企業キャラクターは“運用資産”|ブランディングを整える運用設計ガイド

キャラクター制作の株式会社ジャリアの企業キャラクターブランディングガイドイメージ

Webとチラシで同じことを伝えているのに、印象がバラつくことはありませんか?
たとえば、Webでは親しみやすいのにチラシは急に堅い。採用ページは丁寧なのにSNSはくだけすぎる。言っていることは同じはずなのに、受け手が感じる“会社らしさ”が揃わない——こうしたズレは、ブランディングの判断軸が社内で共有されていないサインになりがちです。

そこで役に立つのが、企業キャラクターです。
企業キャラクターは「制作物」ではなく、ブランディングを現場で繰り返し再現するための“運用資産”。同じ語り手が同じトーンで登場し続けることで、媒体が変わっても伝え方の軸を揃えやすくなります。

一方で、企業キャラクターを作ったのに「かわいいだけで使われない」「担当者が変わったら止まった」「媒体ごとに扱いが違う」といった声も少なくありません。ここで起きているのは、デザインの問題というより、目的・ターゲット・社内合意の判断軸・運用ルール(キャラクターガイドライン)・媒体展開の設計が後回しになっている状態です。

本記事では、福岡の広報・採用・経営者の方に向けて、キャラクター×ブランディングを「設計→制作→運用(SNS/採用/販促/サイト)」として整理します。読後には、社内説明に使える判断軸が手元に残り、キャラクター運用の進め方まで見通せる状態を目指します。

目次

企業キャラクターとブランディングの関係とは?

企業キャラクターをブランディングに活かす設計手順

キャラクターブランディングで見落としやすいポイント

運用資産として回すためのキャラクター運用設計

ジャリアができるキャラクター×ブランディング支援

企業キャラクターをブランディングの“運用資産”にするには

まとめ|キャラクターを“作って終わり”にしないために

福岡の広告代理店ジャリアの企業キャラクターブランディングガイドイメージ1

企業キャラクターとブランディングの関係とは?

福岡の広告代理店ジャリアの企業キャラクターブランディングガイドイメージ2企業キャラクターとブランディングは、相性の良い組み合わせです。
なぜならブランディングは「良い印象を作る」だけでなく、「誰が見ても同じ会社だと分かる一貫性」を、日々の発信や接客、採用活動の中で再現し続ける営みだからです。

ところが現場では、SNS担当が変わる、店舗ごとに言い回しが違う、採用資料だけ雰囲気が固い、といった小さなブレが積み重なります。
ここで企業キャラクターがいると、同じ“話し手”が毎回登場し、ブランドの言葉や態度を運用として固定できます。
つまりキャラクターは、ブランディングを「ルール化」し、浸透させる媒体横断の装置になります。

また、検索やAI要約など情報接点が増えるほど、発信の一貫性は評価や信頼に直結します。
Googleも「人の役に立つ、信頼できるコンテンツ」を重視する方針を示しており、経験・専門性・権威性・信頼性(E-E-A-T)に関する考え方も公開しています。(参照:Google 検索セントラル
企業キャラクターを“運用資産”として扱うことは、ブランディングだけでなく、情報発信の信頼設計にもつながります。

キャラクターがブランドの“理解コスト”を下げる理由

企業キャラクターの強みは、説明を短くできることです。
一般的に、文章で理念や提供価値を語ろうとすると、どうしても抽象語が増えます。一方でキャラクターは、表情・仕草・口調・立ち位置(案内役/相談役/先輩役など)で、同じ情報を“直感”に変換できます。これが理解コストの低下です。
たとえば、採用で「うちは挑戦を歓迎します」と書くより、ブランドキャラクターが新人の不安に寄り添いながら「まずやってみよう」と背中を押す投稿が定期的に出てくる方が、受け手は具体像を持てます。キャラクター設計がブランディングに効くのは、情報の入口を揃え、毎回同じ温度で語れるからです。

