Twitterがクリエイター向けに収益化できるサブスクを開始!
動画配信サービスや音楽配信サイト、電子書籍や食品の宅配など、サブスクの種類はどんどん増え続けています。皆さんの中にも複数のサブスクを利用している方が多くいらっしゃるでしょう。
そんな誰もが利用しているサブスクですが、この度、Twitterでクリエイターが収益化できるサブスクが開始されたということで話題を呼んでいます。
しかし、「Twitterで収益化できるサブスクってどういうこと?」とイメージがわかない人もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、新しく開始されたTwitterのサブスクサービスについてご紹介していきます。
目次 |
Twitterのサブスクはこれまでもあった
Twitterの新しいサブスクについてご紹介する前に、これまでに開始されていたサブスクについても少し振り返りたいと思います。
サブスクとは「サブスクリプション」の略称で、定額料金を支払うことで一定期間サービスを受けることができるビジネスモデルのことを指します。
Twitterが初めてサブスクを開始したのは2021年6月。このサブスクは「Twitter Blue」と呼ばれ、月額料金を支払うことでグレードアップした機能が利用できるというものです。
Twitter Blueは当初、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、イギリスのみに展開されていましたが、2023年1月に日本でもサービスが開始されました。
月額料金はWEB版で980円、iOS/Androidスマートフォンでは1380円となっています。
Twitter Blueでできること
Twitter Blueでは下記のような機能を利用できます。
機能 | 概要 |
ツイートの編集 | 元のツイートと引用ツイートにおいて、ツイート送信後から30分間は編集が可能です。 |
広告数を半減 | 「フォロー中」と 「おすすめ」の各タイムラインに表示される広告数が約50%減少します。 |
ツイートの取り消し | 取り消し可能な時間内であれば、送信後のツイートを全世界に公開される前に取り消すことができます。 |
Twitterアプリのアイコンをカスタマイズ | 複数の選択肢の中から好きな色を選び、スマートフォンでのTwitterアプリアイコンの表示のされ方を変更できます。 |
長文ツイートの作成・編集 | 最大2,000文字のツイートを投稿できます。 |
リーダーモードの利用 | 長いスレッドを読みやすい表示に変換できます。 |
ブックマークフォルダの作成 | ブックマークに追加したツイートをフォルダに分けて整理することができます。 |
会話や検索結果でのツイートの上位表示 | 自分が反応したツイートのランキングが上がったり、自分の返信ツイートが会話の最上位付近に表示されます。 |
Twitter ヘルプセンター「Twitter Blue」についてより一部抜粋・改変
クリエイターのためのサブスク開始
そんな中で、Twitterはクリエイターが収益化できるサブスクを新たに開始しました。
2023年4月14日、Twitter社のCEOであるイーロン・マスク氏は米国在住のクリエイターに対しTwitterで収益化できるサブスクが開始されたことを発表し、2日後の16日には日本を含む4ヵ国でも開始されたことを発表しました。
【原文】 【翻訳】 |
サブスク「スーパーフォロー」とは
今回Twitterが開始したサブスクは「スーパーフォロー」と呼ばれ、クリエイターがフォロワーとの繋がりを深めて収益を得られるようにする仕組みです。
まず、クリエイターは自身がTwitterで発信するコンテンツに対して月額料金を設定します。その後フォロワーはクリエイターが設定した料金を支払うことでスーパーフォロワーとなり、スーパーフォロワー専用のツイートを閲覧できたり、専用のスペースに参加できるというものです。
サブスクの月額料金は2.99ドル(約400円)、4.99ドル(約660円)、9.99ドル(約1330円)の3つで、クリエイターはこの3つの中から選択できます。
登録条件
Twitterでサブスクのクリエイターとして登録するには下記のような条件を満たす必要があります。
- 18歳以上である
- フォロワーが1万人以上いる
- 過去30日間で25回以上ツイートしている
収益について
サブスクで得られる収益については、Twitterから得た収入が5万ドルに達するまでは、Twitterがサブスクによって得た収益からアプリ内購入手数料を引いた金額の最大97%が支給されます。(5万ドル到達以降は最大80%を支給)
