コンテンツSEOのメリットとデメリット 内製と外注どちらにするべき?
コンテンツSEOは、ユーザーに価値のある情報を提供しながら自社の検索順位を上げることができるため、SEO対策として特に力を入れていきたい施策です。
しかし、コンテンツSEOに取り組むべき理由やメリット・デメリットを把握しておかなければ、自社が本当に取り組むべき施策なのかわからないですよね。
そこで今回は、コンテンツSEOが注目されている背景とともに重要性やメリット・デメリットについて解説していきたいと思います。
目次 |
コンテンツSEOとは
コンテンツSEOとは、ユーザーの検索意図に沿った有益なコンテンツを継続して発信し、自然検索から集客を狙う手法です。
検索キーワードに応じた良質なコンテンツを作成することで上位表示されやすくなり、長期にわたって集客効果を維持することができます。
ユーザーとGoogle双方から高く評価されるコンテンツを絶えず発信していくことは労力を要しますが、作成したコンテンツはサイトの資産となり、蓄積されれば着実に集客率は上がります。
従って、上位表示を狙い集客を行うためにはコンテンツSEOを理解しておく必要があります。
コンテンツSEOが注目されている背景
現在のコンテンツSEOの形が主流になるまで、Googleのアルゴリズムはアップデートを繰り返してきましたが、どのような変遷があったのでしょうか。
ここからは、コンテンツSEOが注目されるようになった背景について解説していきます。
ブラックハットSEOの蔓延
ペンギンアップデートの実用化
パンダアップデートの実用化
ペンギンアップデートと同様にブラックハットSEOの蔓延をくい止めるために登場したのが「パンダアップデート」です。パンダアップデートとは、質の低いコンテンツを取り締まり、質の高いコンテンツを上位に表示するアルゴリズムのことです。
質の低いコンテンツとは主に、内容が薄くて古いコンテンツや他社サイトの内容を複製したコピーコンテンツ、専門性が低く信ぴょう性がないようなコンテンツのことです。
ペンギンアップデートがスパムや被リンクを対象としているのに対し、パンダアップデートはコンテンツそのものを対象としています。ユーザーを第一に考えていないWEBサイトにペナルティを課すという点は共通しています。
ホワイトハットSEOが主流に
ブラックハットSEOを中心とした施策から、ペンギンアップデート・パンダアップデートを経て、現在はホワイトハットSEOが主流になっています。
ホワイトハットSEOとは、Googleのガイドラインに則ってSEO対策を行う手法です。ユーザーが求めているコンテンツを検索結果上位に表示し、充実した検索体験を提供します。
違反行為をすることなくユーザーファーストなページがSEO評価を受け、上位に表示されるようになったことでユーザーも求めている情報を見つけやすくなりました。
ブラックハットSEOよりも労力はかかりますが、ガイドラインに則ってSEO対策をすることでペナルティを受けることなく正当に評価され、上位表示の可能性が高まります。長い目で見れば断然ホワイトハットSEOを行うほうが有利なのです。
コンテンツSEOの重要性
コンテンツSEOに取り組むべき理由を深堀り、さらに理解を深めましょう。
コンテンツが評価されるには「網羅性」が重要
現在のSEO対策では「網羅性」の重要性が高まっています。
ユーザーのニーズはひとつとは限らず、同じキーワードで検索をかけたとしてもユーザーごとに検索意図は違います。コンテンツの網羅性が高ければ、ユーザーはわざわざ他のコンテンツに遷移せずとも1度に多様なニーズを満たすことができ、より価値の高い検索体験ができます。
よって、特定のトピックや分野に関して幅広い情報を提供しているコンテンツはGoogleに高く評価され、検索順位も上昇しやすい傾向にあるのです。
網羅性を高めるためには、扱うトピックや分野について深い知識や経験を持っている必要があり、それらの要素が満たされているコンテンツはユーザーからの信頼性も高くなるため、さらにGoogleからの評価が高くなります。
そうして網羅性が高いコンテンツが蓄積していけばWEBサイト全体の評価が高まり、様々なコンテンツが上位表示されやすくなります。
検索順位はクリック率に大きく影響する
コンテンツSEOはユーザーのニーズに応えるコンテンツを発信することで評価を高め、検索順位を上げて流入を増やす目的があります。
FirstPageSageが行った、ランキング順位別のクリック率のレポートによると、検索順位1位は約40%のクリックを誇りますが、2位になると一気に半分以下になり、6~10位になると5%にも満たなくなってしまいます。
よって、流入を維持するためには検索順位を1つでも上げる必要があり、そのためにはコンテンツSEOに取り組み、ユーザーからの評価を高めることが必要不可欠となります。
検索順位 | クリック率 |
1位 | 39.8%* |
2位 | 18.7%** |
3位 | 10.2% |
4位 | 7.2% |
5位 | 5.1% |
