キャラクターマーケティングとは?得られる効果やメリット、活用ポイントを紹介

キャラクターマーケティングの得られる効果やメリットについて解説

世の中にはすでに数多のマーケティング手法が存在していますが、企業のイメージアップや認知拡大、ファン化促進に高い効果を発揮するのが「キャラクターマーケティング」です。

親しみやすいキャラクターを活用することで多くの人々の興味を惹きつけ、企業にとってプラスの効果をもたらしてくれます。

今回は、キャラクターマーケティングのメリットや活用法を解説していきます。「新たなマーケティング手法を導入したい」「理想のイメージの浸透がうまくいかず悩んでいる」という担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

キャラクターマーケティングとは

キャラクターマーケティングの市場規模

キャラクターマーケティングの効果

キャラクターマーケティングのデメリット

キャラクターをマーケティングに活用する手法

キャラクターマーケティングを成功させるポイント

まとめ

キャラクターマーケティングとは

キャラクターマーケティングとは、特定のキャラクターを活用して商品やサービスの販売促進を図る手法です。

広告やプロモーションにおけるキャラクターの活用は、自社に興味を持ってもらうきっかけを作り、他社との差別化や商品の認知拡大、エンゲージメントの獲得に効果的です。

キャラクターマーケティングで活用されるのは、ブランドアイデンティティ(消費者に持ってもらいたい企業イメージ)を体現するオリジナルキャラクターだけでなく、既存の漫画やアニメ、テレビゲームなどに登場する人物や動植物、VTuberなども含まれます。

世界中にありとあらゆるキャラクターが存在していますが、自社が理想とするイメージにマッチしたキャラクターを選定もしくは制作することで、企業の顔となってユーザーと企業を繋ぎ、企業価値の向上に貢献してくれます。

キャラクターマーケティングの市場規模

矢野経済研究所が行った調査によると、国内のキャラクタービジネス市場は毎年少しずつ成長を続けており、2023年度は前年度比2.2%増の2兆6,969億円を記録しています。今後も規模の拡大は続き、2024年は前年度比1.8%増の2兆7,464億円に上ると見られています。

キャラクターマーケティングの得られる効果やメリットについて解説1データ引用(一部抜粋):キャラクタービジネスに関する調査を実施(2024年)|矢野経済研究所

キャラクタービジネスは広告やプロモーション以外にも、コラボカフェや展示会、リアル脱出ゲームといった体験型イベントにまで展開されています。

キャラクターの世界観を反映し、ユーザーに体験してもらうことでブランドに対する愛着がより強まり、グッズなどの販売促進にもつながります。このようなイベント開催から物販への導線づくりがキャラクタービジネスの成長を後押ししていると考えられます。

キャラクターマーケティングの効果

市場は拡大を続け、多くの企業がキャラクターマーケティングに取り組んでいますが、キャラクターを活用するとどのような効果があるのでしょうか。

認知度・集客率アップ

企業の顔となるキャラクターを通して親しみやすいイメージを作ることで、テキストやロゴのみを活用するよりも強く印象に残り、覚えてもらいやすくなります。

また、キャラクターそのものの認知度が上がれば、キャラクターを通して企業や商品を認知し、販売促進につながることも多くなります。

キャラクターとコラボレーションした商品の展開や、イベントにおけるキャラクターの活用なども、既存顧客の購買意欲をかき立てるだけでなく、今まで接点のなかった潜在顧客からの注目を集め、集客率アップが見込めます。

ブランド価値の向上

どれだけ認知度を高めても、愛着や信頼がなく、買おうと思わせられなければブランド価値が高いとは言えません。

多くの消費者がキャラクター自体に「かわいらしい」「親しみやすい」というイメージを持っているため、キャラクターを上手く活用できればファーストインプレッションがポジティブなものになり、愛着を持つようになります。

また、キャラクターに愛着を抱くと企業に対しても好感を持つ人は多く、ブランド価値が上がります。すると、購買行動を起こす際も好きなキャラクター・企業が販売している商品やサービスだからきっと良いものだろうと判断され、利益向上につながります。

企業理解が促進され、他社との差別化につながる

モノが溢れている現代では類似商品を販売する企業も多く、独自の強みが伝わりにくい、他社との差別化を図りにくいといった課題も出てきます。

そこで、消費者に浸透させたいイメージを体現するような独自のキャラクターを制作することで全く知らなかった企業や商品でも消費者の興味を惹き、知ろうとしてもらえます。

例えば、医療業界や金融業界など複雑で専門性が高い商材は理解が難しく、興味を持たれにくい傾向にありますが、キャラクターが営業担当として商品の仕組みやメリットを伝えることで「聞いてみようかな」と興味を持ってもらえ、難しい内容も理解してもらいやすいです。

