動画初心者でもプロ級!ショート動画編集の基本テクニックとおすすめツール徹底解説

動画制作の株式会社ジャリアが解説する動画編集初心者向けショート動画制作ガイドイメージ

SNS時代において、ショート動画は企業の採用・集客・ブランディングを左右する重要な武器になりました。しかし、いざ撮影してみても「なんだか見栄えがしない」「テンポが悪くて最後まで見てもらえない」と感じたことはありませんか? 

その原因の多くは、撮影技術ではなく“編集”にあります。 

どれだけ良い素材を撮っても、編集の流れや見せ方を間違えると、視聴者は数秒で離脱してしまいます。逆に、スマホ撮影の映像でも編集が的確なら、最後まで見てもらえるだけでなく、保存やシェアにつながり、結果的に再生回数も売上や応募数も伸びていきます。 

本記事では、動画初心者でも実践できるショート動画編集の基本テクニックを、具体例や改善方法とあわせて解説します。さらに、目的別の編集スタイルや、効率を上げるおすすめツールもご紹介。 
「動画は撮ったけど編集は苦手…」という方でも、記事を読み終える頃には“見てもらえる動画”を作れる編集のコツが身につくはずです。 


編集の前に押さえるべき基礎設計 

ショート動画の編集を成功させるためには、カットやテロップ作業に入る前の“基礎設計”が欠かせません。この準備が整っているかどうかで、編集効率や完成度は大きく変わります。 

目的とゴールの明確化 

最初に行うべきは、「この動画で何を達成したいのか」を明確にすることです。採用応募を増やしたいのか、商品の購入を促したいのか、ブランドイメージを高めたいのか…。目的が曖昧だと、編集の方向性がぶれ、視聴者にとって何を伝えたいのか分からない動画になります。 

例えば採用動画なら「応募者が働くイメージを持てる編集」、商品PRなら「メリットが一目で分かる編集」など、目的によって見せ方や演出は変わります。 

視聴者像を具体化する 

動画のテンポや演出は、ターゲットによって好みが異なります。若年層ならテンポの速いカットや流行のBGMが効果的ですが、ビジネス層なら落ち着いたテンポや明瞭なテロップが好まれます。 

ここで役立つのが、ターゲット像を文章化する「ペルソナ設定」です。年齢・職業・趣味・SNS利用習慣などまで細かく想定することで、「その人が見やすい動画」の具体像が明確になります。 

台本・構成の事前準備 

編集段階で迷わないためには、撮影前に台本や構成を作っておくことが重要です。「導入展開まとめ」という流れを決めておくことで、素材の選別がスムーズになり、不要な迷いがなくなります。 

台本には次の要素を盛り込みましょう。 

  • 冒頭のフック(興味を引く一言やシーン) 
  • 見せたい情報の順序 
  • 強調すべきカットや演出ポイント 
  • 締めのメッセージや行動喚起(CTA 

この準備をしてから編集に入ることで、「何となく並べただけの動画」ではなく、「最後まで見たくなる動画」に仕上がります。 

動画制作の株式会社ジャリアの動画編集作業のイメージ

ショート動画編集の基本ステップ 

編集は、ただ映像をつなぎ合わせる作業ではなく、「視聴者が最後まで見たくなる流れを作り、メッセージを正確に届ける」ための設計工程です。 

ここでは、初心者でも押さえやすく、実践に移しやすい5つの基本ステップを詳しく解説します。 

ステップ1|素材の整理と選別 

撮影後は、まず素材を体系的に整理することから始めましょう。動画編集の多くの時間は、実は“どの素材を使うか迷っている時間”です。ここを最初にスッキリさせることで、編集スピードは格段に上がります。 

  • フォルダ分けの習慣化 
    撮影日やシーンごとにフォルダを分け、さらにテイクごとに番号を振ると後から探しやすくなります。 
  • OKNGの仕分け 
    同じシーンを複数回撮っている場合、表情・動き・光の入り方などを見比べ、ベストカットに「OK」タグをつけます。 
  • 編集を意識した撮影 
    撮影段階で寄り・引き・斜めなど複数アングルを押さえておくと、編集時にテンポやリズムをつけやすくなります。 

