ハウスメーカー・工務店のブランディングの流れ Part1
ビジネスシーンでよく耳にするブランディングという言葉。
ブランディングは特定のターゲット層へ自社のサービスや商品を認識してもらい、選択してもらうことを目的とした企業活動です。このブランディングについて有名なナショナルブランドであったり大企業の戦略で自社には関係ないものと考える方や、何をどのようにすればよいのかわからないといった印象を持つ方もいると思います。しかし、ブランディングとはどんな企業にも必要とされる戦略のひとつです。
他社とは違う自社ならではの強み、魅力、独自の価値を認識してもらうことがブランディングになります。ブランディングの目的とはなんでしょうか?
競合他社との差別化や顧客への自社の認知度向上もありますが、ブランディングにより企業姿勢が明確になることで企業理念や経営方針が社内外に浸透しやすくなります。企業の社会的な価値を向上させる役割も持っています。企業の魅力や商品のブランド化を進めるにあたって商圏の中のユーザーに対して知名度を向上させる必要があります。
ブランディングを進めるあたって、
・マーケットの全体像を把握する
・自社の強みを発見する
・ペルソナの設定
・ペルソナインサイトを探る
・メッセージを決める
・ブランドPRの実施
という流れとなります。
マーケットの分析
まずは商圏となる【マーケットの分析】から始めます。企業活動を行っている地域にはどのような会社がいるのか、その会社の強みは何か、どのようなユーザーを狙っているのか、競合にない自社の要素は何かなど、商圏内のどのようなユーザーにも刺さる価値を作り出すことは容易ではありません。大手企業が参入している商圏であればなおさらです。
差別化を図り、ブランディングを進めるにはフォーカスする要素を絞り込むことも必要です。次のステップでは【自社の強み】について考えていきます。
自社の強み
商圏内での競合・自社のポジションを把握した上で、「何を」発信していくべきかを見つけます。詰め込みすぎたメッセージは伝わりにくいのでいろいろな要素を分解しながら、社会へ提供する価値、企業の強みや成長の方向性を導き出していきます。
「どのような人」の「何」を「どんな風に」「解決する」のかということに着目することも大切です。続いて【ペルソナの設定】を行います。
ペルソナの設定
ペルソナとは、サービスや商品の対象となる典型的なユーザー像のことです。ここでは住宅購入を検討している商圏の住人になります。
実際にその人物が実在しているかのように、年齢、性別、居住地、職業、役職、年収、趣味、特技、価値観、家族構成、生い立ち、休日の過ごし方、ライフスタイル……などリアリティのある詳細な情報を設定していきます。
ペルソナのインサイト
インサイトとは消費者が潜在的に持っているニーズを引き出し、潜在ニーズを購買欲求へと変化させるトリガーのようなものです。
重要な点はペルソナがどのような潜在ニーズを持っているかを分析することです。
メッセージ
【メッセージ】を決めていきます。マーケットの全体像、自社の強み、ペルソナ、そしてインサイトの要素をもとに発信すべきメッセージを決めていきます。ここで設定したメッセージに関しては一貫性を保ち発信することが大切です。
住宅の機能面だけではなく、その家での「暮らし」が想像できるようなイメージ訴求ができるメッセージ性が重要です。
ブランドPRの実施
最後に【ブランドPRの実施】となります。明らかにした強みをメッセージと共に発信するため、クリエイティブで表現し、共感を得るためのカタチにしていきます。
そのてめにブランドシンボルとなるロゴ、アイテムなどを作成、場合によってはWebサイトの構築、コンセプトブック、プロモーションビデオの制作などを行います。ブランドの認知度アップだけでなく、住宅購入を検討している顧客の選考に残る住宅会社になることを目的として実施します。
住宅会社のブランディングのポイントは、競合他社や市場の分析から始め自社が持つ強みを活かして行いましょう。最初に取りかかるべきは自社が持つ強みを明らかにすること、住宅を求める人にどのような価値のある家を提供できるかを考えることです。
差別化だけではなくコンセプトを明確にして自社の住宅での「暮らし」が見えてくること、その「暮らし」に魅力的で共感を得られるように発信できているかとターゲットとなるユーザーに響きやすいプロモーションを展開できるかも大切です。
「ブランディングができたらいいけど、自社ならではの強みは何なのか分からない」「どのように自社ブランドを発信するべきか悩んでいる」という方は、ジャリアにご相談ください。