売上を伸ばす!ECサイト向けショート動画制作のポイントとは

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あなたの商品ページ、写真だけで勝負していませんか? 

今やECサイトの売上アップに欠かせない存在となったのが「ショート動画」です。わずか1530秒の映像でも、静止画では伝わらない質感やサイズ感、使用感をダイレクトに届けられるため、ユーザーは購入前から“体験”を得られます。 

しかも、TikTokInstagramリール・YouTube ShortsといったSNSでの拡散力と、ECサイト内での購買誘導力を兼ね備えているのがショート動画の強み。SNSで興味を持った視聴者を商品ページに呼び込み、そのまま購入まで導くという流れが今、多くのEC事業者の売上を押し上げています。 

しかし「ただ動画を載せれば売れる」という時代ではありません。商品の魅力を最大限に引き出し、視聴者が「欲しい!」と感じる瞬間を設計することが必要です。そのためには、構成・演出・見せ方・CTA(行動喚起)までを一貫して考える戦略的な動画制作が欠かせません。 

本記事では、 

  • EC×ショート動画が相性抜群な理由 
  • 売れる動画構成の作り方 
  • 商品ジャンル別の演出アイデア 
  • 効果測定と改善方法 
  • 制作プランと導入ステップ 

までを、実践的かつ具体的に解説します。これを読めば、「とりあえず撮ってみた」動画から、「売れるために計算された」動画へと変えることができるはずです。 


EC×ショート動画の相性が抜群な理由 

ECサイトにおいて、ショート動画は単なる“おまけ”ではなく、売上を伸ばすための強力な武器です。特に近年の購買行動を見ると、「短時間で魅力を理解できるコンテンツ」に触れたユーザーは、購入率が大幅に上がる傾向があります。その背景には、消費者心理やSNSのアルゴリズム、そして商品ページでの体験設計が深く関係しています。 

瞬時に商品理解を促す情報密度 

ショート動画は、わずか数秒〜30秒程度の中に、商品の外観・サイズ感・使用感・機能を詰め込むことができます。静止画や長文説明では伝えにくい「実際に使ったときのリアルなイメージ」が、映像なら一瞬で理解されます。 

特にECでは「触れられない」「試せない」というハンデがあるため、視覚と聴覚を通して体験を疑似提供できるショート動画は、その弱点を補う最適解です。 

SNS拡散と購買導線の両立 

TikTokInstagramリール・YouTube ShortsといったSNSは、フォロワーが少なくても再生される可能性が高く、新規顧客の認知獲得に最適です。そしてその動画をECサイトの商品ページにも埋め込めば、拡散した瞬間の熱量を保ったまま購入導線へつなげられます。 

SNSECページが分断されてしまうと、購買意欲は時間とともに薄れますが、この導線設計によって「見たらすぐ買える」状態を作ることができます。 

信頼感と購入後イメージの醸成 

消費者は購入前に「この商品は本当に自分に合うのか?」という不安を抱きます。動画で使用シーンや他製品との比較を見せることで、情報の透明性と信頼感を与えることが可能です。 

また、商品の魅力だけでなく「使ったときの生活シーン」まで想像できるように演出すると、購買後の満足感もイメージしやすくなり、購入のハードルが下がります。 

動画制作の株式会社ジャリアの動画撮影と編集のイメージ

売れるショート動画の構成とは? 

ショート動画で売上を伸ばすには、視聴者の感情と行動を設計段階からコントロールする必要があります。ECの場合、ユーザーは動画を見て「欲しい」と感じた瞬間が購買意欲のピークです。このタイミングを逃さないように、構成全体を計算し、見せ方・順番・演出を組み立てましょう。 

ここでは、実際に売れる動画を作るための3つの構成要素を詳しく解説します。 

使用シーンの見せ方 

商品の魅力は、静止状態よりも「使っている瞬間」にこそ現れます。 

例えばコスメなら、容器のアップとテクスチャーの質感を見せた後、肌に塗る動作や仕上がりのツヤ感を見せる。アパレルなら、ハンガーにかかった状態だけでなく、モデルが歩いたときの揺れやフィット感まで映す。ガジェットなら、スイッチを入れてから動作するまでの工程や、実際の利用シーンを映すことで、サイズ感や便利さが直感的に伝わります。 

さらに、使用シーンの背景や小物も重要です。高級感を出したいならシンプルで上質な背景、日常感を出したいなら生活感のあるインテリアや屋外のシーンを取り入れるなど、「どんな生活の中で活躍するか」が視覚的に伝わる工夫をしましょう。 

