イラスト制作完全ガイド|イラスト制作の流れやメリット、効果を出すポイントを徹底解説!
マーケティングやブランディング活動にイラストを使ってみたいけど、具体的な効果や制作の流れがわからず、踏み切れない企業様もいらっしゃるのではないでしょうか。
イラストは、強い興味をひける、記憶に残りやすい、コンテンツの内容をわかりやすく伝えられる、好感を持たれやすいなど多くのメリットを持ち、認知拡大やエンゲージメントの獲得に大きく貢献してくれます。
今回は、イラスト制作のメリットや依頼する流れ、効果を出すためのポイントなど詳しく解説していきますので、イラスト制作を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
目次 |
イラスト制作とは
イラスト制作とは、視覚的な表現やメッセージを伝えるためにイラストを制作することです。
広告物やWEBサイト、SNS、パッケージ、ゲームなど様々な媒体で活用され、興味をひく、強く印象付ける、内容をわかりやすく伝えるなどの役割を果たしています。
テキストだけでは伝えられる情報は限られますが、イラストを使うことで伝わる情報量が何倍にも増え、より具体的で適切な形で届き、理解促進が期待できます。
また、イラストは言語に依存しないため、子どもから大人、そして世界中の人々が共感するメッセージを効果的に伝えるための強力なツールとなります。感情に訴えかけ、共感を得やすいため消費者との心理的な繋がりが生まれやすいというメリットもあります。
イラスト制作の依頼先と流れ
多くの場合、イラスト制作は外注することになるかと思いますが、どこに依頼するのが良いのか迷っている方もいらっしゃるでしょう。
依頼先の種類は複数あるため、それぞれの特徴や依頼の一連の流れ、注意するべきこと、相場などを把握しておけば、自社に合った高品質のイラストをスムーズに制作してもらえます。
イラスト制作の依頼先と相場
ここでは、イラスト制作の主な3つの依頼先と相場をご紹介します。以下でご紹介する相場は10cm角に納まる程度のカットイラスト制作の場合を想定しています。
プロのイラストレーター
個人で活動しているプロのイラストレーターの多くは自分の作品をPRする形で掲載しています。イラストレーター専用の登録サイトやSNS、ホームページなどに問い合わせるのが一般的です。
個人で動いているため細かい要望にも柔軟に対応してもらえ、オリジナリティ溢れるイラストを制作してもらえるでしょう。
イラストレーターの独自性を重視し、高いクオリティのイラストを求めている場合におすすめです。
相場はイラストレーターの知名度やイラストの種類によって幅が出ますが、大体5,000円~10,000円が相場となっています。
クラウドソーシング
クラウドソーシングを利用するメリットは手軽さと費用の安さです。フリーランスや副業として活動しているイラストレーターに依頼でき、イラストのイメージが明確に決まっているのであればコンペ形式で募集し、様々な作風の中からマッチするものを選べます。
しかし、イラストレーターとしてまだ経験が浅い場合でも登録できるため、実績やポートフォリオの確認はしっかりと行いましょう。
できるだけ費用を抑えたい、ディレクション体制が整っている、複数の作品の中から選びたい場合におすすめです。
技術力に差があるため相場の幅はかなり広くなりますが、大体3,000円~10,000円となっています。
イラスト制作会社
イラスト制作会社に依頼すれば、希望のイメージやアートスタイルに近いイラストレーターをマッチングしてもらえます。
ディレクションの費用も含まれるため個人やクラウドソーシングで依頼するよりも高額にはなりますが、様々な権利に関する知見もあり、品質も保証されます。また、複数のイラストレーターが在籍しているため、納期までの期間が短くても対応してもらいやすいです。
トラブルを防ぎたい、高品質を求めている、できるだけ急ぎで依頼したいといった場合におすすめです。
納期や品質の保証、人件費の関係で相場は高い傾向にありますが、大体5,000円~20,000円となっています。
以下の記事では、イラストの種類別の相場もご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
●【イラスト制作費用の相場】依頼先別・種類別の相場と費用対効果を高めるポイントを解説
イラスト制作を外注依頼するメリット
イラスト制作を外注依頼すると、以下のようなメリットがあります。
クオリティが保たれる
イラスト制作を外注依頼する最大のメリットは、イラストのクオリティが保たれることです。
イラスト制作会社に所属していたり、フリーランスでプロとして活動しているイラストレーターはこれまでにいくつものイラストを制作してきており、イラストを描いてきた経験や量が素人とは圧倒的に異なります。