6位 | 4.4% |
7位 | 3.0% |
8位 | 2.1% |
9位 | 1.9% |
10位 | 1.6% |
* スニペットの場合は 42.9%。ローカル パックが存在する場合は 23.7%
** スニペットの場合は 27.4%。ローカル パックが存在する場合、15.1%
出典:Google Click-Through Rates (CTRs) by Ranking Position in 2024
コンテンツSEOのメリット
コンテンツSEOには様々なメリットがありますが、ここでは5つに絞って解説していきます。
安定した集客が見込める
潜在顧客に効率的にアプローチできる
ブランディングにつながる
コンテンツSEOはブランディングにもつながります。
- 数種類のメニューと料金が書いてあるだけのホームページ
- コンセプトやこだわり、内装の写真、詳細なメニューと料金表、髪の長さ別のヘアスタイル例、美容師のプロフィールや得意な施術が掲載してあるホームページ
上記のAとBどちらの美容院に行きたいかと聞かれたら、大半の人はBと答えるでしょう。
Bのホームページの方がユーザーが事前に知りたいであろう細かい情報を提示してくれているため高評価を得やすく、コンテンツSEOとしての効果が高いです。上位表示されることで信頼性も高まり、ブランド価値が向上します。
また、多少値段が高くても、ユーザーからの信頼性が高まっているため価格競争に陥ることもなくなります。
拡散性が高い
良質なコンテンツはSNSでの拡散性が高く、今まで獲得できなかったユーザーにリーチすることができます。
知らない人や企業のコンテンツであっても、SNSで拡散されていたから読んでみたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
また、拡散されることで外部のWEBサイトに自社の該当コンテンツのURLを貼ってもらえる可能性もあります。自然な被リンク(ナチュラルリンク)を獲得しやすくなるためSEO外部対策にもなります。
被リンクを獲得しドメインパワーが強くなればなるほどSEOにも強くなりコンテンツの順位が上がります。
営業資料にも活用できる
コンテンツSEOで良質なコンテンツを作成すれば営業資料やプレゼン資料として活用できます。作成したコンテンツは一般ユーザーのみに閲覧してもらい、興味を持ってもらうためのものではなく、自社の顧客にアピールするための有効な営業資料にもなるのです。
また、コンテンツSEOに取り組むことで、コンテンツが営業担当者の代わりに24時間・365日休むことなく自社の宣伝や集客を行ってくれます。
社員が一から資料を作成する手間が省け、そのぶん営業やプレゼンの準備に時間をかけることができるため、大幅な負担減少・生産性向上が期待できます。
自社のコンテンツが検索結果の上位に入っていれば、営業活動に流用する際も信頼性が高まるでしょう。
コンテンツSEOのデメリット
コンテンツSEOには多くのメリットがありますがデメリットもあるため、どちらも把握したうえで取り組みましょう。
即効性はない
コンテンツSEOに限らず、SEO対策は即効性がありません。これはなぜかと言うと、GoogleのクローラーがWEBページを巡回するには数日から数週間かかるため、評価を受けて順位が安定するまでに時間がかかってしまうのです。
また、コンテンツの作成・蓄積には多大な時間を要しますが、コンテンツSEOでは良質なコンテンツを蓄積すればするほど評価が高くなり、上位表示されやすくなります。
WEBサイトの立ち上げ当初はコンテンツの数も少ないため、ある程度コンテンツが溜まってSEO効果が出るまでに3ヶ月~1年はかかると考えておきましょう。
上位に表示されないからと諦めるのではなく、地道にユーザーが求めているコンテンツを作成していくことでコンテンツSEOは効果を発揮し順位が上がっていくため、長い目で見て取り組みましょう。
多くのリソースがかかる
コンテンツSEOでは、記事を執筆する以外にも、コンテンツの企画立案、競合調査、効果測定など様々な工程があり、多くの人が関わります。
また、コンテンツSEOで上位表示されるためには情報の網羅性や有用性が重要なため、最初のうちは一つのコンテンツにかかるリソースも多くなります。
経験を重ねていくことで徐々にコストを抑えていくことも可能ですが、社内にノウハウがない場合、費用対効果を高めるにはかなりの時間がかかるでしょう。
メンテナンスが必要
コンテンツSEOで掲載順位を上昇・維持していくためには、コンテンツを公開後そのまま放置するのではなく、定期的にメンテナンスを行う必要があります。
良質なコンテンツは日々増え続けているため、何も改善を行わなければ順位は低下していきます。
コンテンツSEOツールを利用し、競合と比べてどんな要素が不足しているのか、キーワードは適切だったかを分析しましょう。また、古い情報があれば新しい情報に更新し、タイトルや内容のリライトを行い、常に最善の状態を維持しましょう。
コンテンツSEOは内製するべき?外注するべき?