説明・比較・レビューの演出 

ショート動画は短い尺の中で理解を促す必要があるため、映像だけでなく言葉による補足が効果的です。特に以下の3つは購買心理を強く刺激します。 

  1. 説明型 
     商品の特徴や使い方を、シンプルなテロップやナレーションで伝える方法。 
     例:「わずか30秒で計量完了」「11回でOK」など、数字や期間を入れると記憶に残りやすい。 
  1. 比較型 
     他社製品や旧モデルとの違いを、ビジュアルでわかりやすく提示する。 
     例:画面を左右分割して「旧モデルは〇分/新モデルは半分の時間」など、性能差を一目で理解できるようにする。 
  1. レビュー型 
     実際の購入者の声や評価を取り入れることで信頼性を強化。 
     例:「レビュー4.8★/愛用者の声:〇〇がとにかく便利!」などを映像に差し込む。 

短い映像だからこそ、テロップは1メッセージ1カットを意識し、読みやすく配置することが重要です。 

CTAの設置タイミング 

購買行動は「感情が動いた直後」に発生しやすいため、行動喚起(CTA)は動画の最後だけに置くのはもったいない方法です。EC動画の場合は、次のようなタイミングにCTAを組み込みましょう。 

  • 使用シーンで「便利そう!」と思った直後 
  • 比較やレビューで「他よりいい」と納得した直後 
  • 価格や特典を提示した直後 

CTAは「購入はこちら」だけでなく、「詳細を見る」「今すぐチェック」など、行動を促す動詞で始めると効果的です。さらに、ECページに直接飛べるQRコードやリンクを重ねて表示すれば、離脱を防ぎやすくなります。 

この3つを組み合わせることで、動画は単なる映像から「感情を動かし行動を促す営業ツール」へと変わります。 
つまり、構成の段階で売れるストーリーを描くことこそが、ショート動画制作における最大の勝因です。 

商品別の表現アイデア例(コスメ・アパレル・ガジェット等) 

ショート動画は、ジャンルによって視聴者が求める情報や演出が大きく異なります。同じ1530秒でも、コスメとガジェットでは「売れる見せ方」がまったく違います。ここでは、代表的な3ジャンルを例に、それぞれの効果的な映像表現とポイントを紹介します。 

コスメ|質感と使用感を最大限に可視化する 

コスメ商品の購入は、色味・質感・発色・仕上がりのイメージが決め手になります。 
まずは「未使用の状態」から見せ、次に肌や唇などに実際に使っている様子を映すことで、変化の瞬間を視覚的に訴求します。 

  • テクスチャーのアップ:指やブラシで取る瞬間を寄りで撮影し、質感(クリーム・パウダー・ジェルなど)を見せる 
  • ワンアクション変化:塗る前と塗った後を即座に切り替える編集でインパクトを出す 
  • 肌への馴染み方:照明を変えて色味やツヤ感を正確に伝える 

さらに、モデルが鏡を見る仕草や、笑顔になる瞬間を差し込むと、使用後の満足感が自然に伝わります。 

アパレル|動きとシルエットで魅せる 

服やアクセサリーは、静止画だけでは素材感や着用時の動きが伝わりにくい商品です。 
そのため、モデルが歩く・座る・振り向くなどの動作を通して、布の揺れやフィット感を見せることが重要です。 

  • 全身カット+細部アップ1本の動画の中で全体と細部を交互に見せる 
  • 着替え演出:同じモデルが数秒でコーデを切り替えるトランジションでテンポ感を出す 
  • 屋外と屋内の使い分け:屋外での自然光カットと屋内の落ち着いたシーンを組み合わせることで多様な着こなしを演出 

また、アパレルの場合は「スタイリング提案」も購買意欲を高めます。メイン商品に合わせた小物やシューズを映し、購入後のイメージを広げるのがポイントです。 

ガジェット|機能の即時理解と使用メリットを提示 

ガジェットは機能や性能が購入の決め手になるため、映像で「できること」を瞬時に理解させる必要があります。 

  • 電源ONから動作まで:起動スピードを見せて性能をアピール 
  • ビフォーアフター比較:使用前と使用後の違いを同じ画角で比較 
  • 利用シーンの複数提示:家庭・オフィス・屋外など、想定される使用環境を短時間で切り替え 