これまでに蓄積された知識と経験から、どんな企業がどんなターゲットに向けてどんな手法を用いて描けば刺さるイラストになるのかを熟知しているため、スピーディーな成果創出につながります。
時間的コストを節約できる
イラスト制作は実際に「描く」工程だけでなく、その前の戦略構築も非常に重要であり、各企業の要望に合ったイラストを描くには多くの時間を要します。
外注であれば、ほとんどの場合は戦略を練るところから依頼でき、打ち合わせで大まかなイメージやコンセプトを伝えればあとはお任せする形でも良質なイラスト制作が叶います。
しかし、満足のいくイラスト制作のためには定期的な進捗確認が重要になるため、丸投げではなく密に連絡を取り合える環境を作っておきましょう。
プロの視点で制作できる
プロのイラストレーターは独自のスタイルや世界観をもっており、企業からの要望に応えながらも、その人だからこそ、そして経験を積んできたからこそ描けるイラストを制作しています。
独自のスタイルを自社のイラストにも吹き込んでもらうことで、社員だけでは生まれなかった新たなアイデアが生まれ、今後のマーケティングやブランディングをより良い成果につなげるためのヒントにもなるでしょう。
イラスト制作を依頼する流れ
では、実際にどんな流れで依頼すればいいのかを解説します。
1. 事前準備
イラスト制作を依頼する際は、以下のような要件をあらかじめ決めておく必要があります。
- イラストを制作する目的
- 利用媒体
- ターゲット
- 希望のイラストのイメージやタッチ
- サイズ、枚数
- 納期
- 納品形式
これらの項目が曖昧になっていると、依頼先と自社側で認識の齟齬が生じやすくなり、制作途中でやり直しが発生してしまう可能性もあります。打ち合わせを重ねて依頼先の意見を参考にしながら具体的に決めましょう。
2. 問い合わせ
ホームページやSNSに掲載されているイラストを確認し、自社と相性が良さそうな制作会社やイラストレーターがいれば問い合わせましょう。
事前に決めた要件もざっくりと共有し、質問なども交えながら依頼が可能かどうか確認します。
3. ヒアリング
問い合わせをすると、依頼の詳細を聞くためにヒアリングを行う場が設けられます。要件を具体的に伝え、依頼先とイラストイメージや制作スケジュールのすり合わせを行います。
イメージに近いイラストがあれば、共有することでスムーズに要望をくみ取ってもらえるでしょう。
4. 見積もり
ヒアリングの内容を踏まえ、提示した予算をベースに見積もりを提示してもらいます。複数の依頼先に見積もりを提示してもらうことで相場を掴めるため比較検討がスムーズに進むでしょう。
5. ラフ画制作
契約を結ぶと、いよいよ制作に入ります。提出したイラストの要件をもとに依頼先がラフ画(手書きで大まかに描いた下書き)を提案してくれるため、修正してほしい箇所があれば伝えます。
本制作に入ってからの大きな修正は余計にコストがかかってくるため、双方の認識のズレをなくすためにもラフ画の時点で確認を重ね、どんなに些細なことでも伝えるようにしましょう。
6. 本制作・修正
細かい部分の書き込みや着色、陰影をつけたりなどの作業を行い、微調整を繰り返します。完成画が出来上がったら修正箇所がないかチェックします。
完成画作成後の修正は回数に制限がある場合もあったり、別途料金が必要になることもあるため、事前に確認しておきましょう。
7. 納品
完成画に何も問題がない状態になれば納品されます。
ちゃんと指定した形式で納品されているか、修正箇所がすべて反映されているか、すべての確認が済めば完納となります。
イラスト制作を依頼する際の注意点
最後に、イラスト制作を依頼する際に注意しておきたいことをご紹介します。
希望のテイストを明確に伝える
人によって「かわいい」や「おしゃれ」といったイメージから浮かぶテイストは異なるため、理想通りのイラストを制作してもらうためには、希望のテイストを明確に伝えることが重要です。
双方の認識がズレることのないように、淡い水彩画、鮮やかな油絵、シンプルな線画、リアル画、デフォルメ調、などなど、具体的なテイストをしっかりと伝えましょう。
言葉での説明が難しい場合は参考資料として希望のテイストに近いイラストを用意し、依頼先に共有しましょう。
差分の内容を伝えておく
依頼するイラストは1枚だけでなく、背景、色味、服装、表情など一部分だけを変えたパターンを数種類作ってほしい場合もあるかと思います。
このようなイラストは差分と呼ばれますが、差分の有無で当然料金も違ってくるため、必要な場合はどんな差分を何種類、何枚作ってほしいのかを最初に伝えておかなければ後々のトラブルにつながるため注意しましょう。
修正について確認する