さらに、企業キャラクターは“反復”に強くもあります
ブランディングで重要な反復を、広告っぽくならずにやれるのがキャラクター運用の利点です。毎週のSNS、月次のニュース、季節の販促、採用イベント告知など、繰り返しの接点に自然に載せられます。

ブランディングで重要な「一貫性」をキャラクターで担保する

ブランディングの一貫性は、ロゴや色だけの話ではありません。言葉づかい、語りかけの距離、写真やイラストの雰囲気、禁止事項(煽り・過度な誇張・揶揄)など、細部が揃って初めて“同じ会社らしさ”になります。
企業キャラクターを運用資産として扱うと、この一貫性を「ガイドライン」という形で管理できます。キャラクターガイドラインに、話し方の例文、使ってよい表情、NG例、媒体別の使い分け(採用は誠実、販促は軽快、IRは控えめ)などを入れておくと、担当者が変わっても、ブランディングの再現性が保てます。

ジャリアの公開記事でも、キャラクターは周年などの節目をきっかけに“次の10年のブランド運用”へつなげる考え方が整理されています。(参照:キャラクターで彩る周年プロジェクト|ブランドを次の10年へつなぐデザイン戦略

企業キャラクターをブランディングに活かす設計手順

企業キャラクターの設計は、絵を描く前から始まります。
結論から言うと、ブランディングに効く企業キャラクターは「目的→ターゲット→判断軸→運用ルール→媒体展開」の順で固めるほど、後で迷いません。
逆に、まず見た目を決めると、社内会議で好みの話になりやすく、判断が止まります。

この章では、福岡の企業・店舗がそのまま社内説明に使えるように、キャラクター設計の手順を“合意形成の流れ”として整理します。ポイントは、キャラクターを作ること自体がゴールではなく、ブランディングの一貫性を運用として回すことがゴールだと置くことです。

目的の定義(広報/採用/販促)でキャラクター設計が変わる

企業キャラクターをブランディングの“運用資産”にするなら、最初に決めたいのが「このキャラクターは何のために働くのか」です。
目的が曖昧なままだと、制作段階では話が進んでも、いざ使い始めたときに「どこで使う?」「どんな言葉で話す?」が揃わず、運用が止まりやすくなります。逆に、主目的をひとつ決めておくと、キャラクターの役割やトーンが自然に定まり、媒体展開(SNS/採用/販促/Web)でも一貫性が作りやすくなります。

ここで大切なのは、広報・採用・販促すべてを同じ熱量で狙いにいかないことです。
最初から全部を満たそうとすると、キャラクターの人格がぼやけてしまいます。
まずは「主目的」を決め、残りはサブ目的として運用の中で広げていく方が、キャラクターブランディングとして継続しやすくなります。

目的ごとの違いは、ざっくり言うと次のように整理できます。

  • 広報が主目的:会社の考え方や取り組みを“噛み砕いて伝える”案内役になりやすい
  • 採用が主目的:応募者の不安をほどき、社風を伝える“共感装置”になりやすい
  • 販促が主目的:商品・サービスの選びやすさを上げる説明役・比較役になりやすい

この整理は、キャラクターの見た目を決めるためのものではなく、運用の設計図を作るためのものです。
たとえば採用が主なら、言葉づかいは丁寧で安心感を優先し、内輪ノリは控える。販促が主なら、短い言葉で要点を伝えつつ、誤解を生まない表現を優先する。広報が主なら、専門用語を言い換えながら、継続して発信できる語り口を整える。
こうして目的を先に置いておくと、社内でも「このキャラクターは何を代弁するか」が共有され、制作後のキャラクター運用がブレにくくなります。

