マイクロインフルエンサーで魅力を伝える効果的なマーケティング戦略について解説

マイクロインフルエンサーの効果的なマーケティング戦略について解説

「インフルエンサー」という言葉を聞いてまずイメージするのは、芸能人や、SNSや動画サイトで人気のある一般人の中の有名人などではないでしょうか。
多くのファン(フォロワー)を抱える彼らは強い影響力を持ち、マーケティングにおいても強い力を発揮します。

今回は、その中でも「マイクロインフルエンサー」と呼ばれるインフルエンサーについて注目してみましょう。

マイクロインフルエンサーのフォロワー数は1万人から10万人程。トップインフルエンサーは100万人規模であることを考えると、それは決して大きな数字ではありません。
ですがマイクロインフルエンサーは、その特性を理解し、活用することで高い成果を上げることができます。

マイクロインフルエンサーの武器は、「数」ではないのです。

この記事では他のインフルエンサーとの違いやマイクロインフルエンサーを実際に起用する際のコツなど、詳しくご紹介いたします。

 

目次

マイクロインフルエンサーとは

マイクロインフルエンサーの基本定義

一般的な特徴と違い

フォロワー数と影響力の関係

なぜ注目されるのか 

マイクロインフルエンサーと相性の良い業態
規模別に見るインフルエンサー活用法

マイクロインフルエンサーとサービス業

活用する際の注意点とポイント

 

マイクロインフルエンサーとは

インフルエンサー起用し、自社製品やサービスをPRすることをインフルエンサーマーケティングといいます。

インフルエンサーはフォロワー数により大きく4つの階層に分けられ、それぞれに強みとなる特徴を持っています。

マイクロインフルエンサーの基本定義

フォロワー数が100万人を超えるインフルエンサーをトップインフルエンサー、10万人以上のインフルエンサーをパワーインフルエンサ―といい、彼らは知名度を武器に広範囲にわたって強い影響力を発揮します。

それに対し、フォロワー数が1000人以上のインフルエンサーのことをナノインフルエンサーといい、こちらは影響力の及ぶ範囲は小さいものの、狭いコミュニティーの中で極めて高い影響力を持っているのが特徴です。
 
今回取り上げるマイクロインフルエンサーは、ナノインフルエンサーとパワーインフルエンサーの中間に位置する階層です。
フォロー数フォロワー数は1万人から10万人。
ナノインフルエンサー同様、拡散力は弱めながらも高い専門性を有し、狭いコミュニティのなかで大きな影響力を持っているインフルエンサーのことを、マイクロインフルエンサーといいます。
 
マイクロインフルエンサーのフォロワーは反応も積極的で、消費者意識も高い傾向にあります。
 
そのため、マイクロインフルエンサーの特徴を理解し、適切な人選と戦略を選び取ることで、十二分な成果を期待できるのです。
 
その特性への理解が進んだことにより、近年ではマイクロインフルエンサーへマーケティングの依頼をする企業が増加しています。マイクロインフルエンサーは、現代のマーケティング戦略において重量な役割を果たしていると言えるでしょう。
 

一般的な特徴と違い

前述のとおり、マイクロインフルエンサーの多くは、独自の専門性を持っています。
専門分野についての知識や理解が深く、それらを発信することにより、特定のコミュニィー内において大きな影響力を獲得しているのです。

そしてその特性から、以下のようなメリットが発生します。

・高いエンゲージメント率

マイクロインフルエンサーの武器はその専門性にあります。
フォロワーの多くは、そのジャンルについての情報を目当てにその人を見ているといってもいいでしょう。
フォロワーが求めている情報と依頼内容が一致すれば、そこで需要と供給の関係が成立します。そのため、ターゲットとする層への直接的な訴求効果が期待できます。

