ChatGPTとは?メリットや活用事例、今後の影響について解説

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2022年11月にリリースされ、各方面で話題になっている「ChatGPT」。

まるで人間が話しているかのような高度な言語処理能力を持ち、幅広い場面での活用が期待されています。

ChatGPTは、今後多くの人々にとって切っても切り離せない重要な役割を担っていくことが予想されますが、なぜここまで注目を集めているのでしょうか。

今回は、ChatGPTとはという基本的なところからメリットや活用事例、今後の影響について解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

 

目次

ChatGPTとは

ChatGPTでできること

ChatGPTはプラグイン導入で可能性が広がる

ChatGPTのメリット

ChatGPTのデメリット

ChatGPTの活用事例

ChatGPTが与える影響

まとめ

 

ChatGPTとは

ChatGPTとは、OpenAI社が開発したチャット形式のAIサービスです。

2022年11月30日のリリース直後から瞬く間に世界中で話題になり、利用者数は1週間も経たないうちに100万人を超え、2023年1月には1億人を突破しています。

ChatGPTは、同社が2020年にリリースした言語モデル「GPT-3」をもとにしており、質問に対する回答の精度や文章作成能力が凄まじく高いのが特徴です。

GPT-3は、入力した文の後に続く文を予測して出力することをインターネット内の大量のデータから学習させ、自然な文章を生成する言語モデルですが、ChatGPTはGPT-3からさらに進化し、より正確で道徳的な、人との会話に特化した言語モデルとして登場しました。

ChatGPTは、質問をするとまるで人間が受け答えしているかのような自然な文章で回答してくれます。また、チャット内容やユーザーのフィードバックからも学習し、知能を強化していきます。

下記は、実際にChatGPTで富士山について質問をした際の回答です。質問を投げかけるとすらすらと情報をまとめてくれました。質問の内容によっては回答を始めるまで10秒以上かかることもあります。

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上記のような質疑応答以外にも、文章作成、翻訳、要約、コードの生成、詩や短編小説の作成などにも対応しています。

このように、これまでにない高い性能を誇るChatGPTは世界中の大手テック企業が注視しています。

マイクロソフトはOpenAIとのパートナーシップを延長し、ChatGPTのさらなる進化のために数年にわたる巨額の投資を行うことを発表し、技術開発を進めています。

出典:Microsoft and OpenAI extend partnership

また、GoogleはChatGPTの爆発的な人気を受けて、会話型AIサービスの「Bard」を開発し、2023年3月21日にアメリカとイギリスでの一般提供を開始しました。BardはChatGPTと競合するものとみられ、今後はより多くの国へ提供を拡大する予定です。

出典:Try Bard and share your feedback

このようにChatGPTは世界中から注目を集めているAI技術であり、活用が進めば私たちの生活は大きく変わるだろうと予想されています。

ChatGPTでできること

では、ChatGPTでは具体的に何ができるのでしょうか。

質疑応答・会話

ChatGPTは、人間と話しているかのような自然なやりとりが可能です。

これまでのAIサービスでは、質問をするとコンピューターの中に用意されてあるデータの中から答えを見つけてそのまま提示するという仕組みだったため、不自然な回答が多いことが難点でした。

しかし、ChatGPTは直前の文章に続く文章をあらかじめ予測して出力するため、人間のような自然な文章での回答が可能なのです。

試しに、博多駅周辺でもつ鍋が食べられるお店を聞いてみると、下記のように5つも候補を挙げてくれました。

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店名だけでなく、各店舗の特徴まで丁寧に教えてくれています。しかし、驚くべきことにここに挙がっている店舗は1つ目の「一幸舎」と4つ目の「ふくろう」以外は架空の店舗なのです。さらに言うと、1つ目の「一幸舎」はもつ鍋屋ではなく、ラーメン屋のため、質問の回答としては正しくありません。

