リテールメディアとは?店舗サイネージ・OOH広告との違いと媒体別動画制作のポイントを解説

リテールメディアについての解説

買や来店に近いタイミングで生活者に接触できる広告手法として、「リテールメディア」への注目が高まっています。コンビニ、スーパー、ドラッグストア、飲食店、商業施設などの店舗内サイネージや、小売事業者が持つアプリ・EC上の広告枠を活用することで、生活者の買い物導線上で商品やサービスを訴求できる点が特徴です。

一方で、リテールメディアは「有名な媒体に出せば効果が出る」広告ではありません。店舗数や来店者数だけで判断したり、YouTubeやSNSで使用している動画をそのまま流用したりすると、視認環境や接触タイミングに合わず、十分に伝わらない可能性があります。

本記事では、リテールメディアの基本的な考え方から、OOH広告・Web広告・SNS広告との違い、媒体選定で確認すべきポイント、店舗サイネージに合わせた動画制作の考え方まで解説します。リテールメディアを単体で考えるのではなく、OOH広告やWeb広告、SNS、LINEなどと組み合わせて活用したい企業様は、ぜひ参考にしてください。

目次

リテールメディアとは?

リテールメディアが注目される理由

リテールメディアの主な種類

リテールメディアとOOH広告の違い

リテールメディアが向いているケース

リテールメディアが向いていないケース

リテールメディアの媒体選定で確認すべきポイント

リテールメディアでは媒体に合わせた動画制作が重要

リテールメディアで使いやすい動画パターン

リテールメディアをOOH・Web・SNS・LINEと組み合わせる方法

ジャリアができるリテールメディア・OOH広告の活用支援

まとめ|リテールメディア成功のための要点チェック

リテールメディアとは?

リテールメディアとは、小売店や飲食店、商業施設、ECサイト、アプリなどが持つ顧客接点や購買データを広告媒体として活用するマーケティング手法です。

具体的には、店舗内に設置されたデジタルサイネージ、レジ付近のモニター、店頭ポスター、店内放送、公式アプリ内の広告枠、ECサイト上の広告枠などがリテールメディアに該当します。

従来の広告媒体と大きく異なる点は、生活者が商品を購入する直前や、店舗・施設を利用しているタイミングで接触できることです。生活者が「買い物をしている」「商品を選んでいる」「施設内を移動している」という状況で広告に触れるため、商品やサービスの認知、比較検討、来店・購買のきっかけづくりに活用しやすい媒体です。

株式会社ジャリアのリテールメディアのイメージ

店舗・飲食店・商業施設・EC・アプリが持つ顧客接点の広告化

リテールメディアの基本は、小売店やサービス事業者が持つ顧客接点を広告媒体として活用することです。これまで商品を販売する場所だった店舗やアプリが、生活者に情報を届けるメディアとしても使われるようになっています。

  • オフライン接点店舗内サイネージ、レジ前モニター、店内放送、ポスター、POP、カート広告、商業施設内サイネージなど

  • オンライン接点:ECサイト内広告、公式アプリ内広告、クーポン配信、プッシュ通知、会員向け画面など
  • データ活用:ポイントカード、会員ID、購買履歴、ID-POSなどを活用した配信・分析

コンビニ、スーパー、ドラッグストア、飲食店、商業施設などの実店舗では、店内サイネージやレジ前モニターを通じて、買い物中・移動中・待機中の生活者に広告を届けることができます。一方、ECサイトや公式アプリでは、閲覧履歴や購買履歴をもとに、オンライン上で商品やキャンペーンを訴求できます。

このように、リテールメディアはオフラインの店舗空間とオンライン上の顧客接点を組み合わせた広告手法です。ただし、すべての接点を同じように使えばよいわけではありません。接触する場所、視認時間、ユーザーの心理状態、広告後の行動導線に合わせて、媒体やクリエイティブを選ぶ必要があります。