この時点で「使う素材」と「使わない素材」が明確になっていれば、後の工程で無駄な迷いがなくなります。 

ステップ2|ストーリーラインを構築する 

素材を並べる前に、動画全体の物語を決めておくことが重要です。視聴者が自然に情報を受け取れるよう、起承転結や三幕構成を意識します。 

  • 導入(Hook 
    冒頭3秒で「続きを見たい」と思わせるシーンやフレーズを入れる。例:「〇〇に困っていませんか?」や驚きのビジュアル。 
  • 見せ場(Body 
    商品やサービスの魅力を映像とテロップで伝える。特徴を順序立てて見せると理解が深まります。 
  • まとめ・行動喚起(CTA 
    メリットを再強調し、「詳しくはリンクから」など次の行動を促す。 

ストーリーラインを決めてから素材を並べることで、情報が迷子にならず、最後まで視聴されやすい構成になります。 

ステップ3|テンポ感を意識してカット編集 

ショート動画はテンポが命です。特にSNSユーザーは集中力が短く、34秒以上同じ画面が続くと離脱する傾向があります。 

  • 単調回避 
    動きの少ないシーンは短くカットし、別アングルやテロップで変化をつける。 
  • 間(ま)の設計 
    情報を詰め込みすぎず、要所で0.51秒の余白を入れることで、視聴者が内容を消化しやすくなります。 
  • BGMとの同期 
    音楽のビートに合わせてカットを切り替えると、映像が自然に心地よく感じられます。 

テンポ編集は、最後まで見てもらうための「視覚的なリズム作り」とも言えます。 

ステップ4|BGM・効果音の挿入 

音の演出は、視聴体験を一気に変える力を持っています。 

  • BGMの選び方 
    TikTokInstagramはトレンド音源を活用して初動を伸ばす、YouTubeは著作権フリーで長期利用できる音源を選ぶ。 
  • 効果音の活用 
    文字が表示されるタイミングで「ポン」、場面転換で「シャキーン」など、細かい効果音が視聴維持率を押し上げます。 
  • 音量バランス 
    BGMが大きすぎて話し声やナレーションが聞こえない…というミスは意外と多いので注意。 

音は、映像のテンポや感情をサポートする「第二の演出」です。 

ステップ5|テロップ・グラフィックで情報補足 

SNSでは、音声オフで動画を見るユーザーが一定数います。重要な情報やセリフは必ずテロップで表示し、視覚的にもメッセージが届くようにします。 

  • ブランド感の統一 
    色・フォント・レイアウトを揃えることで「誰の動画か」が一瞬で分かります。 
  • 情報量の調整 
    1カット1メッセージを意識し、文字を詰め込みすぎない。 
  • 動きをつける 
    アニメーションでテロップが現れるようにすると、目線を誘導できます。 

テロップは単なる字幕ではなく、「ブランドの印象を強化する要素」でもあります。 

編集クオリティを高める応用テクニック 

基本ステップを押さえたら、次は動画のクオリティを一段階引き上げる工夫です。ここでは、視聴維持率やエンゲージメントをさらに高めるための応用編集ポイントを紹介します。 

色調補正で映像の統一感を出す 

同じ撮影場所でも、光の入り方やカメラ設定によって色味がばらつくことがあります。編集段階で明るさやコントラスト、彩度を調整し、全体のトーンを統一することで、見た目の印象が格段に向上します。 

ブランドカラーや世界観に合わせて色味を寄せるのも有効です。例えば温かみを出したいならオレンジ寄り、スタイリッシュに見せたいなら寒色寄りに調整するなど、目的に合わせた色作りを意識しましょう。 

トランジションでテンポと演出を強化 

カットとカットの間にトランジション(場面転換効果)を入れることで、映像にリズムと流れが生まれます。ショート動画の場合、過剰な演出は避けつつ、場面の変わり目に軽いフェードやスライドを入れるだけでも印象が変わります。 

特にテンポの速いコンテンツでは、BGMのビートに合わせてカットを切り替えると、視覚的にも心地よく視聴できます。 

ズーム・パンで視線を誘導する 

静止的なカットが続くと単調になりがちです。編集段階でデジタルズームやパン(画面移動)を入れることで、視聴者の視線を自然に誘導できます。 

  • 商品の特徴を説明するときに、該当部分に寄って見せる 
  • 登場人物の表情を強調するために、じわっとズームインする 

こうした動きは視聴者の集中を保ち、メッセージの理解度を高めます。 

画面分割やピクチャーインピクチャー(PIP) 

比較や説明をわかりやすくするために、画面を分割して複数の映像を同時に見せる手法です。 
例えば「ビフォー・アフター」や「商品ABの比較」など、同時に見せたい情報がある場合に効果的です。 