コンテンツSEOは内製した方がいいのか、外注した方がいいのか、それぞれのメリットを確認してから自社の方針を決めましょう。
コンテンツSEOを内製するメリット
コンテンツSEOを内製するメリットは以下の通りです。
- 社内にコンテンツSEOのノウハウを蓄積できる。
- 費用を抑えられる。
コンテンツSEOを内製するメリットは、費用を抑えながら社内にコンテンツSEOのノウハウを蓄積できることです。
自社のサービスは自社の社員が一番よく知っているため、網羅性の高い記事を継続して発信できます。当然外注費用はかからないため費用対効果は高いでしょう。
しかし、コンテンツを上位表示させるためにはSEOへの知識があることが前提になるため、注意が必要です。
一からSEOについて学ぶ場合も、社内にノウハウを蓄積できるため、担当者が変わったとしても継続してコンテンツを発信できる点もメリットと言えます。
社内にSEOに詳しい人材がいて、SEOに注力できるリソースが確保できている場合は内製をおすすめします。
コンテンツSEOを外注するメリット
コンテンツSEOを外注するメリットは以下の通りです。
- ノウハウやリソースがなくても万全な対策で集客を狙える。
- 「量」と「質」の両方を満たしたコンテンツを継続して発信できる。
- 内製よりもスピーディーな成果創出が期待できる。
- 専用ツールで分析や効果測定を行い、最適な戦略を立ててもらえる。
コンテンツSEOを外注するメリットは、ノウハウやリソースがなくても「量」と「質」の両方を満たしたコンテンツを継続して発信し、スピーディーに集客を狙えることです。
SEOについてのノウハウが社内にない場合、自社だけでコンテンツSEO対策を行っていくにはかなりの時間と労力が必要になりますが、コンテンツSEOは今や多くの企業が注力しているため、競合に大きく差をつけられてしまうでしょう。
また、コンテンツSEOでは記事を書き始める前の自社分析と競合調査、記事公開後の効果測定も重要です。外注であれば専用の解析ツールを用いた競合の調査、自社の強みや特徴、差別化できる部分を分析して最適な戦略を立ててもらえます。
従って、コンテンツSEOに腰を据えて取り組むだけの体制が整っておらず専任の担当者を確保できない場合は外注のほうがコストはかかりますが効率的と言えます。
コンテンツSEOを外注する場合の費用
コンテンツSEOを外注した場合、1記事あたり3~10万円程度の費用がかかります。
コンテンツSEOの支払い形態は、行った施策に対して単発で費用が発生する一括支払い型をとる代理店が多く、記事1本3万円と設定されている代理店に10本依頼した場合、30万円の費用がかかることになります。
代理店が対応する業務は、競合調査やキーワード選定、記事の構成設計、ライティング、画像や図表の作成、入稿、効果測定まで幅広いです。
運用代金とは別に初期費用を設けている代理店や、画像や図表の作成には別途料金が発生する代理店もあります。
ライティングのみ外注し、他の作業は自社で対応するなど予算に応じて適切な方法をとりましょう。
まとめ
今回は、コンテンツSEOの重要性やメリット・デメリットをご紹介しました。
コンテンツSEOはユーザーのニーズを満たし、評価を高め、検索順位の上昇や流入増加のために必要不可欠です。
中長期的な施策であり多くのリソースを必要としますが、良質なコンテンツを蓄積していけば安定した集客が見込めます。
コンテンツSEOにおけるリソースやノウハウが不足している場合は代理店に依頼するのも一つの手段です。
弊社では、コンテンツSEOに取り組むにあたって、競合や検索ボリュームの調査、狙うべきキーワードの選定からコンテンツ作成、効果測定までワンストップで承ります。
また、SEO内部対策・外部対策にも精通しており、包括的なSEO対策のサポートが可能です。
コンテンツSEOをはじめ、本格的にSEO対策に取り組みたい方は、お気軽に弊社までお問い合わせ下さい。
WRITER / HUM 株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部 WEBライター 株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部は、ジャリア社内のSEO、インバウンドマーケティング、MAなどやクライアントのWEB広告運用、SNS広告運用などやWEB制作を担当するチーム。WEBデザイナー、コーダー、ライターの人員で構成されています。広告のことやマーケティング、ブランディング、クリエイティブの分野で社内を横断して活動しているチームです。 |