企業理解が促進されれば自社独自の魅力が伝わり、競合優位性も高まります。

コミュニケーションを図り、ファンを増やせる

消費者が普段目にしたり手に取るのは商品やサービスであり企業そのものではないため、企業の想いを伝えたり、反対に消費者の意見を直接聞く機会は少ないかと思います。

企業と消費者の間にキャラクターが立つことで、スムーズなコミュニケーションが可能になり、関係を深めることができます。

例えば、SNSマーケティングに取り組んでいる企業であれば、キャラクターアカウントを作り、中の人として、またはキャラクター自身としてSNSで発信することで消費者の興味をひきやすくなります。

キャラクター相手であれば心理的なハードルが下がり、コミュニケーションをとろうとする消費者も増えるため、やり取りをする中で理解が深まり好感を持てば心理的な繋がりが生まれ、フォロワーやエンゲージメントの増加も見込めるでしょう。

キャラクターマーケティングのデメリット

高い効果が見込めるキャラクターマーケティングですが、注意点もあるため確認しておきましょう。

認知拡大に時間がかかる

独自のキャラクターを制作する場合、多くの人に認知され浸透するまでには時間がかかります。

よって、長期的な視野を持って、どんな手法を使えば消費者の印象に強く残るのか、認知してもらうだけでなく愛着を持ってもらえるのか、売上向上につながるのかといった戦略を立てる必要があります。

流行に左右されない、どの時代でも親しみを持てるようなキャラクターを制作し、根気強く発信し続けていくことが重要です。

コストがかかる

独自のキャラクターを制作する場合、自社のイメージにぴったり合うキャラクターを一から作り上げていく必要があるため、人件費はもちろん、時間的なコストもかかります。

キャラクターも作れば終わりではなく、実際に効果が出ているのか分析する必要があるため、作成後の体制もあらかじめ考えておきましょう。

キャラクターをマーケティングに活用する手法

キャラクターマーケティングのメリット・デメリットがわかったところで、効果的なキャラクターの活用法にはどんなものがあるのか、見ていきましょう。

広告やイベントでの活用

代表的な活用例として、広告にキャラクターを掲載したり、イベントに登場させる方法があります。

広告にキャラクターが載っていれば、「なんだろう」と目を留めるきっかけになり、幅広い層の消費者に認知してもらえます。

また、キャラクターと触れあえるイベントはファミリー層や若年層の興味をひき、集客増加が期待できます。

例えば、新商品の発売を記念したイベントを開催する際にキャラクターの着ぐるみを登場させ、来場者との写真撮影や商品の配布などコミュニケーションをとることで、キャラクターに対してだけでなく企業への愛着も高まり、魅力的な企業であることを強く印象付けられるでしょう。

SNSやオウンドメディアでの活用

SNSやオウンドメディアでキャラクターを使うのも効果的です。
 
メリットの部分でも紹介しましたが、例えばSNSでキャラクターアカウントを作成し、キャラクターのアイコンでキャラクターとして投稿することで企業アカウントよりも親しみを持ってもらいやすいです。
 
SNSは拡散性が高いため、ひとりのユーザーがシェアすれば多くのフォロワーの目に留まり、認知拡大・フォロワー増加につながるでしょう。
 
キャラクターはLINEスタンプにも活用されており、LINE公式アカウントの友だち登録を促したり、メッセージの開封率や読了率の向上による商品理解の促進や購入率アップが期待できます。
LINEスタンプを送信されたユーザーが潜在顧客から見込み顧客になる可能性も十分にあります。
 

グッズやノベルティとして活用

キャラクターを商品化して利益を上げることも可能です。着実に認知度を高め、キャラクターの価値が高まっていけば、様々なグッズに展開して売上を見込めるでしょう。

また、イベント開催時やお客様の来店時、挨拶の際にはノベルティを配布する企業も多いですが、ノベルティにもキャラクターを使用することで認知拡大・イメージアップを図れます。

実用性があり長く使えるアイテムであれば、使うたびに企業が想起され、キャラクターへの愛着も蓄積していきます。オリジナルお菓子のパッケージに活用すれば顧客の心を惹きつけ、強く印象に残ると同時にSNSでの拡散も期待できます。

キャラクターマーケティングを成功させるポイント

ここまで、キャラクターの活用がどれだけマーケティングに効果的なのかを解説してきました。最後に、キャラクターマーケティングを成功させるために押さえておくべきポイントをご紹介します。

制作の目的を明確にする

キャラクターマーケティングでは、最初にキャラクターを制作する目的を明確にしましょう。目的が曖昧だとせっかくキャラクターを制作しても認知や浸透までに至らず、費用対効果が見込めなくなってしまいます。