購買行動に最も近い「購買直前型メディア」としての本質

リテールメディアの特徴は、生活者の購買行動に近い場所で広告に接触できる点にあります。

Web広告やSNS広告は、ユーザーが情報収集をしている時や、コンテンツを見ている時に表示されます。一方、店舗内サイネージやレジ前モニターなどのリテールメディアは、生活者が実際に買い物をしている場面で接触します。

たとえば、スーパーの売場近くで新商品の動画を見たり、ドラッグストアでキャンペーン告知を見たり、飲食店の待ち時間に地域サービスの広告を目にしたりするケースです。

このように、リテールメディアは生活者の行動に近い場所で接触できるため、商品名の想起、キャンペーン認知、来店・購買の後押しに活用しやすい広告媒体といえます。

リテールメディアが注目される理由

リテールメディアが注目されている背景には、Web広告環境の変化や、小売店が持つファーストパーティデータの価値向上があります。

近年は、Cookie規制や個人情報保護への対応により、従来のWeb広告のターゲティング手法が見直されています。その中で、実店舗やアプリ、ECサイトを通じて生活者との接点を持ち、購買データを保有している小売事業者のメディア価値が高まっています。

また、リテールメディアはオンライン広告だけでは接触しにくい生活者にもアプローチしやすい点が特徴です。店舗や商業施設は、日常的に利用されるリアルな生活導線であるため、Web広告やSNS広告とは異なる接触機会をつくることができます。

購買・来店に近い接点と生活導線上でのアプローチ

リテールメディアの強みは、生活者の日常行動の中に自然に広告接点をつくれることです。

買い物中、レジ待ち中、飲食店での待ち時間、商業施設内の移動中など、生活者が店舗や施設を利用しているタイミングで情報を届けられます。こうした接触は、スマートフォン上の広告とは異なり、生活空間の中で自然に視界へ入る点が特徴です。

たとえば、以下のような活用が考えられます。

  • 自然な接触機会:買い物中やレジ待ち、移動中といった「隙間時間」に無理なく視界に入る
  • 高い衝動購買の誘発:店舗内で広告を目にすることで、予定になかった商品の想起や試食・お試し行動へ繋がる
  • 非広告層へのリーチ:普段Web広告をブロックしている層や、SNSを活発に利用しない層にもリアル店舗でアプローチ可能

このように、リテールメディアは「生活者がどこにいるか」「どのような状態で広告を見るか」を踏まえて設計することで、来店・購買に近い接点として活用しやすくなります。

媒体名や店舗数だけで選ぶ危険性と注意点

リテールメディアを検討する際に注意したいのが、媒体名や店舗数だけで判断してしまうことです。「全国〇〇店舗で放映可能」「月間来店者数〇〇万人」といった数値は、媒体を比較するうえで重要な情報です。しかし、それだけで出稿先を決めてしまうと、実際の視認環境やターゲットとの相性を見落とす可能性があります。

店舗数が多くても、サイネージの設置場所が見えにくい位置にある場合や、生活者が立ち止まらない動線上にある場合、十分に広告を認識してもらえない可能性があります。また、来店客の属性や利用目的が自社の商品・サービスと合っていなければ、接触数が多くても成果につながりにくくなります。

リテールメディアを選ぶ際は、生活者がどの場所でどのような状態で広告を見るのかを確認することが重要です。各媒体の特徴については、次章「リテールメディアの主な種類」で詳しく整理します。

リテールメディアの主な種類

リテールメディアはの接点については前章で整理しましたが、実際に媒体を選定する際は、「どの接点を使うか」だけでなく、「どの業態・媒体の生活者接点を活用するか」も重要です。

同じ店舗内サイネージでも、コンビニで見る広告と、スーパーで見る広告、ドラッグストアで見る広告では、生活者の来店目的や滞在時間、広告に接触する心理状態が異なりやすくなります。そのため、リテールメディアを検討する際は、生活者の状態と業態ごとの特徴を理解したうえで、自社の商品・サービスと相性の良い接点を選ぶことが重要です。

