今注目のコネクテッドTV、その理由や視聴実態と効果的なマーケティング戦略について

コネクテッドTVについて福岡の広告代理店が解説イメージ

AmazonプライムビデオやNetflixなどの有料動画配信サービス利用者数は2023年に3,560万人となり、2025年には3,900万人まで拡大が予想されるなど、増加の一途をたどっています。みなさんもひとつは会員登録しているサービスがあるのではないでしょうか?

参照:2023年有料動画配信サービス利用動向に関する調査|ICT総研

動画配信サービスというと少し前までスマートフォンやPCで視聴するのが一般的でしたが、近年はインターネットに接続可能なコネクテッドTVで視聴する人が増え、注目が集まっています。

しかし、コネクテッドTVについて、名前は聞いたことあるけどどんなものなのかよくわかっていないという方もいらっしゃるかと思います。

そこで今回は、コネクテッドTVについて、視聴方法や利用状況、注目を集めている理由について解説していきたいと思います。

目次

コネクテッドTVとは

コネクテッドTVとOTTの違い

コネクテッドTVの視聴方法

コネクテッドTVの視聴実態

コネクテッドTVが注目を集めている理由

まとめ

コネクテッドTVとは

コネクテッドTVとは、インターネットに接続されたテレビ端末のことを指し、動画や音楽のストリーミング、WEBサイトの閲覧などに利用されます。

2000年代からインターネットに接続可能なテレビはあったものの、なかなか普及していませんでした。しかし、動画配信サービスの利用拡大やコロナ禍における外出自粛によってコネクテッドTVの需要が一気に高まり、今や半数以上の家庭で利用されています。

コネクテッドTVは大画面で動画コンテンツを視聴でき、家族や友だちと複数人で楽しめることや没入感や満足感が高いことから視聴時間も長くなる傾向にあります。

また、動画プラットフォームで配信される広告もコネクテッドTVで流せるため、集客に効果的なツールとして注目を集めています。

コネクテッドTVとOTTの違い

コネクテッドTVは、よく「OTT」と混同されるため、違いを押さえておきましょう。

OTT(Over The Top)とは、インターネットを通じて多数のプラットフォームで視聴可能な動画や音楽などのコンテンツ全般を指します。代表的なOTTサービスは、YouTube、Netflix、Amazonプライムビデオ、Spotifyなどが挙げられます。

月額またはその都度課金をすることで、スマートフォンやタブレットはもちろん、コネクテッドTVでも映画やドラマ、アニメなどを自由に視聴できます。

ケーブルテレビや衛星放送は番組のスケジュールがあるため、見たい番組があれば放送時間まで待つ必要がありますが、OTTではわざわざ待つ必要がなく、いつでもどこでも見たいものを好きなデバイスで視聴できるメリットがあります。

コネクテッドTVの視聴方法

コネクテッドTVとしてコンテンツを視聴する方法は大きく分けて3つあります。

スマートテレビで繋ぐ

スマートテレビとは、インターネットに接続可能なテレビ端末のことです。スマートテレビを無線または有線でインターネットに接続することでコネクテッドTVとなります。

従来のテレビはテレビ番組やDVDを見ることだけに特化したツールでしたが、インターネット接続機能が新たに追加され、現在新たに発売されているテレビのほとんどがスマートテレビとなっています。

スマートテレビのリモコンには最初から「YouTube」「Netflix」「Hulu」などOTTサービスの起動ボタンが搭載されているものも多いため、見たいと思ったときにすぐに視聴を開始できます。

ストリーミングデバイスで繋ぐ

ストリーミングデバイスとは、OTTサービスを無線でテレビ端末やプロジェクターと接続して視聴するための周辺機器です。

代表的なストリーミングデバイスは「Amazon Fire TV Stick」や「Google Chromecast」などがあり、HDMI端子を備えているためいろんなテレビに対応しています。

また、例えばAmazon Fire TV StickではAmazonプライムビデオのコンテンツしか見られないということはなく、ストリーミングデバイスをひとつ持っておけば、様々なOTTサービスのコンテンツを横断的に視聴できます。

ゲーム機やブルーレイプレイヤーで繋ぐ

PlayStationやXboxなどの家庭用ゲーム機やブルーレイプレイヤーとテレビ端末をHDMIケーブルで繋ぎ、インターネットに接続する方法もあります。

スマートテレビやストリーミングデバイスを新たに購入せずともコネクテッドTVとして機能するため、コストを抑えながらOTTサービスを楽しめます。

コネクテッドTVの視聴実態

コネクテッドTVというと、ここ数年で急速に広まった印象ですが、アメリカでは2007年にNetflixが動画配信サービスを開始したことがきっかけとなり、広く普及していました。

2015年には日本にもNetflixが上陸し、同年にAmazonプライムビデオもサービスを開始。当初は映画が好きな人たちが登録して楽しむものという印象が強かった有料動画配信サービスも、だんだん視聴可能なジャンルやコンテンツ数が増え、さらには2020年からのおうち時間の増加で一気にユーザー数を伸ばしました。