また、影響範囲が限られているからこそフォワ―との距離が近く、コメントやいいねなどのリアクションが多い、というのも大きな魅力のひとつです。

投稿に対し多くの反応が集まれば、フォロワー外のユーザーの目にも止まりやすくなります。

遠くのスターよりも身近な存在であるマイクロインフルエンサーの言葉は、情報の確度からくる信頼と、日々のコミュニケ―ションで育てられた好感に裏打ちをされ、ユーザーに届くのです。


・費用対効果が高い

インフルエンサーの依頼料は、多くの場合フォロワーの数に比例します。

その際の依頼料はフォロワー数×単価で計算されるため、フォロワー数の多いインフルエンサー程コストは高くなります。
その点、マイクロインフルエンサーは規模が小さく依頼料を抑えることできるので、運用次第で高い費用対効果が期待できます。

ですが、安いという理由だけで依頼をしてはいけません。
マイクロインフルエンサーによるマーケティングには、明確な「向き」「不向き」があるからです。

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フォロワー数と影響力の関係

インフルエンサーの拡散力や伝達範囲は、フォロワー数に大きく依存します。

見ている人が多ければ多いほどたくさんの人の目に触れることができますし、広告塔が目立たなければ情報は広まることなく埋もれてしまいます。

そのため、フォロワー数の少ないマイクロインフルエンサーは「とにかく多くの人に知ってほしい」「アピールしたい」という認知拡大を目的としたマーケティングには不向きです。

なぜ注目されるのか

マイクロインフルエンサーマーケティングが力を発揮するのは、新商品やおすすめ商品など、売り込みたい物、サービスが明確である場合。購買促進を目的としたケースです。

ジャンル特化型のマイクロインフルエンサーをフォローしているユーザーは元々そのジャンルに興味があるため購買意識も高い傾向にあります。

手の届く範囲は狭くとも、欲しい人のところにピンポイントに情報を流し込むことができれば、低コストで即時的な売上効果が見込めるのです。

マイクロインフルエンサーにより発信された情報は、広く浅く伝わるものではなく、狭く深く伝わっていきます。

不特定多数の人に「見せる」のではなく、欲しい人のところに欲しい情報を「届ける」
これこそがマイクロインフルエンサーマーケティングの強みであり、魅力だといえるでしょう。

マイクロインフルエンサーと相性の良い業態

それではマイクロインフルエンサーによるマーケティングがどのような業種、業態に向いているのかを具体的に見ていきましょう。

小規模なECサイト

マイクロインフルエンサーが活躍するのは、主にSNSというインターネット上のコンテンツです。
そのため同じインターネット上に存在するECサイトとは相性がいいと言われています。

理由としては、各プラットホームには商品ページやECサイトのURLを記載でき、導線のわかりやすい、シームレスな連携を行うことができるということ。
ユーザーの足跡が数字やデータとして分かりやすく残る、ということが挙げられます。

マイクロインフルエンサーマーケティングにより注目を集め、得たデータをまた別の施策へと活用することも可能です。

地域密着型ビジネス

フォロワーとの距離が近いマイクロインフルエンサーは、地域密着型ビジネスにも非常に強い力を発揮します。
地域の情報を発信するマイクロインフルエンサーのフォロワーの多くは、その特定地域に住む、消費者だからです。

地域のイベントやエリア限定のキャンペーンなどは、限られた範囲で、効率よく情報を発信できるマイクロインフルエンサーに向きの案件です。
また、マイクロインフルエンサーは、その地域の文化やトレンドをよく理解しています。そのため地域特有の嗜好やニーズにあったPRを行うことができます。

予算が限られていることの多い地域密着型ビジネスにおいては、宣伝コストが低いのもマイクロインフルエンサーを起用する大きなメリットになります。

ナチュラルやオーガニック製品

オーガニックは化学物質など余計なものを含まない、自然の成分で構成されているもの。ナチュラル製品とは、天然由来の製品であり、その上で合成物質も含まれている可能性のある製品のことを言います。