PIP(小窓表示)を使って、メイン映像の横に補足映像や説明者の顔を表示するのも有効です。 

アニメーション・モーショングラフィックスの活用 

文字やアイコンをアニメーションで動かすと、情報が目に入りやすくなります。例えば、チェックリストを1項目ずつ表示する、矢印や丸で特定の部分を強調するなど、小さな動きが視聴者の理解を助けます。 

ただし、過度に多用すると逆にごちゃつくため、「ここぞ」という場面に絞って使うのがポイントです。 

動画制作の株式会社ジャリアの動画編集イメージ

編集後のチェックと改善サイクル 

動画編集は「完成して公開する」だけで終わりではありません。公開前の最終チェックで精度を高め、公開後はデータを元に改善を繰り返すことで、視聴維持率や反応率は確実に伸びていきます。 

公開前のチェックポイント 

まずは完成した動画を客観的に見直します。最初に注目すべきは冒頭3秒の印象です。ここで興味を引けなければ、どれだけ後半に良い内容があっても多くの視聴者は離脱してしまいます。映像やテロップ、ナレーションなど、フック部分を改めて見直し、より強いインパクトが出せないか検討しましょう。 

次に、情報量とテンポのバランスです。詰め込みすぎて息つく間もない動画や、逆に間延びしてしまう動画は、最後まで見られにくくなります。可能であれば第三者に視聴してもらい、「どこで飽きたか」「もっと知りたかった部分はどこか」といったフィードバックをもらうと、客観的な改善点が見えます。 

また、色味やフォント、編集のトーンがブランドイメージに合っているかも大切な確認ポイントです。小さな部分ですが、誤字やフォントのズレ、色味の不一致などは信頼感を損なう要因となります。 

公開後の分析ポイント 

動画を公開したら、プラットフォームの分析機能を活用して、どの部分がうまくいき、どこが改善できるかを確認します。特に視聴維持率は、どのタイミングで視聴者が離脱しているかを示す重要な指標です。たとえば、15秒の動画で10秒あたりから急に離脱率が上がっているなら、その部分のテンポや情報の見せ方を改善する必要があります。 

さらに、保存数やシェア数は「後で見返したい」「誰かに共有したい」と感じさせた度合いを測る指標です。コメント欄も貴重なデータ源で、視聴者の感想や質問を読むことで、新しい企画や改善のヒントが得られます。YouTubeの場合はクリック率(CTR)も重要で、サムネイルやタイトルが視聴者の興味を引けているかを判断できます。 

改善サイクルの回し方 

改善は一度きりではなく、継続して行うことが成果につながります。 
具体的には、動画を公開してから1週間〜1か月程度データを集め、離脱ポイントや反応の高かった要素を洗い出します。そのうえで、次回の編集に反映し、再度データを検証します。このサイクルを繰り返すことで、動画の質は数字に裏付けられた形で向上していきます。 

こうしたチェックと改善を怠らないことで、「なんとなく良い動画」から「狙って成果を出せる動画」へと成長させることができます。 

まとめ|編集の質は運用で磨き続けるもの 

ショート動画編集は、一度形にして終わりではなく、運用しながら改善を重ねることで成果を最大化していくプロセスです。 

今回お伝えしたように、編集の前段階で目的やターゲットを明確にし、台本や構成を用意することはもちろん、編集中はテンポ感・演出・テロップの見せ方など細部まで意識することが重要です。さらに、公開後はデータをもとに改善サイクルを回すことで、動画の完成度は着実に高まっていきます。 

特にSNSのアルゴリズムは、視聴維持率やエンゲージメントの高さを評価基準としています。つまり、編集のクオリティはそのまま成果に直結する要素であり、「見やすい・分かりやすい・また見たくなる」動画を作る意識が欠かせません。 

もし社内だけでの改善が難しい場合や、より早く高品質な動画運用体制を構築したい場合は、編集や運用設計の段階から外部のプロを活用する方法も有効です。弊社では、企業の目的や媒体特性に合わせた編集最適化と改善提案をワンストップでご提供しています。 

動画は作って終わりではなく、改善を積み重ねることで「資産」になります。今日作った1本が、数か月後に何倍もの成果を生み出すような運用を目指していきましょう。 

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WRITER / demio
株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部 クリエイティブディレクター

株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部は、ジャリア社内のSEO、インバウンドマーケティング、MAなどやクライアントのWEB広告運用、SNS広告運用などやWEB制作を担当するチーム。WEBデザイナー、コーダー、ライターの人員で構成されています。広告のことやマーケティング、ブランディング、クリエイティブの分野で社内を横断して活動しているチームです。