ここでは、代表的な業態別にリテールメディアの特徴を整理します。

各業態におけるリテールメディアの特徴一覧

それぞれの業態が持つ顧客接点には、異なる強みや接触環境が存在します。自社商品の特性やターゲットの購買意図に合わせて最適なチャネルを見極める必要があります。

  • コンビニエンスストア:日常的な利用頻度の高さと、短時間での接触が特徴です。通勤・通学中、昼食時、帰宅途中など、生活者のさまざまな行動タイミングで接点を持ちやすい業態です。また、全国的に展開しているので高いカバー率を保有しているのも特徴です。

    一方で、来店から退店までの時間が短い場合も多いため、広告では商品名やキャンペーン内容、検索キーワードなどを短時間で伝える設計が重要です。

    詳細なコンビニリテールメディアの記事で解説しています。

  • スーパーマーケット・GMS日常的な買い物導線上で生活者に接触できる点が特徴です。食品や日用品の購買と近い場所で広告を見てもらえるため、店内に販売されている新商品の案内やキャンペーン告知に活用しやすい業態です。
    詳細なスーパー・GMSリテールメディアの記事で解説しています。
  • ドラッグストア:美容や健康、衛生用品など、生活者の悩みや購入目的が比較的明確な買い物シーンで接触できる点が特徴です。化粧品やヘルスケア用品、オーラルケア用品、洗剤など、商品を比較しながら選ぶ場面で広告を見てもらえるため、商品理解やキャンペーン告知に活用しやすい業態です。
    詳細なドラッグストアリテールメディアの記事で整理しています。
  • 外食チェーン・飲食店:来店者が食事や待ち時間を過ごしている場面で広告に接触できる点が特徴です。食事を楽しんでいたり、同席者と会話していたりするため、強い売り込み感のある表現や、食事中に不快感を与える表現は避ける必要があります。商品やサービスを訴求する場合も、空間の雰囲気を損なわず、自然に目に入る動画・デザインにすることが重要です。
    詳細は外食チェーンリテールメディアの記事で解説しています。
  • 家電量販店:家電や通信機器、住宅設備など、比較検討されやすい商品・サービスの購入前接点として活用しやすい点が特徴です。来店者は価格、機能、メーカー、口コミ、設置条件などを確認しながら検討していることが多く、その場で即決せず、後日WebサイトやEC、他店舗で比較してから購入するケースもあります。短期的な購買促進だけでなく、店頭での接触をきっかけに、LPや資料請求、相談予約などへつなげる導線設計が重要です。
    詳細は家電量販店リテールメディアの記事で解説しています。
  • 商業施設・ショッピングモール:来館者が買い物、食事、休憩、イベント参加など複数の目的で滞在するため、施設内を回遊する時間が比較的長くなりやすい業態です。そのため、館内サイネージや施設内広告に複数回接触する機会をつくりやすく、広告を見た後に「ついでに店舗へ立ち寄る」「イベントに参加する」「サービスを確認する」といった行動につながる可能性があるため、施設内での行動喚起にも活用しやすい点が特徴です。

    詳細は商業施設リテールメディアをご覧ください。

  • 自社EC・公式アプリ:ECサイト内の広告枠、検索結果ページ、商品詳細ページ、公式アプリ内のバナー、クーポン配信、プッシュ通知などを通じて、商品やキャンペーンを訴求できます。Web広告に近い性質を持つ一方で、リテールメディアならではの強みは、小売事業者が保有するファーストパーティデータを活用しやすい点にあります。購買履歴、閲覧履歴、会員情報、ポイントカード情報などをもとに、生活者の興味関心や購買傾向に合わせた広告配信や販促施策を行いやすくなります。

これらの業態別メディアは、単体で活用するだけでなく、ターゲットの生活導線に合わせて複合的に組み合わせることで、認知から来店・購買までの相乗効果を劇的に高めることができます。

リテールメディアとOOH広告の違い

リテールメディアとOOH広告は、どちらも生活者が外出中に接触するリアルメディアです。駅、街頭、商業施設、店舗など、オンライン広告とは異なる実空間で情報を届けられる点は共通しています。

一方で、両者は広告に接触する場所や、生活者の状態、施策としての役割が異なります。OOH広告は、街中や駅、道路、交通機関などの移動導線上で生活者に接触し、商品名やサービス名、ブランドの認知を広げる目的で活用されることが多い広告です。