さらに、ガジェット動画は音の演出も重要です。ボタンを押す「カチッ」という音や動作音を残すことで、臨場感と信頼性が増します。 

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効果測定の方法と売上アップ事例紹介 

ショート動画は作って終わりではなく、配信後のデータ分析と改善を繰り返すことで真価を発揮します。「どの動画が売上につながったのか」「なぜ成果が出たのか」を明確にすることで、次の制作に活かせる再現性の高いノウハウが蓄積されます。 

効果測定で見るべき主要指標 

ECとショート動画を掛け合わせた場合、チェックすべき指標は大きく分けて3つあります。 

  1. 再生回数・視聴維持率(動画の魅力度) 
     再生回数は動画の拡散度を、視聴維持率は最後まで見てもらえるかどうかを示します。特に維持率はアルゴリズム評価にも直結するため重要です。 
     例:15秒動画で平均視聴時間が12秒以上なら高評価といえます。 
  2. クリック率(CTR)・遷移率(集客力) 
     SNSからECサイトにどれだけ誘導できたかを測定します。サムネイルやCTAの改善で大きく変動するため、クリック率は必ず追いましょう。 
  3. コンバージョン率(CVR・売上貢献度) 
     動画経由での購入率を計測。Google AnalyticsECモールのデータと照合し、動画視聴後に購入したユーザー数を把握します。 

これらは必ず確認するようにしましょう。 

改善サイクルの回し方 

効果測定の結果をもとに、以下の流れで改善を繰り返します。 

  1. データ分析:動画ごとに再生数・維持率・CTRCVRを比較し、成果の高かった動画の共通点を抽出する 
  2. 仮説立案:「冒頭のフックが強いと維持率が高まる」「使用シーンを早めに見せるとCVRが上がる」など、数値に基づいた仮説を作る 
  3. 改善案の実行:新しい構成・演出・CTA設置位置などを試す 
  4. 再計測:改善した動画の数値を確認し、効果を検証する 

このサイクルを短期間で回すことで、1本ごとの成果が積み上がり、売上全体を押し上げます。 

売上アップ事例 

では、具体的にそれぞれのECジャンルの事例を解説します。 

事例:コスメEC(リップスティック) 
課題:写真だけのLPではCVR1.8%で頭打ち 
施策:使用シーンを15秒のショート動画にまとめ、冒頭で色味の変化を見せる構成に変更 
結果:SNS経由のアクセスが2.3倍、CVR1.8%→3.5%に改善 

事例:アパレルブランド(ワンピース) 
課題:Instagram広告からの遷移率が低い 
施策:歩く動きと屋外撮影を組み合わせ、3秒以内に着用イメージを提示 
結果:CTR1.2倍、広告経由の売上が月間で150万円増加 

事例:ガジェットEC(ポータブルスピーカー) 
課題:競合商品との差別化が難しい 
施策:比較動画で音質の違いを可視化し、レビューコメントを動画内に挿入 
結果:視聴維持率が20%向上し、動画経由の売上が1.6倍に 

こうした事例からも分かる通り、効果測定は「動画を評価するため」だけでなく、「次の売れる動画を作るための設計図」にすることが本当の目的です。 

まとめ|売れるショート動画は“計算された映像”から生まれる 

ECにおけるショート動画は、単なる視覚的な補足ではなく、購買意欲を最短距離で刺激する強力な武器です。商品の魅力を数十秒で伝え、SNSからの新規流入とECサイト内での購買行動を一気に結びつけられる点は、今のオンライン販売において欠かせない戦略と言えます。 

特に、 

  • 使用シーンを通して「自分が使う未来」を想像させる 
  • 比較・レビューで購入の不安を解消する 
  • 感情のピークでCTAを差し込む 

といった設計は、動画の視聴から購入までをスムーズにつなぐための必須条件です。 

さらに、ジャンル別の表現アイデアを取り入れ、効果測定で得られたデータをもとに改善を繰り返すことで、動画は“経験値”を積み、より高い成果を出せるようになります。 

つまり、売れるショート動画とは、偶然のバズではなく最初から売るために計算された映像なのです。この視点を持てるかどうかが、今後のEC競争で大きな差を生みます。 

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WRITER / demio
株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部 クリエイティブディレクター

株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部は、ジャリア社内のSEO、インバウンドマーケティング、MAなどやクライアントのWEB広告運用、SNS広告運用などやWEB制作を担当するチーム。WEBデザイナー、コーダー、ライターの人員で構成されています。広告のことやマーケティング、ブランディング、クリエイティブの分野で社内を横断して活動しているチームです。