これらの製品のユーザーはこだわりが強く、また、正確な情報を求めます。
ここで強い武器となるのが、マイクロインフルエンサーの持つ知識と、信頼です。

使用感はどうなのか、きちんと効果があるのか、そもそも信頼のできる製品なのか等、企業側からの発信ではいまひとつ伝わらない部分を消費者の目線で発信してもらうことによりまっすぐに情報が伝わります。

これらの製品はまだ流通経路が少なく、ユーザーにとってインターネットは強い味方です。

ですが中にはオーガニックやナチュラルを騙った粗悪品も多く、それが本当に信用できるものなのか、見極めることが難しい部分もあります。

しかしそれが、身近な、自分が信頼を寄せる人物からの発信であればどうでしょう。

難しいジャンルでこそ輝くこの訴求力こそ、ユーザーから信用を得ているマイクロインフルエンサーの強みです。

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スペシャリティサービス

高級嗜好の旅行サービスや専門的なコンサルティング、カスタムメイド商品など、特定のニーズに特化した、特別なサービスのことをスペシャリティサービスと言います。

それらが顧客に提供するのは、個人のニーズに合わせた高品質の商材であり、特別感です。

その性質上ターゲット層が明確であり、消費者のニーズも限定的であることから、広範囲の不特定多数に向けてPRを行うよりも狭い範囲へ深いアプローチをする方が効果的となります。

そこで活躍するのが、マイクロインフルエンサーです。

ジャンルに即したマイクロインフルエンサーを起用することにより、その限定的な顧客層に直接自社商材をアピールすることができます。

また、一般的ではない、特別な商材であるからこそ、マイクロインフルエンサーによる実体験を含むプロモーションは購買行動に繋がる貴重な判断材料となります。
マイクロインフルエンサーが築いてきた信頼は、ここでも大きな力を発揮するのです。

 教育・研修関連

マイクロインフルエンサーの高い専門性が活かされるのが、この教育、研究というカテゴリーです。

この分野でのインフルエンサーの有効な活用法としては、専門知識の共有、研究成果の普及、イベントのプロモーション、教育コンテンツの宣伝など多岐に渡りますが、最低限の知識も興味もない不特定多数に見せたところで目を素通りしてしまう可能性が高いという難点があります。

その点、マイクロインフルエンサーは専門分野が投稿内容からはっきりと明示されていますし、フォロワーはその知識を求めて彼らをフォローしています。

そのため、専門分野の合致したマイクロインフルエンサーを通すことで、情報は価値のあるものとしてほしい人のところに届くでしょう。

また、マイクロインフルエンサーには内容をわかりやすく伝える技術があります。

難しい言葉は解きほぐし、足りない説明は付け加え、写真や動画を駆使する。これもまた、ユーザー目線を意識した、マイクロインフルエンサーならではの魅力といえます。

 規模別に見るインフルエンサー活用法

企業や事業の規模別にインフルエンサーの活用の方法も変わってます。
続いては、そのポイントに絞って解説していきます。

中小企業における利点

中小企業がインフルエンサーを活用することで得られる利益は非常に多岐にわたります。まず、インフルエンサーを通じたマーケティングは、従来の広告手法に比べて低コストでありながら、効率的に推進することが可能です。

特に、マイクロインフルエンサーとの協力は、フォロワー数が比較的少ないため依頼料が抑えられ、その結果として高い投資対効果が期待できます。さらに、インフルエンサーを活用することで、ブランドの認知度が大幅に向上し、特定のターゲット市場に対して直接的かつ効果的にアプローチすることが可能になります。

これにより、企業は自社の製品やサービスをより多くの潜在顧客に届けることができ、結果として売上の増加につながります
また、インフルエンサーが発信するクリエイティブなコンテンツは、視覚的にも感情的にも印象に残りやすく、フォロワーとの関係性を深める重要な要素となります。

このような関係性の構築は、ブランドに対する信頼感を高め、顧客のロイヤルティを向上させる効果があります。

最終的に、これらの要素が組み合わさることで、企業は競争優位性を確保し、持続可能な成長を促進することができるのです。インフルエンサーを活用することは、単なる一時的な売上向上にとどまらず、長期的なビジネス戦略としても非常に有効であると言えるでしょう。