ターゲットとペルソナ設計

福岡の広告代理店ジャリアの企業キャラクターブランディングガイドイメージ3ブランディングは「誰に覚えてもらうか」で輪郭が決まります。企業キャラクターも同じで、ターゲットが変わると、親しみの度合い、言葉の温度、見た目の情報量が変わります。
ここで大事なのは、ペルソナを“盛りすぎない”こと。年収や細かな趣味を作るより、行動のきっかけ(何に困って検索するか、どこで接点を持つか)を置いた方が運用に効きます。

福岡の企業・店舗の場合、地域イベント、商圏の移動(車/公共交通)、観光・出張・転勤など、人の流動も前提にしやすいです。キャラクターの役割も「地元の案内役」「初見の人に噛み砕く翻訳役」などが刺さります。地域に根ざすブランディングほど、キャラクターが“顔”になり、説明コストが下がります。
ここでのポイントは、ターゲット像を決めることが、キャラクター制作の好み論を減らすことにあります。ターゲットに合わせたトーンが決まれば、「かわいい/かっこいい」ではなく、「このブランディングには、どの温度が必要か」で選ぶことができます。

キャラクターの役割(案内役/象徴/共感装置)を決める

企業キャラクターを運用資産にするなら、役割の設計が最重要です。役割が曖昧だと、部署ごとに“勝手な人格”が増え、ブランディングが崩れます。おすすめは、次の3タイプから主役割を一つ選び、残りをサブにすることです。

  • 案内役:商品・サービス・手続き・FAQをわかりやすくする
  • 象徴:理念・歴史・地域性を象徴し、印象を固定する
  • 共感装置:悩みに寄り添い、応募・来店・問い合わせの心理的ハードルを下げる

役割が決まったら、キャラクターの「口調」「立ち位置」「視線(誰に話すか)」が決まります。これがブランディングの一貫性に直結します。
そして、この役割はガイドラインに入れて運用ルールにします。制作時点で役割が言語化されていると、媒体展開(SNS/採用/販促/サイト)で迷いません。

キャラクターブランディングで見落としやすいポイント

福岡の広告代理店ジャリアの企業キャラクターブランディングガイドイメージ4キャラクターブランディングは、デザインが完成した瞬間よりも「使い始めてから」差が出ます。最初は順調でも、運用が進むにつれて担当者や媒体が増え、少しずつズレが出やすくなるからです。
たとえば、部署ごとにキャラクターの口調が変わる、SNSでは使うのに採用資料では使われない、制作物が増えるほど統一感が薄れるといったズレは、キャラクターそのものの出来よりも、社内で共有する判断軸や運用ルールが曖昧なまま進んでいると起きやすくなります。

この章では、キャラクターを“運用資産”として育てるうえで、特に抜けやすい論点を3つに整理します。先に押さえておくと、社内合意が揺れにくくなり、キャラクター運用とブランディングの一貫性を保ちやすくなります。

POINT.1 社内合意が揺れる“判断軸不足”をどう防ぐか

企業キャラクターの議論が止まりやすいのは、「かわいい」「かっこいい」といった好みの話に寄ってしまうときです。ここを防ぐには、ブランディングの前提を“判断軸”として先に言語化しておくのが効果的です。

判断軸とは、デザインを縛るためのものではなく、「どの案が目的に合っているか」を社内で同じ基準で選べるようにするためのものです。目的(広報/採用/販促)、ターゲット、キャラクターの役割、トーン(親しみ・誠実さ・温度感)、使う媒体、避けたい表現(誤認や過度な煽り)などを整理しておくと、議論が進みやすくなります。
判断軸があると、意思決定が速くなるだけでなく、制作後の運用でも「この投稿はキャラクターの役割に合っているか?」とブレを戻せるようになります。

POINT.2 運用ルール不在(ガイドライン未整備)が起こすズレ

企業キャラクターは、制作して終わりではなく、使う人・使う場面が増えていくほど価値が育ちます。
一方で、運用ルール(キャラクターガイドライン)がないまま使い始めると、媒体や担当者ごとに“ちょっとした違い”が積み重なり、ブランディングの一貫性が薄れていきます。