ここまで丁寧且つ堂々とした文章で記載されると本当に実在する店舗だと思ってしまいそうですが、確認作業は必須のようです。

また、ChatGPTはやり取りした会話データを踏まえた回答が可能なため、先ほどのもつ鍋屋の質問の後に個室がある店を指定すると、再度「博多駅周辺のもつ鍋屋」というワードを書かなくても前後の文脈を汲み取って回答してくれます。

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要約

ChatGPTはテキストの要約が可能です。入力したテキスト以外にも、特定のWEBサイトの内容や過去にあった出来事などについても情報を整理して要約してくれます。

要点がわかりにくいレポートもすっきりと読みやすくなり、過去にあった知らない出来事もどんなことが起きたのか掴むことができます。論文や説明書など、すべて読むには時間がかかってしまうテキストもわかりやすくまとめて教えてくれます。

また、現在は会議の際に文字起こしツールを使用することも多いですが、文字起こしされたテキストをペーストすれば無駄な部分は省かれ、要点だけを抽出してまとめてくれるため、時間をかけずにわかりやすい議事録を作成できます。

翻訳

ChatGPTは英語だけでなく多くの言語に対応しているため、入力したテキストの内容やChatGPTの回答を希望の言語に翻訳することができます。

外国語を日本語に翻訳する際など、最初に翻訳された内容が堅いなと感じれば、もっと自然な日本語で回答するように促すことで、より私たちが日常で話しているような自然な文章で翻訳してくれます。

翻訳機能は海外との文書やメールのやり取りが発生した際などにも便利です。ChatGPTとのやりとりは自動的に保存されるため、メール文の内容を履歴に残しておけばどんなやりとりをしていたのか見返すことができます。

Translating Concept. Translate Button on Modern Computer Keyboard.

コード生成

ChatGPTはコード生成も可能です。

ソースコードがわからない場合、目的を行うためのコードが知りたいとChatGPTに質問すれば、コードの例を提示してくれます。

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ただコードを提示するだけでなく、それぞれのタグや属性がどんな意図で使用されるのか、なぜこのコードになるのかというところまで丁寧に解説してくれます。プログラミング初心者の方もひとつひとつ理解しながら進めていけるため、勉強にも役立つでしょう。

また、コードだけでなく関数作成も行ってくれます。条件を指定すれば、適した関数が表示され、コード生成と同様に丁寧に解説してくれます。

自分で生成したコードや関数がエラーになる場合は、ChatGPTにペーストすればどこが間違っているのかを教えてくれるため、自分で調べる手間を省けます。

 

文章作成

ChatGPTは、何もない状態から文章を作成することも可能です。すでに存在する文章の要約や翻訳が可能ということは上記で説明しましたが、まだ文章がない段階でもキーワードを含めて依頼をすると自分で作ってくれるのです。

例えば、「黒猫と雲」というタイトルで詩を書いてほしいと依頼すると、下記のような詩を書いてくれました。

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小説なども書いてくれるため、カテゴリーや登場人物などを詳細に設定すればよりクオリティの高い作品が生まれそうです。

ChatGPTが作成した文章が本当に存在するのかしないのかは確認する必要があり、そのまま使用することにはリスクが伴いますが、新しい発想やストーリーのアイデアを得ることができるため、創作活動にも活用できるでしょう。

 

ChatGPTはプラグイン導入で可能性が広がる

前章でChatGPTの機能をご紹介しましたが、2023年5月よりプラグインが追加され、有料で提供されています。プラグインを利用することで機能が拡張され、通常のChatGPTではできなかったあらゆることができるようになります。

月額制で料金はかかりますが、業務効率化を図るプラグインが続々と登場しており、利便性、快適性ともに大幅なアップが期待できます。

ChatGPTプラグインとは

ChatGPTプラグインとは、その名の通りChatGPTの機能を拡張するために追加するプログラムのことです。

ChatGPTには、会話、翻訳、コード生成、文章作成などあらゆる機能が搭載されていますが、プラグインを利用することでより幅広く精度の高いサービスを利用できるようになり、自分にとって使いやすいようにカスタマイズできます。