大企業でも有効な使い方

マイクロインフルエンサーは、大企業にとっても非常に効果的なマーケティング手法として注目されています。マイクロインフルエンサーは特定のニッチな分野で強い影響力を持ち、フォロワーとの深い関係が特徴です。この深い関係性は、フォロワーがマイクロインフルエンサーの意見や推奨を信頼しやすくするため、メッセージをより効果的に伝えることができます。

大企業がマイクロインフルエンサーと協力することで、ターゲットオーディエンスに対してより個人的で共感を呼ぶアプローチが可能になります。これは、消費者が自分に関連性のある情報を受け取ることで、ブランドに対する親近感や信頼感を高めることにつながります。

また、コスト面でも、従来の広告手法に比べてリーズナブルな場合が多く、高い投資対効果(ROI)を期待できます。特に、テレビやラジオ、新聞などのマスメディア広告と比較すると、マイクロインフルエンサーを活用したキャンペーンは、より低コストでありながら、ターゲット層に直接アプローチできるため、効率的です。

さらに、マイクロインフルエンサーは多様なプラットフォームに存在するため、ブランドの認知度向上にも貢献します。InstagramやYouTube、TikTokなど、さまざまなSNSプラットフォームで活動する彼らは、異なるユーザー層にリーチすることができ、ブランドのメッセージを広範囲に伝えることが可能です。

このように、マイクロインフルエンサーを活用することで、大企業は効果的なプロモーションを実現し、ブランドの価値を高めることができるのです。

新興企業の発展戦略

マイクロインフルエンサーは企業の成長戦略において非常に効果的な存在です。マイクロインフルエンサーは特定のニッチ市場やコミュニティに対して強い影響力を持ち、その影響力はフォロワーとの深い信頼関係に基づいています。

この信頼関係は、フォロワーがマイクロインフルエンサーの意見や推奨を信頼しやすくするため、企業がインフルエンサーを活用することで、ターゲット市場への効果的なマーケティングが可能となります。

さらに、マイクロインフルエンサーを活用することは、コストが比較的低く、より個別的でパーソナライズされたアプローチが可能であるため、企業が限られた予算内でブランド認知を高める手段として非常に適しています。

特に、マイクロインフルエンサーが商品やサービスを紹介する際には、マイクロインフルエンサーの信頼性と専門性が加わり、消費者に対してより説得力のあるメッセージを届けることができます。これにより、企業は新たな顧客層を開拓し、既存の顧客との関係を強化することができ、結果として企業の成長を促進する重要な戦略となります。

個人事業主の活用事例

マイクロインフルエンサーは、特定のニッチな分野でフォロワーと緩やかな関係を築いています。例えば、手作り食品をテーマにした個人事業主が、インスタグラムで自作のレシピや製品を紹介することで、フォロワーに自分のストーリーや製品の魅力を伝え、ブランドの認知度を高め、販売促進につなげます。

このプロセスでは、フォロワーは単なる消費者ではなく、製品の背景や作り手の情熱を理解することで、より深いレベルでブランドに共感し、支持するようになります。
さらに、他のブランドとコラボレーションすることで、異なるフォロワー層にリーチし、相互にフォロワーを増やす戦略も効果的です。

これにより、双方のブランドは新たな市場を開拓し、互いの強みを活かしてビジネスを拡大することができます。このように、マイクロインフルエンサーは信頼を活かしてビジネスを拡大し、フォロワーとの関係を深めることで、持続可能な成長を実現しています。

マイクロインフルエンサーの影響力は、単なる商品紹介にとどまらず、フォロワーのライフスタイルや価値観にまで影響を与えることができるため、非常に強力なマーケティングツールとなっています。

グローバル展開との関連

マイクロインフルエンサーは、国際展開においてブランド戦略の中で非常に重要な役割を果たしています。マイクロインフルエンサーは、地域ごとの文化やトレンドに対して非常に敏感であり、そのため各地域のターゲット市場に合わせたカスタマイズされたマーケティング戦略を展開することが可能です。