無料で対応できる修正回数に制限があったり、本制作後は追加料金がかかる依頼先もあるため、知らずに修正依頼をしていたら見積もり料金を大幅にオーバーしてしまう可能性もあります。
そのため、序盤のヒアリングでイメージの相違がないように具体的に説明したり、ラフ画を提出されたタイミングで今後修正する必要のないように修正点をまとめて依頼するなど工夫しましょう。
著作権や二次利用について確認する
権利周りの確認も非常に重要です。制作されたイラストの著作権は依頼先側にあるため、勝手に様々な媒体に展開することはできません。
自由に利用したい場合は、著作権を譲渡してほしいと交渉を行い許可を得る必要があります。制作後に「話が違う」とトラブルにならないように事前に確認をとり、お互いに気持ちよく取引を完了させましょう。
●イラスト制作の依頼先と流れ 依頼するメリットや注意点も紹介
イラスト制作はターゲットの設定が重要
ターゲットを決めず、不特定多数に向けてイラストを制作しても誰にも刺さらず、興味をひくことはできません。
よって、イラスト制作の効果を高めるためには、ターゲットを設定し、ターゲットの特性を理解し、ニーズや興味関心に沿ったイラスト・デザインを制作することで、成果を最大値まで高めることができるのです。
ターゲットを絞るために設定する項目はいくつもありますが、ここでは年代に着目し、年齢層別のイラスト・デザイン制作の重要性やポイントをご紹介したいと思います。
年齢層別イラスト・デザイン制作のポイント
年齢が違えば価値観や惹かれるデザインも違ってくるため、イラスト制作では年齢層に応じたデザインでアプローチすることでメッセージがより効果的に伝わり、企業や商品への関心を引きやすくなります。
では、各年齢層向けにイラストをデザインする際、どんなポイントに気をつけながら制作すれば良いのでしょうか。
ここでは、子ども、若年層、ミドル世代、シニア世代に分けて制作ポイントを解説します。
子ども向けのイラスト・デザイン制作
イラストの活用は全年代で効果的ですが、特に子ども向けのデザインではイラストの効果は絶大です。文字が多いと子どもは難しく感じ、興味をひくことができないため、イラストで視覚に訴えかけましょう。
デザインは○や□などのシンプルな形、太陽、星、植物、動物など身近にあったり普段から親しみを持っているモチーフ、キャラクターなどを用いると親しみやすさを感じ、興味をひくきっかけになります。
配色は基本的にカラフルで「楽しい」「わくわく」「明るい」「かわいい」等のイメージを与えられると一気に興味をひき、イラスト全体を見てもらえます。
若年層向けのイラスト・デザイン制作
若年層はトレンドに敏感で価値観も多様です。また、自己表現と多様性を特に重視している世代でもあるため、若年層を中心に流行っているスタイルを取り入れながら、様々な文化的背景やライフスタイルを持つ人々に寄り添ったデザインにすることで共感を得やすくなります。
ネオンカラー、落書き風、ミニマルデザインなど、最新のアートスタイルで表現されたイラストは若年層にクールだと感じてもらえ、ブランド価値も上がるでしょう。
配色は彩度の高い色味をベースに躍動感のあるものにすることで、生き生きとした印象を与えます。視認性も高く、SNSをスクロールしながら閲覧している最中でもパッと目をひき、認知を高められます。
ミドル世代向けのイラスト・デザイン制作
ミドル世代は落ち着いた大人な雰囲気が感じられるデザインや、高級感、信頼感、安心感を与えるようなビジュアルに興味を持つ傾向にあります。
基本的に「清潔感」や「余白」を重視したデザインが受け入れられやすいです。また、ちょうど中間の世代ということで、過去に流行したデザインを取り入れつつ、今っぽさを感じられる要素を加えることで親しみやすさと上品さを両立させることができます。
配色は控えめで落ち着いたトーンが好まれますが、ネイビーやボルドーなど都会的で洗練されたアクセントカラーを加えるなど、落ち着いた中にも目をひくような工夫が重要です。
シニア世代向けのイラスト・デザイン制作
シニア世代は視力が低下したり色の識別が難しくなることも多いため、とにかくわかりやすく、視認性の高いデザインが重要です。「見えづらい」「読みにくい」などのネガティブな感情を与えることのないよう配慮しましょう。
文字やアイコンは大きめにしてコントラストをしっかりとつけると読みやすくなります。また、現代的で直線的なデザインよりも、手描き風や水彩画などの柔らかく温かみのあるデザインの方が安心感を与え、受け入れられやすいです。
配色も視認性を重視してはっきりとした色を使うことが推奨されます。くすんだ色やパステルカラーなど見分けがつきにくい色が増えるため、鮮やかで明るい暖色系の色を組み合わせ、ポジティブな印象を与えましょう。
●【年齢層別】イラスト制作のデザイン攻略法