現時点では600以上ものプラグインが利用可能になっています。ChatGPT自体の機能が拡張されるプラグインだけでなく、「食べログ」や「エクスペディア」などの外部サービスと連携できるプラグインもあり、飲食店やホテル決めもスムーズに行えるようになっています。

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ChatGPTプラグインのメリット

ChatGPTプラグインを導入する一番のメリットは、自分の使いやすいようにカスタマイズできる点です。

「もっとこうなればいいのに」といった要望を叶えてくれるプラグインをインストールすることで、これまで感じていた不便さがなくなり、ずっと快適に利用できます。

指定した条件に合うお店を紹介してもらう、様々なツールと連携して作業を自動化する、WEBサイトやアプリの開発をサポートしてもらいリソースを削減するなど、できることも格段に増えます。

ChatGPTでインストールしたプラグインは常にすべて使わなければいけないわけではなく、用途に合わせてオンオフ切り替えることが可能です。不要になれば削除もでき、ずっと残り続けることもありません。

インストールしたプラグインは1回の質問に3つまでしか併用できないため、質問に対して関連性の高いものを選ぶようにしましょう。

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ChatGPTプラグインについては、下記の記事で導入方法やおすすめなども紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
 

 ChatGPTのメリット

ChatGPTは様々な作業が可能なことがわかりましたが、私たちにはどんなメリットがあるのでしょうか。

自分で情報収集をする必要がない

ChatGPTを使えば、自分で情報収集をする必要がなくなります。
 
現在は、知りたいことがあれば検索エンジンでキーワードを入力して検索をかけ、表示されたコンテンツの中から自分が求めている答えを探していくという方法が一般的です。
 
しかし、最適な答えを見つけ出すまでにいくつものWEBページを閲覧する必要があるため時間がかかり、情報も偏った内容である可能性があります。
 
ChatGPTはインターネット上のあらゆる情報をもとに自動的に情報をまとめ、質問に対する最適な回答を生成してくれるため、自分で情報収集を行わなくても情報を得ることができるのです。

 

アイデアを提案してくれる

ChatGPTはクリエイティブなアイデアも提案してくれます。

企画書、商品案、歌詞、ブランドや店名など、何かアイデアが欲しいときにChatGPTにアイデアを求めれば、設定に沿った回答を得ることができます。

例えば、商品案の場合、食品メーカーに勤める商品企画担当者が、夏に新商品として発売するスイーツのアイデアが何かないかChatGPTに質問すれば、「練乳やアイスクリームを組み合わせたかき氷」や「夏野菜を使ったゼリーやパフェ」など、夏に合うスイーツのアイデアを即座に提供してくれます。

また、企画書であれば、テーマや記載項目、文字数などを詳細に指定すれば、しっかりとした企画書を作成してくれます。もちろん、ハイクオリティでオリジナリティに溢れているわけではないため、後から手を加える必要があります。

しかし、ChatGPTが作成した企画書をもとにブラッシュアップしていくという形で企画書作成を進めていけば、資料作成にかかる時間を短縮しながら企画書の質を上げることができ、効率化を図れます。

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作業にかかる時間が短縮される

ChatGPTを利用すれば、あらゆる作業にかかる時間を短縮できます。

ChatGPTは、質問に答えてくれたり会話相手になってくれるだけでなく、要約や翻訳、コードの作成、資料の作成まで幅広く対応しています。

膨大なデータから瞬時に適切な情報を判断し、わずか数秒で答えを出してくれるため、今まで手作業で時間をかけて行っていたぶんの時間を他のことにあてることができます。

リサーチのためのツールとして利用する際など、正確な情報かどうか確認する必要がありますが、それでも1から自分で情報収集するよりもはるかに短時間で作業を進めることができます。