これにより、企業は地域特有のニーズや嗜好に応じたアプローチを行うことができ、より効果的に市場に浸透することができます。さらに、デジタルプラットフォームの普及により、マイクロインフルエンサーは国境を越えてその影響力を発揮することができ、企業はこれを活用してグローバルな認知度を大幅に高めることが可能です。

例えば、InstagramやYouTube、TikTokなどのSNSを通じて、彼らは世界中のフォロワーに向けて情報を発信し、ブランドのメッセージを広範囲に伝えることができます。このように、マイクロインフルエンサーの活用は、国際的なマーケティング戦略においてますます重要な要素となっており、企業が新たな市場を開拓し、国際的な競争力を強化するための鍵となっています。

マイクロインフルエンサーの影響力を最大限に活用することで、企業は多様な文化背景を持つ消費者に対しても効果的にアプローチし、ブランドの価値を高めることができるのです。

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マイクロインフルエンサーとサービス業

マイクロインフルエンサーは、サービス業ととても親和性が高く、上手に活用することで一定以上の効果が見込めます。

サービス業におけるメインターゲットは、多くの場合、リピートに繋がる、そのエリアにアクセス出来る範囲のユーザーです。
そのため、マイクロのインフルエンサーの「狭く深い」影響範囲がぴたりと一致するのです。

マイクロインフルエンサーマーケティングでは、PRしたい内容に合うマイクロインフルエンサーを選定することでターゲットをジャンル、エリアで絞り込むことができ、局地的で効果的なマーケティングを行うことができます。

このジャンルにおけるマイクロインフルエンサーが伝えるのは、ただの宣伝ではなく、実際に行って、見て、感じたこと。「体験」そのものです。
フォロワーとの距離が近いマイクロインフルエンサーの感想やレポートは、フォロワーにとっては出所の確かな、信頼のできる情報になります。

また、マイクロインフルエンサーはフォロワーとの距離が近いため、直接感想や問題点を共有することができます。それをフィードバックすることで、顧客のニーズやリアルな声を知り、サービス改善に繋げる、といった活用法もあります。

サービス業界において、マイクロインフルエンサーを起用したマーケティングは、今後益々重要な戦略となっていくでしょう。

 飲食業

たとえば飲食店。グルメはSNSでも高い人気を誇るジャンルであり、そこから更に和洋中などのカテゴリに分かれ、エリア別、価格帯別と、どんどんと細分化していきます。
 
同じグルメジャンルであっても、イタリアンが好きな人にいきなりラーメンを進めても反応は鈍いと思います。

ですがイタリアンにイタリアンの、ラーメンにはラーメンに特化したマイクロインフルエンサーを起用することにより、即効性のあるPRを行うことができます。
 

美容サービス

美容サービスというカテゴリで求められる情報は、実際の体感だったり、接客の雰囲気であったりといった「体験レポート」です。
ユーザーのアンテナ感度も高く、テレビや雑誌では得難い生の声は常時一定のニーズがあります。
また、美容系インフルエンサーは憧れの対象となりやすく、中でも手を伸ばせば届きそうな、「身近な憧れ」はマイクロインフルエンサーの得意とする射程範囲です。

ターゲット層と年齢や趣味傾向の一致するマイクロインフルエンサーを起用することで、購買行動を促進することができます。
 

観光業の活用法

旅行業もまた、インフルエンサーマーケティングとの相性が良い業界です。
SNSを旅行先を決める際の情報源として活用するユーザーが多く、観光ガイドでは得られない細かな情報やその旅に役立つノウハウなど、旅行者目線の声にニーズがあります。

旅行系マイクロインフルエンサーのフォロワーは、年齢や旅の目的となる「興味」に共通項がある場合が多い傾向にあります。
そのため、ターゲットとなる層を絞り、アピールしたい場所や商材に合ったマイクロインフルエンサーを起用することが大切です。