たとえば、口調や敬語の温度感、表情の使い分け、ロゴやコピーとの距離感、色や余白の扱いなどは、ルールがないと毎回判断が必要になります。最低限のOK/NG、トーン&マナー、正規データの置き場、媒体別の使い分けが揃うだけでも、キャラクター運用はぐっと安定しやすくなります。

運用資産として回すためのキャラクター運用設計

企業キャラクターを“運用資産”として育てるには、制作後の動き方を先に決める必要があります。結論はシンプルで、「媒体別の使い分け」「トーン&マナー」「社内の回し方(体制)」の3点を設計すれば、キャラクター運用は続きます。逆に言えば、ここが未設計だと、忙しい月から止まり、ブランディングの一貫性も薄れていきます。

運用設計は、細かいKPIの前に“ルールとテンプレ”を作ることから始めます。
SNS担当が変わっても回る、外注先に渡しても崩れない、採用・販促・Webで同じキャラクターが同じ人格で語る。これがキャラクターブランディングの強さです。

SNS投稿・広告・Web・印刷物での使い分け

媒体が違うと、同じキャラクターでも“役割”が変わります。ここを統一しないと、ブランディングが分裂します。運用設計としては、媒体ごとに「何を伝える場か」を決め、キャラクターの振る舞いを固定します。

  • SNS:連載の語り手(短く、温度を一定に)
  • 広告:要点を強調(説明は短く、誤認を避ける)
  • Web:体系化(サービス紹介、FAQ、事例導線の案内役)
  • 印刷物:読みやすさ(見出し・注意書き・手順の補助)

この使い分けは、ジャリアのサービス説明でも「WebSNS、動画、印刷物など各媒体に最適な活用方法を提案」する旨が述べられています。キャラクター制作を絵の納品で終わらせず、媒体展開まで見据えることが、ブランディングの成果につながります。

関連記事:キャラクターマーケティングとは?得られる効果やメリット、活用ポイント

トーン&マナー(言葉/表情/禁止事項)を整える

キャラクター運用で一番効くのは、実は「言葉」です。見た目が同じでも、言葉が違うと別人格に見えます。ブランディングの一貫性を守るために、次の3点をガイドライン化します。

  • 言葉:語尾、敬語レベル、専門用語の言い換えルール
  • 表情:基本セット(通常/喜/困/謝/驚)と使いどころ
  • 禁止事項:煽り、断定しすぎ、誤解を招く比較、社内事情の過度な露出

箇条書きはチェックリストとして置き、必ず運用の文章に落とします。たとえば「採用の場では、応募者の不安をほどく言葉を優先する」「販促では、誤認が起きない範囲で短く言い切る」。これがキャラクターブランディングの実装です。
トーン&マナーが整うと、制作物の追加(季節イラスト、バナー、LP、店頭POP)も速くなります。運用資産としてのキャラクターは、増やすほど作業が軽くなる設計が理想です。

制作後に“使われ続ける”体制づくり(社内運用)

キャラクター運用が続く会社には、共通点があります。
担当者の熱量だけに依存せず、仕組みで回しています。具体的には、次のような“軽い体制”が効果的です。

  • 月1回、15分の運用確認(次月テーマとNG確認だけ)
  • テンプレ保管場所を一つに(データ散在を防ぐ)
  • 投稿・印刷・Webの相談窓口を一つに(判断軸の統一)
  • 差分追加の申請ルール(勝手に増やさない)
  • 新担当への引き継ぎ資料にキャラクター運用を入れる