コネクテッドTVユーザーは約6割

有料動画配信サービスのユーザー数増加に伴い、コネクテッドTV対応のテレビデバイスは年々拡充しています。

2015年には24.5%だったコネクテッドTV利用率も、2023年には59.6%と約2.4倍も増加。今後も右肩上がりの成長が予想されています。

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引用:「コネクテッドTV(CTV)とは?」今さら聞けない!基本の『キ』| VR Digest+

コネクテッドTVでの動画視聴量が急増

コネクテッドTVの動画視聴時間量を見てみると、コロナ前の2019年を100%とした場合、2023年は533%まで増えており、5倍以上になっています。

一方、スマートフォンでの視聴量は2020年に2倍になって以降、大幅に増えることも減ることもなく定着しています。

これは、単純にコネクテッドTVの生産数が増え、購入するユーザーが増えたことに加え、コロナ禍で家にいる時間が増えたことや家族で視聴する機会が増えたことで、スマートフォンの小さな画面で見るよりも、テレビの大きな画面で視聴することの方が多くなったことなどが、コネクテッドTVとスマートフォンの視聴量の差が開いた要因と考えられます。

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引用:コネクテッドTV(CTV)視聴時間量はコロナ前の5倍以上!動画配信プラットフォーム利用状況や、デバイス利用状況、共視聴実態まとめ~VOD利用実態レポートより~|VR Digest+

動画配信サービスはスマホよりコネクテッドTVで視聴されやすい

コネクテッドTVユーザーに対し、「動画配信サービスを視聴する際にコネクテッドTVとスマートフォンのどちらを利用するか」という調査では、すべての動画配信サービスでコネクテッドTVがスマートフォンを上回る結果となっています。

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データ引用:広告戦略変える「コネクテッドTV」 データで判明、令和の視聴実態|日経BP

有料動画配信サービスでは映画やドラマ、アニメを視聴する場合が多く、そうなるとやはり大画面で楽しみたい人が多いため、コネクテッドTVで視聴するようになればその後もスマートフォンではなくコネクテッドTVを利用する傾向にあるようです。

コネクテッドTVが注目を集めている理由

コネクテッドTVが注目されるようになったのは、以下のような理由が考えられます。

テレビ番組の視聴時間が短くなっている

インターネットの普及により、テレビ番組を視聴するユーザーの割合はどんどん減少しています。

1998年度下期には45.7%あった視聴率も、だんだんと下降を続け、2023年度下期には32.4%まで落ちています。

コネクテッドTVについて福岡の広告代理店が解説イメージ4引用:各局とも凋落続く…主要テレビ局の複数年にわたる視聴率推移(最新)|ガベージニュース

スマートフォンの普及とともに多くのユーザーがテレビ番組よりも動画配信サービスのコンテンツを視聴するようになり、テレビ自体の価値も下降気味でした。しかし、大勢で見る際はスマートフォンの画面では小さく、ひとりで視聴する際にもできることなら大きな画面で見たいというユーザーは多いです。

このような要望に応える形でスマートテレビやストリーミングデバイスが続々とリリースされ、好きな時に好きなコンテンツをテレビの大画面で視聴できるようになったことでテレビの利用用途の幅が広がり、コネクテッドTVの需要が高まったと考えられます。

広告がスキップされにくい

テレビの大画面で動画を視聴している前後や途中で配信されるコネクテッドTV広告は、集中して視聴してもらいやすく、スマートフォンやPCよりも広告がスキップされにくいという特徴があります。

また、何かをしながらテレビで動画を流している場合は特にスキップしたいという気持ちが湧きにくい傾向にあり、複数人で動画を視聴している場合は流れている広告についてみんなで感想を言い合ったりする時間も生まれ、ひとつの話題として最後まで視聴されやすいのです。

このようなメリットを活かし、新たな広告媒体としてコネクテッドTVを活用する企業が増えています。

広告のターゲティングが可能

WEB広告はターゲティング精度が高く、興味を持つ可能性が高いユーザーに向けて広告を表示させることが可能です。コネクテッドTVが普及したことで、そんなWEB広告の高い技術をテレビでも利用可能になりました。

動画配信サービスのほとんどは、会員登録する際に生年月日や性別、郵便番号などの個人情報を入力する必要があり、コネクテッドTV広告ではユーザーが自ら登録した確かな情報をターゲティングに活用できます。

よって、スマートフォンやPCにおける広告効果に加え、テレビ端末での広告効果も横断的に検証できるようになり、より適切な広告配信戦略を構築しやすくなります。

まとめ

今回は、コネクテッドTVの概要についてご紹介しました。

コネクテッドTVは、下降気味だったテレビ端末の価値を再び高め、企業のマーケティングにも貢献してくれる注目すべきツールです。

今後も動画広告市場は拡大を続けていくため、今のうちからコネクテッドTV広告の出稿、TVer広告を検討し、今まで獲得できていなかったユーザーとの接点を増やしていきましょう。

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WRITER / HUM
株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部 WEBライター

株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部は、ジャリア社内のSEO、インバウンドマーケティング、MAなどやクライアントのWEB広告運用、SNS広告運用などやWEB制作を担当するチーム。WEBデザイナー、コーダー、ライターの人員で構成されています。広告のことやマーケティング、ブランディング、クリエイティブの分野で社内を横断して活動しているチームです。