ホームページにおけるイラスト制作
イラストが必要になる場面は多々ありますが、そのひとつがホームページ制作です。
「競合との差別化が難しい」「サービス内容がいまいち伝わらない」と悩んでいる方はイラストの使用を検討してみましょう。イラストを用いることでテキストのみの場合と比べて格段にわかりやすくなり、自社のイメージ確立にも貢献してくれます。
ホームページにイラストを使うメリット
ここでは、ホームページ制作にイラストを使うメリットをご紹介します。
内容がわかりやすく伝わる
人は視覚から受け取る情報の割合が最も多いため、ビジュアルで訴求することで内容がわかりやすく伝わります。
例えば、開いたホームページが専門性の高い内容だった場合、仕組みや流れなどを文章のみで説明されても理解しづらく、読み進めようという気持ちにはなりませんよね。一方、イラストがあればスムーズ且つ深く理解しやすくなり、滞在時間も長くなるでしょう。
また、写真では情報量が多すぎてしまい、本当に伝えたいことがぼやけてしまうこともありますが、イラストは必要な情報だけを抜き出して伝えることが可能であり、読み手の記憶にも残りやすいです。
親しみやすい印象を与えられる
テキストのみが並ぶホームページは無機質で冷たい印象を与えますが、イラストを配置することで一気に親しみやすく温かい印象を与えることができます。
親しみやすいホームページは訪問者の警戒を解き、離脱率を下げ、回遊率を高めます。
堅いイメージが強い金融や法律系のホームページでもイラストを使うことで「難しそうだな」という印象を一瞬で取っ払うことができ、イメージアップにつながるでしょう。
独自性を出しやすい
イラストは写真よりも自由度が高く、独自性を出しやすいです。
フリー素材のイラストや写真は他社も使用しているため、各企業が持つ特徴や雰囲気が伝わらず、画一的になりやすいのに対して、イラストは色味やフォルム、構図、線の太さ、影の色や入れ方などすべてを自由に表現できます。
イラストの雰囲気によってホームページのイメージも決まってくるため、見る人に理想とするイメージを与えられるようなイラストが描ければブランディングにもつながります。
現実にないものを表現できる
写真は現実にあるものをそのまま映し出しますが、イラストは現実にないものも表現できます。
例えば、家に羽が生えて空を飛んでいるなどの現実にはない光景や、企画途中・制作前でまだ出来上がっていないイベントの完成形などを写真で撮ることは難しいですが、イラストであればすぐに目に見える形で表現でき、イメージしてもらいやすくなります。
また、必要な写真をすべて撮影するとなると場所の確保が大変だったり、時間や金銭的コストが膨れ上がってしまいますが、イラストなら比較的低コストで進めることができます。
ホームページで使用されるイラストの表現手法例
ホームページで使用されるイラストにはどんな表現手法があるのか、人気の高いものをいくつかご紹介します。
アイソメトリックイラスト
アイソメトリックとは、日本語で「等角投影図」と呼ばれ、対象物を斜め上から見下ろしたような形で立体的に描く手法です。
対象を俯瞰で見ることができ、奥行きも表現できるため、家やビルの街並み、部屋の間取り、人や物の配置など、全体図を瞬時に理解してもらいやすいメリットがあります。
未来的でスマート且つポップで親しみやすさも感じさせるため、堅すぎないイメージを与えたい場合に効果的です。
フラットデザイン
フラットデザインとは、立体感のない平面的なデザインのことです。立体感を出すための質感や影などの演出を極力抑え、シンプルさを追求した手法です。
余計な装飾がなく洗練された印象を与えるフラットデザインは注目してほしい部分に焦点を当てやすく、ユーザーも直感的に情報を受け取ることができます。
実装面でも利便性が高く、PCやスマートフォン、タブレットなどマルチデバイスに対応しやすい点も主流になった要因のひとつと言えます。
手描き風
水彩画やペン・鉛筆画などの手で描いたような風合いを感じさせるイラストは、柔らかさや温かみのある雰囲気を表現できます。
直線的でムラがない着色ではなく、ペンや筆のにじみ、色の濃淡が感じられ、描き手の個性がそのまま表れるため、親しみやすいイメージを持ってもらえます。親子、子ども向けのサービスによく用いられる手法です。
ラインアート
ラインアートとは、直線または曲線だけで描いたイラストです。線だけで描かれるため非常にシンプルで洗練された印象を与えます。
余計な情報が入ってこないため、細く直線的な線で統一しスタイリッシュさを演出したり、線同士をつなげずに余白を残すことでラフさを演出したり、線の太さや描き方で与える印象も大きく変わります。また、何より重要な「わかりやすさ」の面でも優れた手法です。
ホームページ制作でイラストを使用する際のポイント