この体制は、ブランディングを「属人化させない」ための工夫です。
キャラクターを運用資産として扱うなら、制作と同じくらい運用の回し方が価値になります。

ジャリアができるキャラクター×ブランディング支援

ここまで読んで、「やることが多い」と感じた方もいるかもしれません。ただ、実務としては“順番”さえ正しければ、キャラクター×ブランディングは整理できます。

結論として、ジャリアが得意なのは、キャラクター制作を単発の制作物で終わらせず、判断軸づくり(合意形成)から運用設計、媒体展開までを一気通貫で組み立てることです。
実際にジャリアの公開記事でも、キャラクターを軸としたブランディング支援、活用設計、周年後のブランド運用までのサポート、商標登録の進め方の案内や運用ルール制作に触れています。ここでは、相談すると何が進むのかを、設計制作活用の3段で説明します。

設計(判断軸/合意形成)から入る進め方

キャラクター設計で一番時間がかかるのは、実は「絵」ではなく「合意」です。だからこそ最初に、ブランディングの判断軸を作り、社内説明できる状態にします。

具体的には、目的(広報/採用/販促)、ターゲット、役割、トーン、運用の置き場所、権利の前提(どこまで使用するか)を整理し、会議が好み論に流れない資料に落とします。これがあると、上長決裁も通りやすく、制作のやり直しが減ります。
Googleが掲げる「人の役に立つ、信頼できる情報」の考え方に照らしても、発信の軸が定まっていることは信頼性の土台になります。(参照:Google 検索セントラル
キャラクターブランディングは、設計の段階から“信頼の作法”を入れるのがコツです。

制作(展開設計を含む)で運用資産にする

キャラクター制作は、完成した瞬間に価値が出るのではなく、使われ続けて価値が育ちます。そのため、制作段階で「展開しやすい設計」まで決めます。
たとえば、基本ポーズや表情セット、バナーに置いたときの余白、Webでの視認性、印刷物での再現性など、媒体展開を前提にしたキャラクター設計にしておく。これは運用資産としての投資です。
“作って終わり”にしないキャラクター制作が、ブランディングの一貫性を支えます。

活用(Web/SNS/採用/販促)まで一気通貫で支援

最後に重要なのが、運用の「初速」を作ることです。
キャラクター運用は、最初の1〜2か月でテンプレと習慣ができるかが分かれ目になります。そこで、SNS投稿の連載案、採用ページでの見せ方、販促物の型、WebでのFAQ導線など、キャラクターが登場する“定位置”を作ります。
この定位置ができると、ブランディングの一貫性が保たれ、担当者が変わっても継続できます。ジャリアの公開記事でも、キャラクターを軸にした運用や活用設計に触れられています。

関連記事:キャラクターで彩る周年プロジェクト|ブランドを次の10年へつなぐデザイン戦略

福岡の広告代理店ジャリアの企業キャラクター制作のコツ|“目的と運用”から逆算するキャラデザ設計5

企業キャラクターをブランディングの“運用資産”にするには

企業キャラクターをブランディングの“運用資産”として育てるには、制作をゴールにしない設計が必要です。見た目が整っていても、目的や運用の置き場所が曖昧だと、社内で使い方が分かれ、発信の一貫性が少しずつ崩れやすくなります。逆に、目的・ターゲット・判断軸・運用ルール(キャラクターガイドライン)・媒体展開までを先に整理しておくと、担当者が変わっても同じブランディングで回り続けます。
この章では、記事全体の内容を「明日から動かせる状態」に落とすために、企業キャラクターを運用資産化する実務のポイントを最終整理します。難しい施策を増やすのではなく、迷いを減らす仕組みを先に作ることが、キャラクターブランディングの継続に効きます。

まずは「目的・ターゲット・運用の置き場所」を一枚にまとめる

キャラクターブランディングが続く会社は、最初に“判断軸”を作っています。ここでいう判断軸は、デザインの好みを決めるためではなく、ブランディングの一貫性を現場で再現するための共通言語です。まずは、会議資料として立派に作るより、社内で共有できる一枚に落とすのがおすすめです。

  • 主目的(広報/採用/販促)+サブ目的
  • ターゲット(誰に、どんな場面で届いてほしいか)
  • キャラクターの役割(案内役/象徴/共感装置のどれが主か)
  • 運用の置き場所(SNS/Web/採用資料/印刷物の“定位置”)
  • 判断基準(トーン、口調、NG、優先する価値)