参考:Twitter ヘルプセンター「スーパーフォローのクリエイターについて」
サブスクでエンゲージメントを高める
このサブスクによって、フォロワーは好きなクリエイターのさらなる活躍のためにTwitterを通して支援することができるようになります。活発にコミュニケーションをとれるようになったり、様々な限定コンテンツを楽しむことが可能です。
スーパーフォロワーの名前の横にはバッジが表示されるため、クリエイターは簡単に判別できます。コメントがあった際などすぐに返信することができるためエンゲージメントを高めやすくなるでしょう。また、サブスクで毎月収入を得られるため、より良質なコンテンツの創出が可能になります。
マスク氏は今回のサブスク開始の目的はクリエイターの繁栄を最大化することであると示しており、今後もスーパーフォロワー限定のボーナスコンテンツが増えていくことが予想されます。
サブスク開始の影響
Twitterで収益化できるサブスクが始まったということで、クリエイターエコノミーの進展が期待されます。
クリエイターエコノミーとは、個人のクリエイターが自身の作品やスキルをインターネット上で提供し、収益を得る経済圏のことです。
ここで言うクリエイターは、デザイナーやフォトグラファー、アーティストだけでなく、YouTuberやインスタグラマー、プロゲーマーやブロガーなど幅広いジャンルで創作活動を行う人々全体を指します。
クリエイターは動画配信サービスや音楽ストリーミングサービス、ECプラットフォームを通して自身の作品を配信・販売することで、広告収入以外にも視聴者や熱心なファンからの購入、寄付、投げ銭、サブスクへの加入などの形で収益を上げることができます。
デジタル技術の進化によって収益化できる媒体や手段は年々増加しており、それに伴いクリエイターエコノミー市場も大きな広がりを見せています。
国内クリエイターエコノミーの市場規模は1兆3,574億円で、世界の推計規模の約1割に相当します。また、潜在クリエイター数は2,200万人にのぼると推計され、2034年には市場規模が10兆円を超えるまでに拡大される見通しです。
出典:Creator Economy Association 「日本初!国内クリエイターエコノミー調査結果を発表」
サブスクがクリエイターエコノミーを加速させる
Twitterでも収益化できるサブスクが始まったことで、クリエイターが作りたいものを作り、収益を得られるプラットフォームがまたひとつ増えました。
クリエイターが収益化していく方法は様々ありますが、サブスクは毎月定額の料金が支払われるため、クリエイターが安心して継続的に作品を提供し続けていくための大きな助けとなります。
さらに、Twitterは自身の作品をアップする場としてはもちろん、日々考えていること、感想、応援メッセージなどクリエイターもフォロワーも気軽にツイートし、想いを共有することができる希少な媒体です。
また、Twitterは世界中の「今」を知ることができ、情報の更新性がずば抜けて高いです。リアルタイムで交流し、その交流が新しい作品の創出につながることもあります。
今回のサブスクのように、ひとつまたひとつとクリエイターが創造力を発揮してしっかりと収入を得られる環境が整うことは、クリエイターのみならず応援しているファンにとってもプラスになります。
「クリエイターが作品を提供し、ファンがお金を支払う」だけでなく、「ファンがお金を支払い、クリエイターが作品を提供する」という仕組みの構築によってクリエイターエコノミーの進展はさらに加速するでしょう。
まとめ
今回は、クリエイターがTwitterで収益化できるサブスクについてご紹介しました。
クリエイターはこのサブスクを上手く活用し、Twitter上でフォロワーと交流しながら熱心なファンを増やしていくことで小規模でも安定した収入を得られるため、創作活動もより豊かなものになります。
まだ始まったばかりのため今後の動向に注目ですが、今回のTwitterでのサブスク開始によってクリエイターエコノミーの市場はますます拡大していくでしょう。
WRITER / HUM 株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部 WEBライター 株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部は、ジャリア社内のSEO、インバウンドマーケティング、MAなどやクライアントのWEB広告運用、SNS広告運用などやWEB制作を担当するチーム。WEBデザイナー、コーダー、ライターの人員で構成されています。広告のことやマーケティング、ブランディング、クリエイティブの分野で社内を横断して活動しているチームです。 |