ここでは、ホームページ制作においてイラストを効果的に使うために押さえるべきポイントをご紹介します。
イラスト制作の目的や役割を明確にする
ホームページ制作でイラストを使用する際は、イラストを制作する目的やイラストが持つ役割を明確にしておきましょう。
イラストにはテキスト内容の理解を促すための視覚的な補助という役割や、企業・ブランドのイメージを演出する役割があります。
サービスの紹介ページではわかりやすさが重要になるため、テキストの内容を直感的に理解してもらえるイラスト、ユーザーが最初に目にするトップページや全体のページの背景などは理想とするイメージを与えられるようなイラストが必要になります。
ホームページ全体の目的をはっきりしたうえで、どのページにどんなイラストを入れたいのかを制作会社と話し合い、効果的な戦略を構築しましょう。
ターゲットやコンセプトに合ったテイストにする
イラストに統一感を持たせる
ホームページ制作でイラストを使用する際は、イラストの統一感を重視しましょう。
例えば、トップページはフラットデザインのイラストで洗練された印象なのに、概要ページやサービスページに遷移すると温かみのある柔らかい水彩画のイラストになっていたら、その企業にどんなイメージを持っていいのかがわからず、好感や信頼感は生まれません。
また、描き方だけでなく色の統一感も重要です。カラフルでポップなイラストにする場合も色のトーンを合わせることで違和感のないまとまりのあるサイトになります。コーポレートカラーがある場合はそのカラーをベースにして配色することでサイト全体に統一感が生まれるでしょう。
●イラストを使ったホームページ制作のメリットやポイントを解説
キャラクターマーケティングとは
イラスト制作の中でも、特に効果的なのがキャラクターの活用です。広告やプロモーションにおけるキャラクターの活用は多くの人々の興味を惹きつけ、企業にとってプラスの効果をもたらしてくれます。
特定のキャラクターを活用して商品やサービスの販売促進を図る手法を「キャラクターマーケティング」と言いますが、キャラクターマーケティングに取り組むことで、企業のイメージアップや認知拡大、他社との差別化、ファン化促進が期待できます。
世界中にありとあらゆるキャラクターが存在していますが、自社が理想とするイメージにマッチしたキャラクターを選定もしくは制作することで、企業の顔となってユーザーと企業を繋ぐ役割を果たし、企業価値も向上します。
キャラクターマーケティングの効果
キャラクタービジネス市場は拡大を続け、多くの企業がキャラクターマーケティングに取り組んでいますが、キャラクターのイラストを活用するとどのような効果があるのでしょうか。
認知度・集客率アップ
企業の顔となるキャラクターを通して親しみやすいイメージを作ることで、テキストやロゴのみを活用するよりも強く印象に残り、覚えてもらいやすくなります。
また、キャラクターそのものの認知度が上がれば、キャラクターを通して企業や商品を認知し、販売促進につながることも多くなります。
キャラクターとコラボレーションした商品の展開や、イベントにおけるキャラクターの活用なども、既存顧客の購買意欲をかき立てるだけでなく、今まで接点のなかった潜在顧客からの注目を集め、集客率アップが見込めます。
ブランド価値の向上
多くの消費者がキャラクター自体に「かわいらしい」「親しみやすい」というイメージを持っているため、キャラクターを上手く活用できればファーストインプレッションがポジティブなものになり、愛着を持つようになります。
キャラクターに愛着を抱くと企業に対しても好感を持つ人は多く、ブランド価値が上がります。すると、購買行動を起こす際も好きなキャラクター・企業が販売している商品やサービスだからきっと良いものだろうと判断され、利益向上につながります。
企業理解が促進され、他社との差別化につながる
モノが溢れている現代では類似商品を販売する企業も多く、独自の強みが伝わりにくい、他社との差別化を図りにくいといった課題も出てきます。
そこで、消費者に浸透させたいイメージを体現するような独自のキャラクターを制作し、メッセージを伝えることで、全く知らなかった企業や商品でも興味を惹き、難しい内容も理解してもらいやすいです。企業理解が促進されれば自社独自の魅力が伝わり、競合優位性も高まります。
コミュニケーションを図り、ファンを増やせる
消費者が普段目にしたり手に取るのは商品やサービスであり企業そのものではないため、企業の想いを伝えたり、反対に消費者の意見を直接聞く機会は少ないかと思います。
そこで、企業と消費者の間にキャラクターが立つことで、スムーズなコミュニケーションが可能になり、関係を深めることができます。