自社の業務における効果的な活用方法が見つかれば、生産性が上がり、売り上げや利益の改善にもつながるでしょう。

ChatGPTのデメリット

ChatGPTは多くのメリットがあることがわかりましたが、利用する際には注意すべきポイントもいくつかあるため把握しておきましょう。

回答は必ずしも正確ではない

ChatGPTは これまでのAIと比べて正確性がアップしたとは言っても、情報が100%正確なわけではなく、誤った情報を表示することもあります。

ネット上には膨大な情報が溢れていますが、ChatGPTは情報の正誤を正しく認識することはできません。質問された際に瞬時に答えを調べに行っているのではなく、ChatGPTの中にある膨大なデータを参照し、文脈に沿う確率が高い言葉をつないで答えを生成しているだけなのです。

つまり、ChatGPTは「正しい答えを出してくれるツール」ではなく、「確率が高い答えを出してくれるツール」と認識しておくことが重要です。

参考:ChatGPTなどのAIが人間に提供する「選択肢」とは?深津貴之氏が語る、AIが創作まで担える時代に「残る仕事」

そのため、ChatGPTの回答をそのまま正解とみなすことにはまだまだリスクがあります。正確さが求められる場合などは本当に正しい情報なのかを自分でも調べる必要があるため、その分の手間がかかる点はデメリットと言えるでしょう。

最新のデータ収集には適さない

ChatGPTには2021年9月までのデータに基づいて学習しているため、2022年、2023年の最近の出来事に関するデータには限りがあり、答えられなかったり、不正確な情報を作成してしまうこともあるようです。
 

今年のトレンドをリサーチしたい場合や、過去1~2年の数値の変化などを知りたい場合など、最新の情報が必要な場合の活用には適していません。

しかし、ChatGPTは誤った情報でもいかにも正確な情報であるかのように回答するため、本当に信頼できる情報なのか確認する必要があります。

【原文】

ChatGPT is not connected to the internet, and it can occasionally produce incorrect answers. It has limited knowledge of world and events after 2021 and may also occasionally produce harmful instructions or biased content.

【翻訳】

ChatGPT はインターネットに接続されていないため、不正確な回答を作成することがあります。2021 年以降の世界や出来事に関する知識は限られており、時折有害な指示や偏った内容を作成することもあります。

引用元:ChatGPT General FAQ

情報漏洩のリスクがある

ChatGPTは、ユーザーとのやりとりからも学習して知能を強化していきます。そのため、機密情報を入力してしまうと、他のユーザーに対して自社の機密情報の内容を含んだ回答が表示され、情報漏洩のリスクがあることが問題視されています。
 
これまでも、他のユーザーの氏名やメールアドレスなどの個人情報や、チャット履歴が表示されるという問題が発生していましたが、現在これらのバグは修正されているようです。
 
 
ChatGPTに個人情報や機密情報に関する質問にはどう対処しているのか質問してみたところ、個人情報や機密情報に関する質問に回答することはないという答えでした。
 
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ChatGPTに限らずどのツールにも言えることですが、セキュリティ対策を強化しているといっても、情報漏洩の可能性が0になるわけではなく、常に危険と隣り合わせということを忘れてはいけません。
 
会社でChatGPTを利用する際は、必ず情報の取り扱いに関するルールを定め、社員に共有する必要があります。悪意はなくても知らない間に機密情報を入力してしまっている可能性もあるため、自分が入力していることは情報漏洩にならないか、ひとりひとりが意識を持って利用することが求められます。
 

ChatGPTの活用事例

ChatGPTは上手く活用すれば大きな利益をもたらしてくれますが、私たちの日常生活や企業ではどのように活用されているのでしょうか。

カスタマーサポート

ChatGPTはカスタマーサポートにも活用できます。

顧客からの問い合わせが発生した場合、人が対応するとなると回答にも時間がかかり、営業時間外の質問には対応できません。

しかしChatGPTを活用することで24時間いつでもどこでも顧客の質問に答えることができ、疑問や悩みを解決できるため、顧客満足度も向上します。

また、ChatGPTは大量のデータを学習しており、言語処理に優れているため、複雑な質問に対しても瞬時に高度な回答を提供します。人の面でも費用の面でも大幅にコストを削減しながらより多くのユーザーのサポートを実現しています。