リテールメディアは、店舗内や商業施設内、EC・アプリなど、購買や来店に近い接点で広告を届ける媒体です。生活者が買い物をしている、施設内を回遊している、商品を比較しているといった状態で接触できるため、商品想起、キャンペーン告知、来店・購買の後押しに活用しやすい点が特徴です。

購買・来店に近い「リテールメディア」と街・移動・生活導線上の「OOH広告」

両者の最も根本的な違いは、「広告に接触する場所」と「生活者の心理フェーズ」にあります。OOH広告が都市の移動中や街歩きの最中に広くアプローチするのに対し、リテールメディアは特定の店舗内や購買エリアに特化しています。

  • OOH広告(街頭ビジョン・駅構内・交通広告)
    主な目的:広域な認知獲得、ブランドイメージの形成、話題性の創出
    接触シチュエーション:移動中、街歩き中、待ち合わせ中
    心理状態:移動や外出を楽しんでいる状態(購買意図はまだ低い)
  • リテールメディア(店舗内サイネージ・レジ液晶)
    主な目的:購買の直前想起、店頭での指名買い誘導、衝動買いの促進
    接触シチュエーション:買い物中、レジ待ち中、入店直後
    心理状態:具体的に商品を探している、または買うものを考えている状態

OOH広告が「街や移動導線上で知ってもらう広告」だとすれば、リテールメディアは「店舗や施設内で思い出してもらう広告」と捉えることができます。

たとえば、屋外ビジョンや駅広告で商品名を認知してもらい、その後、スーパーや商業施設のサイネージで再度接触することで、来店や購買に近いタイミングで想起を促すといった使い方が考えられます。

そのため、リテールメディアとOOH広告は、どちらが優れているかではなく、広告目的やターゲットの行動に合わせて使い分けることが重要です。詳しい比較や使い分けについては、関連記事「リテールメディアとOOH広告の違い」で解説しています。

リテールメディアが向いているケース

リテールメディアは、特定の業界だから向いているというより、生活者の行動タイミングや接触環境と相性が合う場合に活用しやすい広告です。

店舗内や売場周辺で商品名・キャンペーンを想起してもらいたい場合、商業施設や日常的に利用される店舗で生活導線上の認知をつくりたい場合、広告接触後にWebサイト・LP・LINE・店舗来店へつなげる導線を用意できる場合は、リテールメディアを活用しやすくなります。

リテールメディアを検討する際は、「どの業界に向いているか」よりも、「ターゲットがその場所にいるか」「広告を見た後に行動しやすいか」「媒体に合ったクリエイティブを用意できるか」を確認することが重要です。

リテールメディアはどのような場面で活用しやすいか

  • 購買・来店直前で想起を促したいケース

    接触環境・心理:目的の買い物で店舗を訪れ、商品を選んでいる、キャンペーンを確認している、または売場周辺を移動している状態。

    活用の考え方:商品名、サービス名、キャンペーン内容を短時間で伝え、購入・来店・問い合わせなどの行動につなげる設計が重要です。

  • 生活導線上で認知を広げたいケース

    接触環境・心理:スーパー、コンビニ、ドラッグストア、商業施設など、日常的に利用する場所で広告に接触する状態。

    活用の考え方:地域サービス、イベント、施設キャンペーンなど、生活圏内で思い出してもらいたい情報を繰り返し訴求することで、認知や想起につなげやすくなります。

  • 施設内で次の行動を促したいケース

    接触環境・心理:商業施設や飲食店、家電量販店などで、買い物・食事・回遊・比較検討をしている状態。

    活用の考え方:広告を見た後に、館内店舗へ立ち寄る、イベントに参加する、商品を確認する、Webで詳細を調べるなど、次の行動が取りやすい導線を設計します。

リテールメディアを検討する際は、「どの業界に向いているか」よりも、「ターゲットがその場所にいるか」「広告を見た後に行動しやすいか」「媒体に合ったクリエイティブを用意できるか」を確認することが重要です。

