告のクリエイティブはもちろん、ターゲティングについてもしっかりとポイントを押さえて効果的な配信を行いましょう。
弊社では、インスタグラム広告を配信するにあたって、配信プランの設計・クリエイティブ作成・広告設定・広告配信・WEBレポートまで、ワンストップで承ります。
インスタグラム広告に興味がある方や、配信効果を改善したい方は、お気軽に弊社までお問合せ下さい。
WRITER / JUNE 株式会社ジャリア福岡本社 第2営業部 企画営業 アカウントプランナーグループ 株式会社ジャリア福岡本社 第2営業部は、ハウスメーカーや工務店、マンション会社など不動産関連の広告専門チームとショッピングモールなど商業施設関連を専門にしたチームをメインにエンターテイメント関連など多岐にわたるクライアント様の事業をサポートしている部門です。現在は、SNS・Webマーケティングを中心に、動画マーケティングも得意としています。企画営業とクリエイティブの連携、チームワークを強みにクライアント様の課題解決に日々奮闘しています。 |