なお、旅行系の画像や動画を発信するのに最適とされているプラットフォームは、Instagramです。

視覚に訴える力が強いのが特徴で、いわゆる「映え」を意識した撮影に長けたマイクロインフルエンサーと相性がいいとされています。

また、旅行系のインフルエンサーは自身のカメラやツールを使用し素材を作るためかかる経費が少なく、低コストで品質の高い広告を打つことができることもマイクロインフルエンサーを起用する大きなメリットとなっています。

活用する際の注意点とポイント

マイクロインフルエンサーによるマーケティングは、影響範囲が「狭く深い」という特性を利用して行われます。

そのため狙いの的は小さく、その的を外してしまうと思うような効果を得られず失敗に終わる、という事態になりかねません。

マイクロインフルエンサーを起用する際は、綿密な計画と事前調査を行うことが重要です。

契約と信頼関係の構築

マイクロインフルエンサーとの契約が完了したら、認識の齟齬が起きないように、慎重に打ち合わせを進めましょう。

曖昧さはすれ違いを生み、そのすれ違いがマイクロインフルエンサーマーケティングの失敗へとつながります。
商品の詳細、PRのイメージ、企業としての要望などをしっかり、はっきりと伝えるようにしてください。また、この時点で投稿ルールについてもすり合わせを行いましょう。

ルールの制定は、炎上などのリスクを回避することが目的です。
フォロワーとの距離が違いマイクロインフルエンサーの多くは、その人柄や投稿スタイルを支持されています。

その強みを活かすためにも、投稿内容については細かく注文をするのではなく、ある程度投稿主であるマイクロインフルエンサ―にお任せしてしまったほうが賢明です。

SNSは匿名性が高く、その性質上どうしてもトラブルのリスクが付きまといます。
そのためマイクロインフルエンサーに仕事を依頼することに対しても、少なからず不安はあるのではないでしょうか。
その不安を解消し、リスクを軽減させるにはまずは確かな信頼関係を築くことが大切です。

マイクロインフルエンサーと依頼者は、対等な関係です。
お互いがお互いに対して誠実であること。ひとつひとつのやりとりを丁寧にこなすことを心がけ、信頼を育てていきましょう。

適切なインフルエンサーの選び方

まずは、PRを行うプラットホームを決めます。
マイクロインフルエンサーの活躍の場であるSNSメディアはそれぞれに強みがあり、ユーザーの年齢層や傾向にも違いがあります。依頼内容と相性のよいプラットフォームを選びましょう。

各プラットフォームの特徴は以下の通りです。

Youtube

国内アクティブユーザー数6,500万人の動画共有サービスです。男女問わず、幅広い世代に支持されています。
動画の強みを活かした体験型プロモーションにむいています。

Instagram

国内アクティブユーザー数3,300万人。写真や動画の投稿ができ、利用者は10代~20代の女性が中心となっています。
「映え」を意識した投稿が多く、高い視覚効果で視覚に訴えることができます。

TikTok

国内アクティブユーザー数1,700万人の動画投稿サイトです。15秒ほどのショートムービーが主流で、その手軽さから10代~20代の若者に多く利用されています。
若年層向けの商品と相性がよく、拡散力もあります。

X(Twitter)

国内アクティブユーザー数4,500万人以上。20代~40代の利用者が多く、男女比はわずかに男性の利用率が高くなっています。

投稿はテキストで行いますが写真や動画も貼ることもでき、リポストされることで大きな反響を得ることができます。

インフルエンサーの選定

次に肝心要のマイクロインフルエンサーを選定します。
マイクロインフルエンサーマーケティングを成功させるには、依頼内容と、そのマイクロインフルエンサーの専門分野が一致していることが大前提になります。

また、マイクロインフルエンサーマーケティングのターゲットとなるのは、マイクロインフルエンサー自身ではなく彼らが抱えているフォロワーです。そのため、その内訳についても精査する必要があります。