具体例を挙げると、人の代わりにユーザーとコミュニケーションを図ったり質問に回答してくれる「AIチャットくん」や「IVRy」などのツールが登場しています。

AIチャットくんはLINE公式アカウントであり、友だち追加してメッセージを送るとAIが答えてくれるというものです。気軽な話し相手になってくれたり、人には聞きづらい内容にもいつでも答えてくれるAIチャットくんは、リリースから1ヶ月で登録者100万人を突破しています。

IVRyは、電話自動応答サービスであり、電話での問い合わせに対して人の代わりに応答してくれます。3月13日にChatGPTと電話で会話できる「電話GPT」の無料体験デモ番号を公開し、公開から1週間で利用数が1万件を突破し、企業だけでなく一般ユーザーにも多く利用されています。

 

市場調査

ChatGPTは一般的に情報収集の目的で利用されることが多く、市場調査にも役立ちます。

市場調査を人の手で行うとなるといろんなページを行き来する必要があり、膨大なデータの中から自分で必要なものを取捨選択しなければならないためどうしても時間がかかってしまいます。しかし、ChatGPTを利用すればあらゆる市場のデータを瞬時に把握することができます。

試しに、動画配信サービスの市場の動向を聞いてみると下記のように詳細に回答してくれました。

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2023年現在と書かれていますが、ChatGPTの2022年以降のデータには漏れがあるため、ファクトチェックは必要ですね。

数値をまとめる必要がある場合は、表形式で表示させることもできます。ただ表にするだけでなく、どれくらい増減があるのか、その結果となった要因まで推測してくれました。

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CSV形式で表示することもできるため、数値の変化をグラフにしたい場合などにも便利です。

この一連の作業を自分で1から行うと数時間はかかってしまいそうですが、ChatGPTを利用すればものの数分で市場の動向から変化の推移をリサーチすることが可能です。

 

オンライン学習

ChatGPTはオンラインでの学習にも活用できます。

教室に通う手間を省き、場所を選ばずに自分のペースで進めることができるオンライン学習は今や学習形態として当たり前になっています。ユーザーが学習しやすくなったのはもちろんですが、ChatGPTを活用すれば問題文の作成や添削などを任せることができるため、講師側の負担も軽減されます。

現在、オンラインで学習できる分野は幅広いですが、中でも続々と開発されているのが英語学習とChatGPTを組み合わせたサービスです。

例えば、英会話に特化した学習アプリ「スピーク」は、日常生活の様々なシーンで使うことが予想される英会話をAI講師を相手に実際に声に出しながら練習ができるアプリです。

AI講師は、決まった定型文ではなくユーザーの言葉に合わせて会話を進めていくため、本当に人間と会話しているような感覚で会話学習ができます。

出典:「ChatGPT」のAI技術を活用した英語スピーキング特化型学習アプリが日本で公開

また、立命館大学はChatGPTと機械翻訳を組み合わせた英語学習ツール「Transable」を開発し、一部の英語授業に導入すると発表しました。

Transableは、日本語で文章を入力後、直訳された英文を日本語に翻訳して最初の日本語の文章とは違う結果がでてきた際に、「その他の英文提案と解説」をクリックすると適切な英文を提案し、なぜその英文が合っていると判断するのかを解説してくれるというものです。

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この取り組みにより、学習成果や学生の心理面の変化を検証し、大学の英語教育のありかたを探求するとしています。

出典:大学の英語授業に機械翻訳とChatGPTを組み合わせたサービスを試験導入

ChatGPTは多言語に対応しているため、今後は英語だけでなく世界中の言語をオンラインで簡単に学習でき、読み書きだけでなく会話の上達が期待できる点も非常に大きなメリットですね。

