コンテンツSEOとコンテンツマーケティングの違いとは?
コンテンツSEOはSEOの中でも特に重視されている施策ですが、似たような言葉に「コンテンツマーケティング」があります。
コンテンツSEOと同じような施策と考える方もいらっしゃいますが、実は全く別物です。両者を混同してしまうと、せっかく時間をかけて施策を行っても期待していた結果が得られなくなってしまいます。
そこで今回は、コンテンツSEOとコンテンツマーケティングの違いについて解説していきたいと思います。
目次 SEOだけを重視しても売上にはつながらない |
コンテンツSEOとは
コンテンツSEOとは、ユーザーの検索意図に沿ったコンテンツを継続して発信し、自然検索から集客を狙う手法です。
例えば、福岡市に住むカフェ巡りが趣味のAさんが、福岡市の様々なカフェについて綴ったブログの運営を始めるとします。
最初はなかなか上位表示されませんでしたが、「福岡市 古民家カフェ」や「福岡市 パフェ」などのキーワードでコンテンツを発信し続けた結果、SEO評価が高まり10位以内に表示されるようになりました。
すると、福岡市のカフェを探しているユーザーの検索結果にAさんのコンテンツが表示されるようになり、より多くの人に閲覧してもらえる可能性が高くなります。
このように、検索キーワードに応じた良質なコンテンツを作成・蓄積していくことで上位表示を狙い、集客効果を維持する施策がコンテンツSEOです。
SEO効果を高める手法を駆使し、良質なコンテンツを発信し続けるのは労力を要しますが、作成したコンテンツはサイトの資産となり、蓄積されれば着実に集客率は上がります。
コンテンツマーケティングとは
コンテンツマーケティングとは、ターゲットユーザーのニーズに応える有益なコンテンツを発信することで自社の商品やサービスを知ってもらい、購買につなげたり、顧客を育成して長期的な関係を築くことを指します。
例えば、英語の勉強をしたいと思っている会社員のBさんがいたとします。Bさんは社会人におすすめの英語の勉強法を検索し、検索結果の中から1位に表示されたブログ記事をクリックしました。
ブログ記事には、社会人が英語を勉強する際のポイントや効率的な学習方法を記載した有益な情報が書いてあり、他にもTOEICやビジネス英語の勉強法、発音を良くする方法など、興味をそそられる記事が掲載されていました。
そこでBさんは定期的にこのサイトを訪れるようになり、サイトが独自に開発した有料の英語学習アプリをインストールしてオンライン学習を始めました。
このように、自社を認知していなかった段階からコンテンツを通して信頼してもらうことで購買に結びつけ、ファンになってもらう一連の施策がコンテンツマーケティングです。
「このサイトは価値のある情報を提供してくれる」という信頼が生まれることで、「このサイトの商品であれば買ってみたい」と実際の購入につながる可能性が高まります。よって、ブランディングが目的の場合にも効果の高い手法です。
コンテンツSEOとコンテンツマーケティングの違い
ここからはコンテンツSEOとコンテンツマーケティングの違いについて解説していきます。
両者の違いを簡潔に説明すると、下記のとおりです。
- コンテンツSEO・・・検索結果にコンテンツを上位表示させることで集客を狙う手法
- コンテンツマーケティング・・・有益なコンテンツを提供することでユーザーと信頼関係を築き、中長期的な収益を狙うマーケティング手法
コンテンツマーケティングにはオウンドメディアやSNSマーケティング、動画マーケティングなど様々な手法があり、コンテンツSEOはその手法の中の1つとイメージしておくと良いでしょう。
両者を混同してしまうと、SEOの成果ばかりに囚われ、購入を促したり信頼関係を築く工程が疎かになってしまいます。その結果、認知は拡大しても実際のコンバージョンにはつながっていないという状況に陥りやすくなるため、違いを正しく理解しておきましょう。
ここではコンテンツSEOとコンテンツマーケティングで大きく違いが見られる2項目を解説します。
目的
コンテンツSEOとコンテンツマーケティングは目的が違います。
コンテンツSEOは、検索結果にコンテンツを上位表示させることで集客を狙う手法です。
ユーザーの検索意図に沿うコンテンツを提供し、SEO評価を高めることで検索順位を上昇させて認知拡大を狙います。
ユーザーが求めている情報の提供も重視しますが、「Googleから評価されるため」「集客を増やすため」という目的の比重も大きいのがポイントです。
一方、コンテンツマーケティングは有益なコンテンツを提供することでユーザーと信頼関係を築き、中長期的な収益を狙うマーケティング手法です。
自社の商品やサービスを知ってほしいという思いから一方的にアピールして売り込むのではなく、ユーザーのほうから興味を持ってもらい、ファンを醸成し、売上につなげます。
必ずしも購入や新規顧客の獲得がコンバージョンになるのではなく、自社の理想のイメージを浸透させ、選んでもらえるように促すブランディングの側面が強いです。
発信媒体
コンテンツSEOとコンテンツマーケティングは発信媒体が違います。
コンテンツSEOは、検索エンジンの検索結果で上位表示させることを狙うため発信媒体は検索エンジンのみとなります。
画像や動画の中身を読み取ることができないクローラーに正しい情報を登録してもらいSEO評価を上げるため、そしてユーザーにとって自社が専門とする分野の有益な情報を発信し認知拡大につなげるため、主にテキストでの訴求となります。
一方、コンテンツマーケティングは検索エンジン以外にも様々なプラットフォームが発信媒体となります。
ブログ、SNS、動画、メルマガなど多くの形態で発信することで潜在層だけでなく顕在層にも訴求でき、コンバージョンを促します。
SEOだけを重視しても売上にはつながらない
