カカオトーク広告とは?韓国No.1のSNSを活用した広告手法や運用ポイントを解説!
2023年の訪日韓国人の数は中国や台湾を抑えて1位となり、訪日消費額はコロナ禍前の2019年から3,000億円以上も増加するなど、韓国市場の重要性は高まるばかり。
そんな状況を鑑み、韓国にビジネスを展開しようとしている企業も続々と増えています。
韓国に向けたマーケティングにおいて、効果的な手法のひとつがカカオトーク広告運用です。韓国の国民的アプリであり、ほとんどの韓国ユーザーを抱えるカカオトークに広告を出稿することで効率的な集客が可能になります。
そこで今回は、韓国進出において押さえておきたいカカオトーク広告の概要から効果を出すためのポイントについて解説していきたいと思います。
目次 カカオトーク広告運用のポイントまとめ |
カカオトーク広告とは
カカオトークとは、韓国企業のカカオが2010年3月にリリースしたスマートフォン・タブレット端末専用のメッセンジャーアプリです。
チャットや通話はもちろん、スケジュールの管理、スタンプの送信、ショッピング、モバイル決済、ビジネスアカウント作成など様々な機能を利用することができます。
カカオトーク広告は、カカオトークの各配信面に表示される広告をはじめ、カカオの傘下にある大手ポータルサイト「Daum」のリスティング広告やディスプレイ広告、ショッピング広告枠などに表示される広告のことを指します。
カカオトークは日本におけるLINEのような立ち位置で、韓国の誰もが知っているような国民的アプリであるため、韓国に向けてビジネスを展開したい場合はカカオトーク広告を出稿することで多くのユーザーにリーチし、成果を得ることができるでしょう。
韓国のカカオトークユーザー数
韓国のカカオトークユーザー数は2024年初めの時点で4,834万人を記録しており、韓国のインターネットユーザーの96.1%がアクティブユーザーであるとされています。
また、全世界におけるカカオトークのアクティブユーザーのうち90.3%が韓国ユーザーであり、2023年初めから2024年初めまでに69万9千人増加したと見られています。
他のSNSと比べてみてもその人気は一目瞭然で、FacebookやInstagramをも大きく上回るユーザー数を抱えています。
SNS名 | 韓国のアクティブユーザー数(2024年初め) |
カカオトーク | 4,834万人 |
840万人 | |
2,340 万人 | |
X | 1,040万人 |
TikTok | 695万人 |
出典:DIGITAL2024 South Korea|DATAREPORTAL
この結果から、カカオトークはリリースから10年以上経過した現在も依然として韓国人にとって最もなじみ深いSNSであることがうかがえます。
カカオトーク広告の種類
カカオトーク広告には以下のように様々な種類があり、広告出稿の目的や自社の業界、予算等に合わせて最適な広告を選ぶことが重要です。
- ビズボード広告
- メッセージ広告
- ディスプレイ広告
- ブランド表示広告
- 動画広告
- ショッピング広告
- 商品カタログ
ここでは代表的な3種類の広告をご紹介します。
ビズボード広告
カカオトークのビズボード広告は、チャットリストの上部に表示されるバナー型の広告です。
チャットリストはカカオトークユーザーのアクティブ率が最も高いページとなり、その最上部に大きく広告が表示されるため、視認性が高くクリックを誘導しやすいことが特徴です。強いインパクトを残すことからブランディングにも効果的です。
また、チャットリストの上部以外にもホーム画面やストーリー、カカオが展開するサービスや提携サイトの目を惹きやすい場所に広告を表示できます。
広告をクリックすると、カカオトーク上にフルスクリーンもしくは画面の半分のサイズの画像や動画のランディングページが表示され、コンバージョンを促します。
画像引用:カカオビズボード|カカオビジネスガイド
また、ランディングページはアプリのインストールページ、公式アカウントのチャットルーム、カレンダーページなど様々な遷移先を設定可能です。
メッセージ広告
カカオトークのメッセージ広告とは、自社のトークチャンネル(ビジネスアカウント)を友だち登録してくれたユーザーに対して表示される広告です。
画像引用:チャンネルメッセージ|kakao business
カカオトークでは無料で自社のビジネスアカウントを作ることができ、基本的にはLINE公式アカウントと同じようにクーポンを配布したり、セール情報や新商品の発売情報を発信するといった形で活用されます。
画像引用:チャンネルメッセージ|kakao business
友だち登録してくれたユーザーは自社に興味を持ってくれているため、広告を見てもらえる可能性が高く、広告効果を得やすいというメリットがあります。
ディスプレイ広告
カカオトークのディスプレイ広告は、ビズボード広告よりも表示される範囲が広く、ユーザーが最も行動を起こしやすい瞬間に表示される広告です。カカオトーク上のあらゆる配信面はもちろん、提携している数万の外部ネットワークに配信されます。
広告主が目標としているコンバージョンに合わせて、アクションにつながる可能性の高いターゲットに対して最適な場所と日時に広告を表示し、広告効果を最大化します。
クリエイティブの種類は、「ネイティブ型」と「カタログ型」の2種類があり、自然に且つ目を惹く形で訴求できます。
◆ネイティブ型
コンテンツページやフィードの間に自然な形で表示される広告。
◆カタログ型
ひとつの広告で最大10件の画像や動画を表示できる広告。
カカオトーク広告のターゲティング
カカオトーク広告では以下のような指標をもとにした高度なターゲティングが可能です。
- 年齢
- 性別
- 居住地
- デバイス(iOS/Android)