 

ChatGPTが与える影響

ChatGPTは、その能力の高さから社会に及ぼす影響が大きく、懸念する声もあがっています。ここからは、ChatGPTの今後の影響について紹介していきます。

教育

ChatGPTは、特に教育現場に大きな影響を及ぼすだろうと指摘されています。

本を読んでいなくても、ChatGPTに「○○を詠んだ感想文を書いて」と入力すれば、それらしい感想文を提供してくれたり、「この計算を解いて」と数式を入力すれば瞬時に計算してくれるため、自分で考えて答えを導き出すことをしなくなるという悪影響も出てくるでしょう。

イタリアではすでにChatGPTの利用が禁止されており、その他の国でも悪影響が大きいのではないかと議論が繰り広げられています。

しかし、全ての教育機関がChatGPTに対して否定的な見解を示しているわけではなく、利用を推進する動きもあります。

シンガポール政府は学習効果の向上のためにChatGPTを学習に利用することを認めています。しかし、何でもChatGPTに頼るのではなく、基本的な概念や考え方は引き続き教員たちが教えていくという方針で活用を進めています。

出典:学校での「ChatGPT」利用、シンガポール政府が容認へ

今後、ChatGPTが教育現場で活用される機会は増大することが予測されますが、利用の際には必ず目的や利用範囲などのガイドラインを定めたうえで指導していくことが求められるでしょう。

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仕事

文章を書いたり、翻訳をしたり、計算をしたり、コードを書いたり、といったChatGPTにできることを仕事にしている人々にとって、ChatGPTは自分の仕事を奪う脅威にもなり得ます。

しかし、いまだChatGPTの正確性は保証されていません。

アメリカではMBAの試験問題をChatGPTに解かせてみたところ合格点を出したようですが、簡単な計算問題で間違うこともあるとして、やはりすべてをChatGPTに任せるわけにはいかないようです。

参考:ChatGPT passes MBA exam given by a Wharton professor

言葉や計算に関する仕事が今すぐに失われてしまうということはないようですが、今後、回答の精度がどの程度向上していくのかによって状況は大きく変わっていくと予測されるため、動向を追っていく必要があります。

報道

報道業界でもChatGPTの活用方法が議論されていますが、アメリカではChatGPTを脅威とするのではなく、協働する形で歩みを進めようとしています。

協働といっても、ChatGPTを柱として報道の原稿を書かせ、そのまま使用するということはなく、取材対象候補者のリストアップや資料の要約、プログラミング支援など、報道に付随する作業のサポート役としての活用にとどまっています。

これまでも報道業界は文字起こしや文章校正ツールなど、テクノロジーを多分に活用してきましたが、ChatGPTの登場により、取材やリサーチで扱える規模が拡大し、より広い範囲、広い世帯のデータを統計し、分析できるようになっています。

ChatGPTはまだ正確性にムラがあり、規模が大きくなるにつれて確認作業も大変になるため、取材範囲の見極めが重要になりそうです。

参考:AIと「協働」模索するアメリカのデジタル報道…「ChatGPT」とはどう向き合う?

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まとめ

今回は、今話題のチャット型AIサービス「ChatGPT」について解説しました。

自然な会話、高度な作業が可能なChatGPTは私たちの日常を大きく変えることになるでしょう。うまく活用すれば生活を豊かにしてくれる希望となりますが、悪影響をもたらす可能性も十分にあります。

AIリテラシーを身につけ、ChatGPTに依存しすぎることなく適度な距離を保ちながら有効に活用していく姿勢が重要です。

WRITER / HUM
株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部 WEBライター

株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部は、ジャリア社内のSEO、インバウンドマーケティング、MAなどやクライアントのWEB広告運用、SNS広告運用などやWEB制作を担当するチーム。WEBデザイナー、コーダー、ライターの人員で構成されています。広告のことやマーケティング、ブランディング、クリエイティブの分野で社内を横断して活動しているチームです。