キャラクター相手であれば心理的なハードルが下がり、コミュニケーションをとろうとする消費者も増えるため、やり取りをする中で理解が深まり好感を持てば心理的な繋がりが生まれ、フォロワーやエンゲージメントの増加も見込めるでしょう。
キャラクターをマーケティングに活用する手法
では、効果的なキャラクターの活用法にはどんなものがあるのか、見ていきましょう。
広告やイベントでの活用
広告にキャラクターが載っていれば、「なんだろう」と目を留めるきっかけになり、幅広い層の消費者に認知してもらえます。
また、キャラクターと触れあえるイベントはファミリー層や若年層の興味をひき、集客増加が期待できます。
例えば、新商品の発売を記念したイベントを開催する際にキャラクターの着ぐるみを登場させ、来場者との写真撮影や商品の配布などコミュニケーションをとることで、キャラクターに対してだけでなく企業への愛着も高まり、魅力的な企業であることを強く印象付けられるでしょう。
SNSやオウンドメディアでの活用
グッズやノベルティとして活用
キャラクターを商品化して利益を上げることも可能です。着実に認知度を高め、キャラクターの価値が高まっていけば、様々なグッズに展開して売上を見込めるでしょう。
また、イベント開催時やお客様の来店時、挨拶の際にはノベルティを配布する企業も多いですが、ノベルティにもキャラクターを使用することで認知拡大・イメージアップを図れます。
実用性があり長く使えるアイテムであれば、使うたびに企業が想起され、キャラクターへの愛着も蓄積していきます。オリジナルお菓子のパッケージに活用すれば顧客の心を惹きつけ、強く印象に残ると同時にSNSでの拡散も期待できます。
キャラクターマーケティングを成功させるポイント
キャラクターマーケティングを成功させるためには、以下のようなポイントを押さえておきましょう。
制作の目的を明確にする
キャラクターマーケティングでは、最初にキャラクターを制作する目的を明確にしましょう。目的が曖昧だとせっかくキャラクターを制作しても認知や浸透までに至らず、費用対効果が見込めなくなってしまいます。
ブランディングを行いたいのか、認知度を高めたいのか、目的によって効果的な戦略は違ってきます。
例えば、ブランディングを行いたい場合はキャラクターのSNSアカウントを開設し、商品やサービスの訴求を行ったり、キャラクター誕生のストーリーを伝えたり、ユーザーとコミュニケーションをとってエンゲージメントを高めていく方法が効果的です。
ターゲットを明確にする
自社が提供する商品やサービスがどんな世代・どんな属性の消費者をターゲットとしているのかを明確にし、ターゲット層の趣味嗜好やライフスタイルを細かく分析することが重要です。
それと同時に、どんなキャラクターに対して好感を持ちやすいのかリサーチを行い、親しみを持ってもらえるようなキャラクターを制作する必要があります。
かわいらしさがあれば良いというわけではないため、設定したターゲットに刺さるキャラクターを作りだせるようにリサーチを徹底し戦略を立てましょう。
企業イメージとキャラクターに一貫性を持たせる
キャラクターは企業の顔として認知され、キャラクターへのイメージがそのまま企業のイメージと結びつくため、両者の方向性がかけ離れていると違和感が生じ、認知されにくくなります。
例えば、自然に関わり、環境保護に取り組む企業であるにもかかわらず、真っ黒で表情も険しいようなキャラクターだと企業のイメージと結びつかず、企業にもキャラクターにも良い印象は持てないですよね。
キャラクターはブランドアイデンティティを体現しており、消費者はキャラクターを通して企業への理解を深め、他社との違いを認識します。長期的に企業のイメージ・売上アップを図るためにも、一貫性のあるキャラクター制作を行いましょう。
双方向のコミュニケーションを意識する
コミュニケーションをとるにはSNSが効果的ですが、企業がキャラクターを使って一方的に宣伝するだけでは消費者との心理的な繋がりは生まれず、選ばれる企業にはなりません。
消費者のコメントに反応する、イベントに登場して直接ふれあう機会を作るなど、日常的な交流を積み重ねることで消費者との距離が縮まり、愛着を醸成させることができます。
そうして消費者の心を掴むことができれば企業の価値は高くなり、長期的な関係構築、企業としての成長を目指せるでしょう。
●キャラクターマーケティングとは?得られる効果やメリット、活用ポイントを紹介
動くイラスト制作
動くイラストとは、その名の通り、イラストに動きを与えたものを指します。キャラクターやオブジェクトなどの静止画に動きや変化を取り入れたビジュアル表現です。
イラストはそれだけで親しみやすさの醸成や内容の理解促進に貢献してくれますが、動きを加えることでインパクトを与えて興味を惹きつけ、よりわかりやすい情報伝達が可能になります。