想定するメインターゲット像と男女比、年齢層、社会的な属性などに極端なズレがないか、確認してみましょう。
また、そのフォロワーがアクティブユーザーであるかも重要なチェックポイントになります。
せっかくPRをしても、それを見てくれる人が少なければ意味がないからです。

マイクロインフルエンサーは母数が多く、選定から契約までをすべて自社で完結させる場合、かなりの手間と時間がかかります。
コスト面での負担は大きくなりますが、社内リソースを十分に割けない場合は広告代理店やキャスティング会社を利用したり、マーケティングツールを導入することも検討してみましょう。

マイクロインフルエンサーの効果的なマーケティング戦略について解説5

目標設定と測定

マイクロインフルエンサーマーケティングを成功させるためには、まず目標を明確にすることが重要です。
「売ること」が目的なのか、「知ってもらうこと」を重視するのかで取るべき戦略も選ぶべき人も変わります。

目的が「知ってもらうこと」ならば、マイクロインフルエンサーではなくフォロワーの多いインフルエンサーを起用するほうが効果的です。

また、マーケティング施行後は必ず効果測定を行ってください。

特に重視すべきは、設定した目標に対する目標達成度(KPI)です。

認知拡大を目的とするならばインプレッション数や動画再生数、販売促進を目的とするならばユーザー登録数や購入数がそれにあたります。
定期的に進捗を確認し、適宜調整を入れていくことにより、施策はより効力を発揮します。

コンテンツの一貫性を保つ

マイクロインフルエンサーの影響力はあくまでもその専門分野内だけのものであり、門外漢が無関係なジャンルのPRをしたところでユーザーの購買行動にはつながりません。

新規層への宣伝が目標である場合問題はありませんが、その場合はマイクロインフルエンサーの強みである直接的な成果、売上は期待出来ないということをあらかじめ理解しておく必要があります。

また、提供するコンテンツに一貫性がなければ、フォロワーに違和感を与えてしまいます。
それはそのまま不信感につながり、マイクロインフルエンサーの最大の武器である「信頼」を損ねることになりかねません。

マイクロインフルエンサーとのコミュニケーションをしっかりとり、一貫性を維持するよう心がけましょう。

効果的なコミュニケーション方法

マイクロインフルエンサーマーケティング成功のカギを握るのは、コミュニケーションです。

マイクロインフルエンサー自身と信頼関係を構築するとともに、ターゲットとなるユーザーとのコミュニケーションもとても大切な要素となります。

PRをしたからはい終わり、ではなく、自社宛のコメントに対する返信やダイレクトメッセージを通じて積極的に対話を行いましょう。

投稿に特徴的なハッシュタグを付けて拡散してもらったり、クイズや質疑応答など、参加型のコンテンツを仕掛けるのも効果的です。
これにより、ユーザーはただの通行人ではなく参加した当事者としてコンテンツを見るようになります。

マイクロインフルエンサーという人を通して、その先にいる人々と向き合う。
マイクロインフルエンサーマーケティングは、「人」に大きく依存したマーケティング方法です。

マイクロインフルエンサーの効果的なマーケティング戦略について解説6

弊社はインフルエンサーマーケティング会社と提携しており、キャスティングから企画立案、マネジメントや効果測定など一括代行が可能です。

小規模な会社でも、訴求力の高いインフルエンサーとのマッチングを実現し、地域との親和性が高いインフルエンサーマーケティングをご提案いたします。

インフルエンサーマーケティングに興味がある方はもちろん、他のマーケティング手法に取り組みたい、現在の運用を改善したいという方も、お気軽に弊社までお問合せ下さい。

WRITER / koma
株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部 WEBライター

株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部は、ジャリア社内のSEO、インバウンドマーケティング、MAなどやクライアントのWEB広告運用、SNS広告運用などやWEB制作を担当するチーム。WEBデザイナー、コーダー、ライターの人員で構成されています。広告のことやマーケティング、ブランディング、クリエイティブの分野で社内を横断して活動しているチームです。