この箇条書きは結論ではなく材料です。最後に必ず「だからこのキャラクター設計にする」「だからこの運用にする」と文章でつないでください。たとえば「採用が主で共感装置の役割言葉は丁寧、距離は近すぎない、表情は安心感を優先」のように、ブランディング要件からキャラクター運用に落とすと、社内合意が進みやすくなります。

ガイドラインは「縛る」ためではなく「迷わず使う」ために作る

企業キャラクターが運用資産になるかどうかは、ガイドラインの有無で差が出ます。
ガイドラインというと堅い印象がありますが、目的は統制ではなく「迷いの削減」です。
担当者が変わり、制作物が増え、外部パートナーに共有するたびに説明が必要だと、運用が止まります。だからこそ、キャラクターガイドラインは、ブランディングの一貫性を保ちながら“使う速度”を上げる資料として整えます。
最低限、①正規データの管理、②OK/NG、③トーン&マナー(言葉・距離感)、④媒体別の使い分けの4点があれば運用は安定しやすくなります。ここが整うと、SNS投稿での言い回し、採用資料での温度、販促物の表現が揃い、キャラクターブランディングが“続く仕組み”になります。さらに表情差分や季節展開を増やすときも、軸を壊さずに拡張できます。

媒体展開は「先に型を作る」と運用が止まりにくい

運用資産としてのキャラクターは、露出が増えるほど価値が出ます。ただし、場当たり的に増やすとブランディングが散らかります。そこで有効なのが、媒体ごとに「キャラクターの定位置」と「型(テンプレ)」を先に決めることです。
たとえばSNSなら“連載の語り手”、Webなら“サービス導線の案内役”、採用なら“社風の翻訳役”、販促なら“選び方の補助役”のように、同じキャラクターでも役割を固定しておきます。すると、どの部署が作っても同じ人格で語れるようになり、ブランディングの一貫性が保てます。
型ができると制作も速くなり、「忙しい月だけ止まる」状態を避けやすくなります。キャラクター運用を続けるためには、施策を増やすより先に“迷わない型”を作ることが近道です。

まとめ|キャラクターを“作って終わり”にしないために

企業キャラクターは、ブランディングを現場で再現するための“運用資産”です。制作をゴールにせず、目的・ターゲット・判断軸・ガイドライン・媒体展開をそろえることで、発信の一貫性が育ち、担当者が変わっても同じキャラクターブランディングで回り続けます。
そして、社内で止まりやすいポイントは「好みの話になる」「運用ルールが曖昧」「使う場所が決まっていない」の3つです。ここを先に整理できれば、キャラクターは“かわいい制作物”から“使われ続ける資産”に変わります。

キャラクター×ブランディングは、ゼロから全部を社内だけで固めようとすると、合意形成に時間がかかることがあります。そんなときは、判断軸と運用の設計図を一度整理すると進みやすくなります。

ジャリアでは、企業キャラクターの設計(社内説明の判断軸づくり)から、制作、ガイドライン整備、SNS・Web・採用・販促への媒体展開まで、運用資産として一気通貫で組み立てる進め方をご提案しています。
キャラクター制作にお困りの担当者の方は、お気軽に弊社までお問い合わせ下さい

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WRITER / TOMO
株式会社ジャリア福岡本社 第3営業部 イラストレーター

株式会社ジャリア福岡本社 第3営業部は、ジャリアの中でもブランド構築などブランディングに特化したチームです。企業のブランドはもちろん、採用関連も含め、ブランディングを軸に動画やWebサイト設計、パンフレットなど様々なツールの制作、広告代理店だからできる設計するだけで終わらない伴走しながらブランド再生と再認を作り上げるためにクライアントのブランドアイデンティティとブランドイメージの一致を目指し、日々活動しています。

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