ブランディングを行いたいのか、認知度を高めたいのか、目的によって効果的な戦略は違ってきます。

例えば、ブランディングを行いたい場合は、Xやインスタグラム、LINE等でキャラクターのSNSアカウントを開設し、商品やサービスの訴求を行ったり、キャラクター誕生のストーリーを伝えたり、ユーザーとコミュニケーションをとってエンゲージメントを高めていく方法が効果的です。

ターゲットを明確にする

目的と同時にターゲットの明確化も重要です。

自社が提供する商品やサービスがどんな世代・どんな属性の消費者をターゲットとしているのかを明確にし、ターゲット層の趣味嗜好やライフスタイルを細かく分析すると同時に、どんなキャラクターに対して好感を持ちやすいのかリサーチを行い、親しみを持ってもらえるようなキャラクターを制作する必要があります。

例えば、高齢者をターゲットにした場合、シンプルさやわかりやすさが重要になってくるため、ナチュラルなカラーではなくはっきりとしたカラーを使ってコントラストを強め、ゆるキャラのようなデザインが好まれます。

かわいらしさがあれば良いというわけではないため、設定したターゲットに刺さるキャラクターを作りだせるようにリサーチを徹底し戦略を立てましょう。

企業イメージとキャラクターに一貫性を持たせる

キャラクターを制作する際は、企業のコンセプトやイメージにマッチしていることが重要です。

キャラクターは企業の顔として認知され、キャラクターへのイメージがそのまま企業のイメージと結びつくため、両者の方向性がかけ離れていると違和感が生じ、認知されにくくなります。

例えば、自然に関わり、環境保護に取り組む企業であるにもかかわらず、真っ黒で表情も険しいようなキャラクターだと企業のイメージと結びつかず、企業にもキャラクターにも良い印象は持てないですよね。

キャラクターはブランドアイデンティティを体現しており、消費者はキャラクターを通して企業への理解を深め、他社との違いを認識します。長期的に企業のイメージ・売上アップを図るためにも、一貫性のあるキャラクター制作を行いましょう。

双方向のコミュニケーションを意識する

キャラクターマーケティングでは、双方向のコミュニケーションを意識しましょう。

コミュニケーションをとるにはSNSが効果的ですが、企業がキャラクターを使って一方的に宣伝するだけでは消費者との心理的な繋がりは生まれず、選ばれる企業にはなりません。

消費者のコメントに反応する、イベントに登場して直接ふれあう機会を作るなど、日常的な交流を積み重ねることで消費者との距離が縮まり、愛着を醸成させることができます。

そうして消費者の心を掴むことができれば企業の価値は高くなり、長期的な関係構築、企業としての成長を目指せるでしょう。

まとめ

今回は、キャラクターマーケティングに取り組む効果や成功させるためのポイントについて解説しました。

目的やターゲット、企業のコンセプトに合ったキャラクターを制作し、適切な媒体・シーンで展開できれば企業のイメージアップや認知拡大に大きく貢献してくれます。

オリジナルキャラクターの浸透には時間がかかりますが、一度定着してしまえば消費者の心は簡単には離れず、他社との差別化にもつながります。キャラクターを通して消費者との双方向のコミュニケーションを図り、長期的な売上アップを目指しましょう。

キャラクターマーケティングの得られる効果やメリットについて解説2

ジャリアでは、キャラクターマーケティングにおける戦略構築、キャラクター制作、効果検証までワンストップで承ります。

キャラクター制作は納品すれば完了ということではなく、プロモーションにどう活かすか、多くの媒体の中でどれを選び、どうすれば広く浸透していくのかを考えて実行していくまでが私たち広告代理店の役割です。

社内に在籍するプロのイラストレーターが高いクオリティを保ちながら企業の思い描くイメージを最大限形にし、より魅力的なキャラクターを制作します。

イラスト制作、キャラクターマーケティングに興味がある方や、社内外への理想的なイメージの浸透に苦戦している方は、お気軽に弊社までお問い合わせ下さい。

WRITER / noue
株式会社ジャリア福岡本社 第2営業部 イラストレータ・デザイナー

株式会社ジャリア福岡本社 第2営業部は、ハウスメーカーや工務店、マンション会社など不動産関連の広告専門チームとショッピングモールなど商業施設関連を専門にしたチームをメインにエンターテイメント関連など多岐にわたるクライアント様の事業をサポートしている部門です。現在は、SNS・Webマーケティングを中心に、動画マーケティングにも力を入れています。企画営業とクリエイティブの連携、チームワークを強みにクライアント様の課題解決に日々奮闘しています。