- 曜日
- 時間
- 興味関心
- 行動履歴
- 各カカオサービスの利用状況
- 現在地
行動履歴を参考にできたり、興味を持ってもらえそうなユーザーに絞って広告を配信できるため、クリック率の上昇が期待できますが、最初のうちは絞りすぎず広めに設定してリーチを増やし、徐々に適切なターゲット設定を見極めていきましょう。
カカオトーク広告の課金方式
カカオトーク広告では自動入札と手動入札を選べますが、最初のうちは適正単価を見極めるためにも予算内で入札額を最適化してくれる自動入札が推奨されています。
手動入札については上記でご紹介した3種類の広告の課金方式と単価を以下の表にまとめました。
カカオトーク広告の種類 | 課金方式 | 単価 |
ビズボード広告 | CPC、CPM | CPC:最小入札価格10ウォン以上 デフォルト:200ウォン CPM:最小入札価格1,000ウォン以上 デフォルト:3,000ウォン |
メッセージ広告 | CPMS | ターゲティングしない場合:15ウォン/1通 ターゲティングした場合:20ウォン/1通 |
ディスプレイ広告 | CPC、CPM | CPC:最小入札価格10ウォン以上 デフォルト:200ウォン CPM:最小入札価格100ウォン以上 デフォルト:1,000ウォン |
ビズボード広告とディスプレイ広告では、クリックされるごとに費用が発生するCPC(クリック課金)と1000回表示されるごとに費用が発生するCPM(インプレッション課金)のいずれかを選択できます。
メッセージ広告の課金方式はCPMS(メッセージ送信課金)で、メッセージが送信されるたびに課金されます。単価はターゲティングをしない場合は1通につき15ウォン、ターゲティングした場合は20ウォンとなり、日本円で2円前後とかなり安価で広告を送信できます。
カカオトーク広告運用のポイント
ここでは、カカオトーク広告を運用し、韓国ユーザーに効果的に訴求するポイントをご紹介します。
クリエイティブは画像で目を惹く
例えば、ビズボード広告で使用されるバナー型の広告は基本的にメインコピーとサブコピーと画像で構成されますが、限られたサイズの中で一瞬で目を惹くにはテキストよりも画像をうまく使うことが重要です。
チャットリストの上部はいくら目立つと言っても画面全体の10分の1にも満たないため、高画質且つ何を伝えたいのかを一目で理解してもらえるような画像を準備しましょう。
しかし、訴求ポイントをいくつも盛り込むと広告全体がごちゃつき、逆に何も伝わらなくなってしまいます。最初に設定した目的に沿ってポイントはひとつに絞りましょう。
ホームページやSNSを活用しトークチャンネルを宣伝する
トークチャンネルは、クーポンを発行したり、最新情報を伝えたり、手軽に予約や申し込みができたりと友だちになることでユーザーが大きな恩恵を受けられ、クリック率も高いためぜひ活用したい機能です。
トークチャンネルの存在を知ってもらうためには、カカオトーク広告を出稿する以外にもホームページやSNSでの宣伝が手軽で効果的です。
韓国ユーザーに向けて新規にホームページを制作したり、韓国語のページを別途作ったり、各SNSで韓国アカウントを開設する場合には、トークチャンネル開設の投稿やプロフィールへの掲載を行い、認知を広げていきましょう。
カカオトークストアを活用する
カカオトークストアとは、事業者であれば誰でもカカオトーク上にお店を開き、販売できるショッピング仲介プラットフォームです。
カカオトークストアは公式アカウントと連動しているため、集めた友だちをそのままショップに誘導し、ECサイトのみの運用では接点のなかった韓国ユーザーへのリーチや収益の増加が期待できます。
カカオトークストアには、
- 公式アカウントの友だちだけが利用できるクーポンを発行できる
- 友だちだけが購入できるような商品の販売設定ができる
- ユーザーが友だちに商品を共有する(口コミで広める)と双方にクーポンが付与される
などといった機能があり、友だちを増やして長期的な顧客になってもらうためのサポート機能が充実しています。
さらに、友だち数が1万人未満の場合はより安価でサービスを利用することができるため、小規模の企業でも費用対効果を得やすいでしょう。
まとめ
今回は、韓国への進出を検討している方向けに、カカオトーク広告の概要や広告運用効果を上げるためのポイントを解説しました。
カカオトークは韓国人にとって最もなじみ深く、リーチ率も非常に高いため必ず押さえておきたいSNSです。また、UIや機能などはLINEと似ているため感覚的に取り組みやすいでしょう。
カカオトークには今回ご紹介した以外にもビジネスを拡大するための多種多様な広告があるため、目的やターゲット、予算に合わせて韓国ユーザーに刺さる広告を発信し、着実に韓国のファンを増やしていきましょう。
弊社では、ヒアリングをもとに商品やサービスと顧客ニーズを結び付ける最適な戦略を立て、韓国のカカオトーク広告をはじめとした海外マーケティングをサポートいたします。
海外進出を検討している方も、すでに海外マーケティングに注力しているが成果が出ないという方も、お気軽に弊社までお問合せ下さい。
WRITER / HUM 株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部 WEBライター 株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部は、ジャリア社内のSEO、インバウンドマーケティング、MAなどやクライアントのWEB広告運用、SNS広告運用などやWEB制作を担当するチーム。WEBデザイナー、コーダー、ライターの人員で構成されています。広告のことやマーケティング、ブランディング、クリエイティブの分野で社内を横断して活動しているチームです。 |