リテールメディアが向いていないケース

リテールメディアは、購買や来店に近いタイミングで生活者に接触できる広告ですが、すべての施策に向いているわけではありません。媒体の来店者層、視認環境、広告後の導線が合っていない場合、広告を見てもらえても成果につながりにくくなります。

リテールメディアで効果を出すには、「有名な媒体に出すこと」ではなく、生活者が広告を見た後にどのような行動を取れるかまで設計することが重要です。

ターゲット不一致・受け皿不足・既存動画の流用など失敗の構造

  • 来店者層とターゲットが合っていない

    起こりやすい問題:店舗や施設の来店者と、自社の商品・サービスを届けたい相手がズレている状態です。接触数が多くても、関心を持つ可能性が低い層に広告が届いてしまいます。

  • 広告を見た後の行動導線がない

    起こりやすい問題:サイネージや店頭広告で興味を持ってもらっても、検索して見つかるページがない、LPが分かりにくい、LINE登録や問い合わせ導線が整っていない状態です。

  • すぐに成果を求めすぎる

    起こりやすい問題:リテールメディアは購買や来店に近い接点をつくれますが、すべての商材で即時購入や問い合わせが発生するわけではありません。特に高額商材や比較検討が必要なサービスでは、広告接触後に検討期間が発生します。

  • 既存動画をそのまま流用している

    起こりやすい問題:YouTube広告やSNS広告用の動画を店舗サイネージにそのまま流用すると、文字が小さい、途中から見ると意味が分からない、音声がないと内容が伝わらないといった問題が起こりやすくなります。

リテールメディアで成果につながりにくい原因は、媒体そのものよりも、媒体選定・クリエイティブ・広告後の導線設計にあるケースが多くあります。出稿前には、ターゲット、視認環境、動画表現、Web上の受け皿を確認し、生活者が次に行動しやすい状態を整えておくことが重要です。

リテールメディアの媒体選定で確認すべきポイント

リテールメディアを選ぶ際は、媒体名や掲載店舗数だけで判断するのではなく、実際に生活者がどのような場所で、どのような状態で広告に接触するかを確認することが重要です。

同じ店舗内サイネージでも、入口付近にあるのか、レジ前にあるのか、売場周辺にあるのか、通路上にあるのかによって、広告の見られ方は変わります。また、来店者の属性や利用目的、滞在時間によっても、伝えるべき内容や適した媒体は異なります。

ターゲット・視認環境・行動導線を確認

リテールメディアの媒体を比較する際は、確認項目を「誰に届くか」「どう見られるか」「次にどう動いてもらうか」の3つに分けて整理すると判断しやすくなります。

確認する視点 見るべきポイント
誰に届くか 来店者の年齢層・性別・ファミリー層・ビジネス層などの傾向、利用時間帯、来店目的が自社のターゲットと合っているか
どう見られるか サイネージの設置場所、視認距離、画面サイズ、音声の有無、接触時間など、広告が実際に認識されやすい環境か
何を伝えるべきか 商品名、サービス名、キャンペーン、検索キーワードなど、短時間で伝えるべき情報を絞れるか
次にどう動いてもらうか 店舗内での商品確認、館内店舗への立ち寄り、QRコードの読み取り、Web検索、LP閲覧、LINE登録などの導線を用意できるか
どう効果を確認するか 表示回数だけでなく、LP流入、QR読み取り、クーポン利用、問い合わせ、来店予約など、目的に合った成果指標を設定できるか

リテールメディアの価値は、単純な店舗数や放映回数だけでは判断できません。広告が実際に視認されやすい場所にあるか、来店者の行動や心理状態と広告内容が合っているか、広告接触後の行動導線を用意できるかを確認する必要があります。

媒体選定の段階でこれらを整理しておくことで、後の動画制作やWeb施策との連動も設計しやすくなります。

リテールメディアでは媒体に合わせた動画制作が重要

リテールメディアで動画を活用する場合、YouTube広告やSNS広告で使用している動画をそのまま流用しても、十分に伝わらない場合があります。理由は、オンライン動画と店舗サイネージでは、生活者の視聴環境が大きく異なるためです。

