近年、様々な業界から注目を集めているマーケティング手法の1つである「コミュニティマーケティング」。聞いたことがある方も多いでしょう。
なぜこのように注目されているのでしょうか。
コミュニティマーケティングとは、ユーザーコミュニティを活用して行うマーケティングの手法で、言い換えるのであれば、既存顧客を対象としたコミュニティをマーケティング戦略に活かすことです。
コミュニティマーケティングの目的
調査・ユーザーインサイトの取得
従来、ユーザーに対する調査方法は対面でのインタビューやアンケート送付など時間やコスト、手間がかかるものがほとんどでした。
しかし、SNSの登場によりこれらの負担が大きく軽減されました。例えば、Twitterの投票機能、Instagramのアンケート機能などです。
ユーザーも手軽に返答出来る為、エンゲージメントの向上にも繋がり、継続した調査に取組みやすくなります。
ロイヤリティ・LTVの向上
最近では企業がSNSやコミュニティサイトを用いて、ユーザーとのエンゲージメント向上に繋げるケースが増えてきています。
これは、一般ユーザーのロイヤル化、ロイヤル顧客の維持持続を狙って運用しています。ロイヤルユーザーは一般ユーザーに比べ購買金額が高い傾向にある為、このような施策に取組むのです。
特にSNSは一方的ではなく相互的に1to1コミュニケーションを取れるコンテンツなので、ユーザーとのエンゲージメントを高めナーチャリングの成功に繋がっていきます。その結果、ユーザーのLTVが向上していくでしょう。
SNSを活用する理由
相互コミュニケーション
これまでは企業が発信した同じ情報をユーザーが取得していましたが、時代が変わり1人1人がスマートフォンを持つようになり、ユーザーが取捨選択して情報を得るようになりました。
各個人が異なった情報をそれぞれの趣味嗜好に応じて集める為、それに基づいたスモールコミュニティが生まれるようになりました。
結果として、マスメディアにより価値を訴求できる対象者は狭まり効率も落ちてきています。一方、スモールコミュニティ内のSNSにおけるコミュニケーションは一気に発達しています。
こうした変化に伴い、企業がSNSを用いてユーザーとの相互コミュニケーションを図りエンゲージメントを高めています。
ユーザーの発信力
現代では、ユーザー1人1人の発信力が高まっており、SNSにおいては良いことも悪いことも急速に拡散されていきます。
こうした時代の変化の中でユーザーの発信力をどのように自社に活かすかを企業として考えることが大切です。
SNSはカジュアルでスピーディー、ダイレクトにユーザーの反応を受け取れるコンテンツなので、その点を踏まえた上でブランディング戦略を設計することも重要です。
またSNSを運用するにあたって、ペルソナ像に向けた内容を発信することも必要です。
まとめ
日本の人口減少により、様々な業界で市場が縮小しています。
その流れで既存顧客の満足度を高めようとし、コミュニティマーケティングが注目されるようになりました。SNSはコミュニティマーケティングにおいて親和性の高いコンテンツです。
しかし、良いことだけでなく悪いことも拡散されるのでリスクマネジメントが重要です。
その為にはSNSアカウントを立ち上げる前に、競合分析や運用設計など事前準備に取組んだ上で始めることが大切です。