動くイラストは通常、GIFアニメーションや短い動画形式(MP4など)として表示されます。
動くイラストの制作手法
動くイラストを制作するには、以下のような方法があります。
Live2Dを用いて制作する
Live2D(Live2D Cubism Editor)とは、2Dイラストに立体的な動きをつけられる表現技術・ソフトウェアのことです。特にキャラクターの表現や動きに適しており、ゲームやVTuberなどのモデル制作によく使用されています。
パーツを分割してそれぞれを滑らかに動かしたり、アニメーションの設定、エフェクトの追加など様々な機能を搭載しています。例えばVTuberが視聴者のコメントに反応して動きを変えるといったリアルタイムでの操作も可能です。
動画制作ソフトを用いてアニメーションを制作する
動画制作ソフトを用いてアニメーションを制作する方法もあります。
様々なソフトがありますが、代表的なものでいうとPremiere Proが挙げられます。Premiere ProはAdobeが販売している動画編集ソフトウェアで、YouTube、SNS、ミュージックビデオ、テレビ番組、映画制作まで幅広く利用されています。
素材を繋ぎ合わせたりカットしたり、直感的に動画を作ることができ、他のAdobeソフトとの連携も簡単にできるため、併用することでより効果的な動画制作が叶います。
動くイラストのメリット
動くイラストの活用には多くのメリットがあります。
インパクトが強く、記憶に残りやすい
イラストを動かすことで、テキストのみや静止画よりもインパクトが強くなり、伝えたいメッセージやイメージがよりダイレクトに伝わります。
人は動くものに目を奪われやすいため、動くイラストはユーザーを視覚的に引き込み、集中して見てもらいやすい傾向にあります。記憶にも残りやすく、すぐに企業名や商品名を想起してもらえます。
また、動きをつけることで受動的に受け取れる情報が増え、ユーザーの負担が軽くなり、離脱率の減少や興味関心の向上につながります。
幅広い表現方法でわかりやすい情報伝達が可能
イラストはテキストの何倍もの情報を伝達しますが、動くイラストはそれ以上の情報伝達が可能です。
例えば、変形する・変化のある商材であれば動画にしてビフォーアフターを見せることでイメージしやすくなりますし、注目してほしい箇所があればズームにして大きくしたり揺らしたりすることで目を引くことができます。
実際に動きをつけることでどう動くのか、どんな変化があるのか、何がアピールポイントなのかが正確にユーザーに伝わり、認識のズレもなくなります。
キャラクターマーケティングと併用して活用できる
特定のキャラクターを活用して商品やサービスの販売促進を図るキャラクターマーケティングは、自社に興味を持ってもらうきっかけを作り、他社との差別化や商品の認知拡大、エンゲージメントの獲得に効果的です。
キャラクターは2Dのイラストでも効果的ですが、動くことで効果の倍増が見込めます。
例えば、親しみやすい印象を与えるキャラクターのイラストに豊かな表情やコミカルな動きを加えることで、キャラクターの特徴や性格が伝わり、より親しみやすさを感じてもらえます。
用途が幅広い
動くイラストは一度制作してしまえば、WEBサイト、広告、映画、テレビ番組、CM、アプリ、プレゼンテーション、イベントなど様々な媒体・シーンで活用でき、顧客との接点創出につながります。
デジタル形式で制作されるため後から修正することも比較的容易にでき、コストを抑えながら長期的に安定した効果が得られるでしょう。
ブランドアイデンティティの構築
ブランドアイデンティティは視覚的な要素や企業のメッセージ、価値観を一貫して伝えることで形成されますが、デザインと動きを融合させた印象的な表現によって企業メッセージの訴求力が高まります。
わかりやすい情報伝達とビジュアルの強調で企業理解が促進され、企業のイメージ形成や認知度向上に大きく貢献します。
動くイラストの活用法
動くイラストは視覚的にユーザーを引きつける効果が高いため、以下のような様々な場面で活用されています。
SNS
XやInstagramなどのSNSでは動くイラストを使った短いアニメーションがよく活用されます。短いループアニメーションは視覚的にインパクトがあり、ユーザーの注意を引くための効果的な手段です。
また、LINEやInstagramのストーリーズで使用されるアニメーションステッカーは、ユーザーが気軽にメッセージや投稿に追加できるため、企業やアーティストとユーザーのエンゲージメントを高めたり、認知を広げるためのツールとして利用されています。
WEB広告
日本の総広告費全体の半分近くを占めているWEB広告にも動くイラストが活用されています。
WEBサイト
WEBサイトのデザインに動くイラストを使うことで、独自性が高く魅力的な印象を与えることができます。