コンテンツを作成する際にSEOだけに焦点を当ててしまうと、「ユーザーが求めているコンテンツ」ではなく、「上位に表示されやすいコンテンツ」の発信となってしまいます。
GoogleはSEOに大きく影響するコアアップデートを繰り返してはいますが、まだ完ぺきにユーザーにとって価値のあるコンテンツを判断できているわけではありません。
ドメインパワーが強いだけであったり、ただ単におすすめを紹介しているようなサイトが上位表示されていることも多いです。
SEOを実施して上位に表示されることで流入は増えますが、ユーザーファーストの精神が抜けているコンテンツはすぐに離脱され、コンバージョンにはつながりません。
流入されたコンテンツでユーザーの心を掴めなければせっかく生まれた接点も意味をなさず、見込み顧客になり得たユーザーをみすみす逃してしまうでしょう。
上位表示ではなく、ユーザーのニーズに応えることを目指す
WEBマーケティングにおけるコンテンツの役割は、その場限りの興味をひくことではなく、ユーザーに有益な情報を提供し続けながら信頼関係を築き、長期的に商品やサービスを利用してもらうことです。
長期的な関係構築のためには、Googleに評価されるためにSEO対策をするという考え方ではなく、ユーザーのニーズを満たすコンテンツを作成することをヒエラルキーの頂点に置き、その一環としてSEO対策を実施するという考え方が重要です。
良質なコンテンツを発信し続けるという軸をブレさせることなくコツコツ蓄積していけば10位以下でも見てくれる人は増え、有益なサイトであるという認識が広がっていきます。
その信頼の積み重ねが集客、その先の購入や資料請求、ブランディングといったコンバージョンの獲得につながり、SEOにもつながっていくのです。
コンテンツマーケティングのポイント
最後に、コンテンツマーケティングに取り組む際のポイントをご紹介します。
長期的な視点で分析・改善を繰り返す
コンテンツマーケティングは実施してすぐに効果が出るものではありません。特に、運用を始めたばかりであればコンテンツの量も少ないため認知してもらうまでの道のりは長いです。
しかし、最初は誰もがそうであると理解し、長期的な視点を持つことが重要です。なかなか効果が出ないからと早々と諦めてしまっては今まで作成したコンテンツが水の泡になってしまいます。
コンテンツを発信し、どんな反応があったか、どう改善していけば良いかを分析して実行し続けることで、徐々にユーザーのニーズを満たすコンテンツに近づき、見てくれる人が増えていきます。
コンテンツ発信後はそのまま放置ではなく、分析結果に沿ってリライトを行い、より良質なコンテンツへとブラッシュアップしましょう。
動画を活用する
コンテンツマーケティングというとテキストで作成されたものをイメージしがちですが、画像、音声、動画など、あらゆる素材を組み合わせてユーザーの目を惹くコンテンツを作ることが重要です。
その中でも近年注目を集めているのが動画です。スマートフォンの普及により爆発的に増加した動画市場ですが、その勢いは止まることなく年々拡大し続けています。
動画はテキストや画像に比べて届けられる情報量が圧倒的に多いです。びっしりと書かれた文章を読むのはハードルが高いと感じる人も多いですが、動画であれば視覚と聴覚の両方から訴求できるため、見ているだけで多くの情報を得ることができ、ターゲットの心を掴みやすくなります。
忙しい現代人はスキマ時間にコンテンツを楽しむため、魅力的且つ短時間で情報が伝わるコンテンツを作成できればSNSでの拡散も期待できるでしょう。
十分なリソースを確保する
コンテンツマーケティングで効果を出すためには、コンテンツを定期的に作成・発信できるだけのリソースを確保する必要があります。
コンテンツは積み重ねていくことによってサイトの網羅性が高まり、ターゲットの様々なニーズに応えられるようになります。
しかし、コンテンツの作成にはライティングに加えて市場調査、キーワード選定、画像作成、効果測定・分析、リライトなど多くの工程を経る必要があります。
リソースが不足している状態で着手してしまうと、最初はなんとか対応できていても段々と手つかずになり、質も量も不十分なコンテンツマーケティングとなってしまうでしょう。
従って、SEOの知識を持っている人材やコンテンツの作成にかける時間をしっかり確保しておきましょう。リソースの確保が難しい場合はSEO代行会社への外注を検討し、自社のリソースを削らずにコンテンツを発信できる体制を整えておきましょう。
まとめ
今回は、コンテンツSEOとコンテンツマーケティングの違いについて解説しました。
似ているようで別物であるため、混同したまま施策を進めてしまうと費やしたコストが無駄になってしまいます。目的に応じて施策を使い分ける、または組み合わせることで相乗効果となり、利益向上が期待できるでしょう。
弊社では、コンテンツSEOに取り組むにあたって、競合や検索ボリュームの調査、狙うべきキーワードの選定からコンテンツ作成、効果測定までワンストップで承ります。
また、SEO内部対策・外部対策にも精通しており、包括的なSEO対策のサポートが可能です。
コンテンツSEOをはじめ、本格的にSEO対策に取り組みたい方は、お気軽に弊社までお問い合わせ下さい。
WRITER / HUM 株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部 WEBライター 株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部は、ジャリア社内のSEO、インバウンドマーケティング、MAなどやクライアントのWEB広告運用、SNS広告運用などやWEB制作を担当するチーム。WEBデザイナー、コーダー、ライターの人員で構成されています。広告のことやマーケティング、ブランディング、クリエイティブの分野で社内を横断して活動しているチームです。 |