YouTubeやSNSでは、ユーザーがスマートフォンを手に持ち、比較的近い距離で画面を見ています。一方、店舗サイネージや商業施設内のモニターでは、生活者が買い物中、移動中、待機中、食事中など、別の行動をしながら広告に接触することが多くなります。

そのため、リテールメディア向けの動画では、媒体の表示サイズ、視認距離、音声の有無、接触時間、設置場所に合わせて、動画の構成や見せ方を調整することが重要です。

YouTube・SNS動画をそのまま流用しにくい理由

YouTube広告やSNS広告は、スマートフォン上での視聴を前提に作られることが多く、音声、ナレーション、細かいテロップ、ストーリー展開を使って情報を伝えるケースがあります。

しかし、リテールメディアでは、動画が必ず冒頭から見られるとは限りません。通りすがりに途中から視認されることもあれば、数秒だけ目に入ることもあります。また、店内BGMや周囲の音によって、ナレーションが聞こえにくい場合もあります。

そのため、既存動画をそのまま使うと、以下のような問題が起こりやすくなります。

起こりやすい問題 内容
何の広告か分かりにくい 冒頭や最後にしか商品名・サービス名が出ないと、途中から見た人に伝わりにくい
文字が読みにくい スマートフォン向けの小さなテロップは、店舗サイネージでは視認しにくい
音声が前提になっている ナレーションや会話に頼ると、無音環境や店内音が大きい場所では内容が伝わりにくい
情報量が多すぎる 買い物中や移動中の生活者には、長い説明や細かい情報まで読まれにくい
行動につながりにくい 検索キーワード、QRコード、キャンペーン内容など、次の行動が分かりにくい

リテールメディア向けの動画では、商品名やサービス名を分かりやすく表示し、短いコピーで訴求内容を伝えることが重要です。また、音声がなくても内容が理解できるように、テロップやビジュアルを中心に構成する必要があります。

特に店舗サイネージでは、生活者がどのタイミングから動画を見るか分からないため、ロゴ、商品名、検索キーワードなどを常時または複数回表示する設計が有効です。

動画を「作る」だけでなく、媒体ごとの視認環境に合わせて「伝わる形に作り替える」ことが、リテールメディア活用では重要になります。媒体別の具体的な動画構成については、関連記事「リテールメディア向け動画制作」の記事で解説しています。

リテールメディアで使いやすい動画パターン

リテールメディア向けの動画は、媒体の設置場所や視認環境、広告を見た後に促したい行動によって適した構成が変わります。店舗サイネージや商業施設サイネージでは、生活者が買い物中・移動中・待機中などの状態で広告に接触するため、短時間でも内容が伝わる動画設計が重要です。

ここでは、リテールメディアで活用しやすい代表的な動画パターンを整理します。

目的に合わせて動画の型を使い分ける

リテールメディア向けの動画は、すべて同じ構成で作るのではなく、広告の目的に合わせて見せ方を変えることが重要です。商品名を覚えてもらいたいのか、キャンペーンを告知したいのか、WebサイトやLPへ誘導したいのかによって、必要な情報量や動画のテンポ、ロゴ・検索キーワードの出し方は変わります。

動画パターン 向いている場面 構成のポイント
商品・サービス訴求型 商品名やサービス内容を短時間で認知させたい場合 商品名、サービス名、メインビジュアル、特徴を大きく見せる
キャンペーン告知型 期間限定企画、特典、イベント、セール情報を伝えたい場合 「今だけ」「期間限定」「特典あり」など、行動理由を明確にする
サイト・LP誘導型 広告接触後に検索、QRコード、LP、LINEへ誘導したい場合 検索キーワード、QRコード、サイト名、アクセスする理由を分かりやすく表示する
課題解決・ビフォーアフター型 悩みや課題をきっかけに商品・サービスへ興味を持たせたい場合 課題提示、解決策、商品・サービス名を短い流れで見せる
ブランドイメージ訴求型 商品やサービスの世界観、企業イメージを印象づけたい場合 映像の雰囲気、コピー、ロゴ表示で印象を残す
施設内行動促進型 商業施設や飲食店などで、広告を見た後に館内行動を促したい場合 「このあと立ち寄れる」「館内で参加できる」など、今いる場所からの行動を提示する