企業や商品・サービスの紹介
動くイラストは企業や商品・サービスの紹介にも役立ちます。
例えば、ソフトウェアやアプリケーションの使い方を説明するチュートリアル動画に動くイラストを活用することで、操作手順やポイントを視覚的に示すことができ、静止画よりもユーザーが理解しやすくなります。
また、動くイラストは教育動画やEラーニングコンテンツでも活用されます。動くイラストを使って学習内容を楽しくわかりやすく伝えることが興味の増幅につながり、長期的な購入・利用が期待できます。
動くイラストの制作ポイント
動くイラストを制作する際は以下のポイントを押さえましょう。
目的に沿った動きにする
動くイラストはユーザーを引きつける目的もありますが、コンテンツ内容の理解を助けたり、次にとるべきアクションを誘導する目的も持っているため、それぞれに合わせた動きにすることが重要です。
例えば、CTAボタンをクリックしてほしい場合は、ボタンを拡大させたり変形させたり、キャラクターがボタンに向けて指をさすなどの動きを加えると、ユーザーが思わず押したくなり、コンバージョン率が上がりやすくなります。
他にも、商品の使い方を説明するコンテンツでは装飾を抑えたシンプルなアニメーションを使うことで「内容をわかりやすく伝え、理解を促す」という目的を果たせます。
イメージに沿った動きにする
イラストの動きやトーンはWEBサイト全体の世界観や企業・ブランドイメージと一致している必要があります。
展開するすべての媒体でデザインを統一することでユーザーに一貫したイメージを持ってもらい、ブランドアイデンティティを強化できます。
例えば、エネルギッシュで明るいイメージを与えるWEBサイトでは、親しみやすくコミカルな動きをするキャラクター、先進的なイメージを与えるWEBサイトでは、シンプルな動きのピクトグラムなどが合うでしょう。
複雑な動きは避ける
イラストが動くことでインパクトを与える効果がありますが、あまりに複雑な動きを加えると本当に伝えたい情報がわかりにくくなり、ユーザーが混乱してしまう可能性があります。
ひとつのページに複雑に動くイラストが複数あると視覚的な負担を与えることになるため、なるべくシンプルでわかりやすい動きになるよう意識しましょう。
また、動くスピードも重要です。速すぎても遅すぎてもユーザーのストレスになってしまうため、自然な動きとリズム感を重視し、適切なスピードに調整しましょう。
イラストの動かし方に関する知識を深める
イラストを動かすためには様々なソフトを使用することになりますが、各ソフトの使用方法、イラストの動かし方、エフェクトのかけ方によって動画のクオリティが大きく変わってきます。
ビジュアル・キャラクターデザインスキル、イメージや目的に沿った動きを反映させるスキル、メッセージを伝えるスキルが合わさることで高い費用対効果が期待できます。
ジャリアはプロのイラストレーターの他にWEBデザイナーやWEBコーダーも在籍しているクリエイティブ特化型の広告代理店であるため、あらゆるデジタル媒体において最適な動くイラスト制作が可能です。ぜひ下記フォームよりお気軽にお問い合わせください。
●【動くイラスト制作】メリットや活用法、制作ポイントを解説
まとめ
今回は、イラスト制作の流れやメリット、効果を出すためのポイントについて解説しました。
イラストには様々な種類や手法がありますが、ターゲットによって刺さるデザインは異なるため、各ターゲットに寄り添って制作することが重要です。
どんな目的で、どんなスタイルのイラストを制作したいのかを明確にしたうえで、イメージに近いイラストレーターや制作会社に依頼し、ビジネスを加速させるイラスト制作を実現させましょう。
ジャリアでは、イラストを使った戦略構築、イラスト制作、効果検証までワンストップで承ります。
社内に在籍するプロのイラストレーターによる綿密なヒアリングを通して企業の思い描くイメージを最大限形にし、高いクオリティを保ちながら魅力的なイラストを制作します。
イラスト制作に興味がある方や、社内外への理想的なイメージの浸透に苦戦している方は、お気軽に弊社までお問い合わせ下さい。
WRITER / HUM 株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部 WEBライター 株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部は、ジャリア社内のSEO、インバウンドマーケティング、MAなどやクライアントのWEB広告運用、SNS広告運用などやWEB制作を担当するチーム。WEBデザイナー、コーダー、ライターの人員で構成されています。広告のことやマーケティング、ブランディング、クリエイティブの分野で社内を横断して活動しているチームです。 |