リテールメディアの動画では、単に目立つ表現にするだけでなく、生活者が広告を見た後にどう動けるかを分かりやすく示すことが重要です。サイトやLPへ誘導したい場合は、ただ「詳しくはこちら」と表示するだけでは弱くなります。「料金を確認できる」「近くの店舗を探せる」「キャンペーン内容を見られる」など、アクセスする理由まで伝える必要があります

リテールメディア向け動画の具体的な構成や、YouTube・SNS動画をサイネージ向けに再設計する方法については、関連記事「リテールメディア向け動画制作」で詳しく解説しています。

リテールメディアとWeb施策を連動させる重要性

リテールメディアは、店舗や商業施設などのリアルな場で生活者に接触できる広告です。ただし、広告を見た生活者が、その場ですぐに購入・来店・問い合わせまで進むとは限りません。

店舗サイネージや施設内広告で商品やサービスに興味を持った後、スマートフォンで検索したり、Webサイトで詳細を確認したり、SNSで再接触したり、LINEでクーポンや追加情報を受け取ったりするケースもあります。

そのため、リテールメディアを活用する際は、広告を見せて終わりではなく、広告接触後に生活者がどのような行動を取るかまで想定しておくことが重要です。リアルな接触とWeb施策を連動させることで、認知、興味喚起、比較検討、来店、問い合わせまでの流れを設計しやすくなります。

広告接触後の検索・LP・LINE導線を設計する

リテールメディアとWeb施策を連動させる際は、広告内で伝える情報と、Web上の受け皿を揃えておく必要があります。

たとえば、店舗サイネージでサービス名を認知してもらっても、検索した時に該当ページが見つからなければ、興味を持った生活者は離脱してしまいます。また、QRコードや検索キーワードを表示していても、遷移先のLPが分かりにくかったり、問い合わせや予約までの導線が複雑だったりすると、次の行動にはつながりにくくなります。

リテールメディアとWeb施策を連動させる場合は、以下のような流れを事前に設計しておくことが重要です。

導線設計の流れ 役割
店舗サイネージ・施設内広告で認知をつくる 商品名、サービス名、キャンペーン内容を生活者に知ってもらう
検索キーワード・QRコードで誘導する 広告を見た後に、迷わずWebサイトやLPへ移動できるようにする
LP・Webサイトで詳細を伝える 特徴、料金、事例、キャンペーン内容、利用方法などを分かりやすく伝える
SNS広告で再接触する 一度接触した生活者に再度情報を届け、想起を高める
LINE登録・クーポン配信につなげる 来店、予約、問い合わせ、再来店などの行動を促す

重要なのは、媒体ごとに役割を分けることです。リテールメディアはリアルな場で認知や興味をつくる接点、WebサイトやLPは詳細理解の受け皿、SNS広告は再接触や印象形成、LINEは継続的な関係づくりや再来店促進に活用できます。

リテールメディアを単体の広告枠として考えるのではなく、広告を見た生活者が次にどのような行動を取るかまで設計することで、認知から来店・問い合わせ・購入までの流れをつくりやすくなります。

ジャリアができるリテールメディア・OOH広告の活用支援

リテールメディアを活用する際は、媒体を選ぶだけでなく、ターゲットに合った接触場所を見極め、広告を見た後の行動まで設計することが重要です。店舗数や放映回数だけで判断するのではなく、生活者がどの場所で、どのような状態で広告に接触し、次にどう動くかまで整理する必要があります。

媒体選定から動画制作、Web・SNS・LINE連動まで支援

株式会社ジャリアでは、福岡を中心に、OOH広告、店舗サイネージ、Web広告、SNS広告、LINE配信、動画・デザイン制作などを組み合わせた広告提案を行っています。リテールメディアの出稿においても、広告枠の手配だけでなく、商圏やターゲット、視認環境、広告接触後の導線を踏まえた活用方法をご提案します

支援内容 対応できること
媒体選定 ターゲット、商圏、来店者層、設置場所、視認環境を踏まえ、リテールメディアやOOH広告の活用方法を整理します。
動画・デザイン制作 店舗サイネージ、商業施設サイネージ、屋外ビジョンなど、媒体ごとの見られ方に合わせて動画やデザインを制作します。
Web導線設計 広告接触後に検索、LP閲覧、LINE登録、予約、問い合わせへ進めるよう、Web施策との連動を設計します。
クロスメディア提案 OOH広告、リテールメディア、Web広告、SNS広告、LINEなどを組み合わせ、認知から来店・問い合わせまでの流れを整理します。

リテールメディアや店舗サイネージ広告を検討しているものの、「どの媒体が自社に合うか分からない」「既存動画をそのまま使ってよいか不安」「OOH広告やWeb施策と組み合わせたい」という場合は、ジャリアへご相談ください。媒体選定からクリエイティブ制作、Web施策との連動まで、目的に合わせた広告活用をご提案します。

まとめ|リテールメディア成功のための要点チェック

リテールメディアは、小売店や商業施設、飲食店、ECサイト、公式アプリなどが持つ顧客接点を広告媒体として活用する手法です。購買や来店に近いタイミングで生活者に接触できるため、商品名の想起、キャンペーン告知、来店・購買の後押しなどに活用しやすい広告です。

一方で、リテールメディアは、媒体名や店舗数だけで効果が決まる広告ではありません。出稿先の来店者層、視認環境、接触時間、広告を見た後の行動導線まで整理したうえで、媒体を選定することが重要です。

リテールメディアを活用する際は、以下のポイントを確認しましょう。

  • 媒体の特徴を理解するコンビニ、スーパー、ドラッグストア、飲食店、商業施設、家電量販店、EC・公式アプリなど、業態ごとに生活者の来店目的や接触環境は異なります。

  • OOH広告との役割の違いを整理するOOH広告は街や移動導線上で認知を広げる広告、リテールメディアは店舗や施設内で商品想起や行動喚起につなげやすい広告として活用できます。
  • 媒体選定では接触の質を見る店舗数や放映回数だけでなく、ターゲットがその場所にいるか、広告が見られやすい位置にあるか、広告を見た後に行動しやすいかを確認する必要があります。
  • 動画やデザインを媒体に合わせて調整するYouTube動画やSNS動画をそのまま流用するのではなく、視認距離、音声の有無、接触時間、表示サイズに合わせて、短時間でも伝わる動画・デザインに再設計することが重要です。
  • Web施策との連動を設計する店舗サイネージや施設内広告で興味を持った生活者が、検索、LP閲覧、LINE登録、予約、問い合わせなどへ進めるよう、広告接触後の受け皿を整えておくことが大切です。

リテールメディアは、単体で完結する広告ではなく、生活者の行動導線の中で役割を持たせることで効果を発揮しやすくなります。誰に、どこで、どのような状態で広告に接触してもらい、次にどう動いてもらうかを整理することが、リテールメディア活用の重要なポイントです。

ジャリアでは、リテールメディアやOOH広告の媒体選定から、店舗サイネージ・屋外ビジョン向けの動画制作、Web広告・SNS広告・LINE・LPとの連動設計まで対応しています。

「自社に合うリテールメディアを知りたい」「店舗サイネージ向けの動画を制作したい」「OOH広告とWeb施策を組み合わせて集客したい」という企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。

 

WRITER / Erina
株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部 フロントエンドクリエイター


株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部は、ジャリア社内のSEO、インバウンドマーケティング、MAなどやクライアントのWEB広告運用、SNS広告運用などやWEB制作を担当するチーム。WEBデザイナー、コーダー、ライターの人員で構成されています。広告のことやマーケティング、ブランディング、クリエイティブの分野で社内を横断して活動しているチームです。

※本記事は、株式会社ジャリアのWebマーケティング部による編集方針に基づいて執筆しています。運営ポリシーの詳細はこちらをご覧ください