インフルエンサーマーケティングとは?メリットや成果を出すポイント、キャスティング方法まで徹底解説!
SNS上で大きな影響力を持つインフルエンサー。みなさんも参考にしているインフルエンサーがいるのではないでしょうか。
SNSの利用率上昇によりインフルエンサーの数もどんどん増えていますが、そんな中で注目を集めているマーケティング手法がインフルエンサーマーケティングです。
インフルエンサーマーケティングを行うことで、自社で行うよりもはるかに宣伝効果が高まるケースが多いため、様々な企業がインフルエンサーマーケティングを実施しています。
そこで今回は、インフルエンサーマーケティングとは何なのか、メリットや成功するためのポイントなどについて詳しく解説していきたいと思います。
目次 |
インフルエンサーマーケティングとは
インフルエンサーとは、SNS上でフォロワーが多く、高い影響力を持つ人物のことを指します。
インフルエンサーマーケティングは、インフルエンサーを起用して自社の商品やサービスを紹介してもらい、認知拡大を図るマーケティング手法です。
企業から直接消費者に宣伝する従来の手法は、広告感が強く抵抗のある人も多いですが、インフルエンサーマーケティングでは自分が好きで信頼しているインフルエンサーが発信しているため、商品やサービスに興味を持ってもらいやすく、購買意欲を向上させることができます。
例えば、YouTubeでチャンネル登録しているインフルエンサーが動画の中で、ある商品について「使ってみて良かった!」と話していたら、自分もその商品がほしくなったり、調べてみたくなりますよね。
自社がターゲットとするユーザーからの支持が高いインフルエンサーを起用することで、親和性の高い多くのユーザーに効率的に宣伝することができるため、多くの企業がインフルエンサーマーケティングを行っています。
インフルエンサーマーケティングの市場規模
出典:【市場動向調査】2023年のソーシャルメディアマーケティング市場は1兆899億円、前年比117%の見通し。2027年には2023年比約1.7倍、1兆8,868億円に:Cyber Buzz
国内のインフルエンサーマーケティングの市場規模を調査したグラフを見ると、2020年には332億円だったのが2023年には741億円、そして2027年には1,300億円を超える見通しです。
内訳を見ても、2020年から2027年にかけて、YouTube、Instagram、Twitter、TikTokすべてでインフルエンサーマーケティングの市場規模が増加しており、2027年には2020年の約4倍もの増加が予想されています。
2023年は前年比120%となる見込みでインフルエンサーマーケティングの勢いが止まる気配はないようです。
コロナ禍でのSNS利用者急増に伴い、検索エンジンではなくSNSが情報収集の場所であるというユーザーも増えています。
ユーザーの身近な存在であると同時に憧れの存在でもあるインフルエンサーが企業とユーザーの間に立ち、関係を構築していくインフルエンサーマーケティングは今後も企業の利益向上に貢献していくとみられます。
インフルエンサーの種類
インフルエンサーマーケティングでは、インフルエンサーはフォロワーの数によって4つの種類に分類されます。
トップインフルエンサー
フォロワーが100万人以上いるインフルエンサーをトップインフルエンサーと呼びます。テレビなどのマスメディアに出演することも多く、社会的影響力が非常に大きいです。
膨大なフォロワー数を有しているため、それだけ拡散力も高く、幅広い層からの認知度を高められます。他のインフルエンサーからフォローされていることも多いため二次拡散も期待でき、認知拡大が目的のインフルエンサーマーケティングでは大きな効果を発揮するでしょう。
しかし、フォロワーが多いぶん距離は遠くなり、身近な存在ではなくなってしまうため、直接的な購買行動には結びつかないこともあります。
そのため、インフルエンサーマーケティングを行う目的が販売促進の場合には、下記で紹介しているパワーインフルエンサーやマイクロインフルエンサーの方が効果を得られやすいでしょう。
パワーインフルエンサー
フォロワーが10万人以上いるインフルエンサーをパワーインフルエンサーと呼びます。トップインフルエンサーと比べるとマスメディアに出演する機会はあまりありませんが、ファッションや美容、料理など特定の分野での専門知識が高い人物が多いことが特徴です。
ひとつの分野においてユーザーから絶大な信頼を得ており、知名度も高いため、インフルエンサーマーケティングの目的が認知拡大の場合やターゲット層を限定したい場合に効果的です。
マイクロインフルエンサー
ナノインフルエンサー
インフルエンサーマーケティングで使用される主な媒体
インフルエンサーマーケティングは主にSNSで行われますが、宣伝したい商材や目的によって使い分ける必要があります。
ここでは、インフルエンサーマーケティングにどんな媒体が使われているのか紹介していきます。
YouTube
YouTubeは世界最大の動画共有サービスです。アクティブユーザー数は世界で20億人、国内では6,500万人以上と圧倒的なリーチ量を誇っており、男女問わず幅広い世代で利用されています。
動画はテキストや画像だけでは説明しづらい部分までわかりやすく伝えることができ、訴求力が高いです。さらに、影響力が大きいYouTuberを起用することで幅広い層にリーチすることが可能です。
広告の中で動画広告の市場規模が年々大きくなっていることからも、動画コンテンツの需要は今後も衰えることなく伸びていくことが予想されます。
YouTubeでのインフルエンサーマーケティングは、一般的にYouTuberが企業の商品やサービスを実際に使用している動画を広告として投稿します。
広告のため抵抗感を抱く視聴者もいますが、トップインフルエンサーはどう撮影・編集すればより魅力的に映るのかを熟知しているため、工夫を凝らし、普段の投稿と変わらない再生数を目指して動画を制作します。
Instagramは写真や動画の投稿や閲覧に特化したSNSです。アクティブユーザー数は世界で10億人、国内では3,300万人以上に上ります。10代〜20代の女性の利用率が高く、ほとんどの年代で女性の利用率が男性を上回っています。
ファッションや美容、グルメなど投稿する写真や動画が「映える」ジャンルの商材を扱う企業はInstagramでの宣伝効果が大きく、インフルエンサーマーケティングが活発に行われています。
企業がインフルエンサーに宣伝してもらう場合は、必ず投稿に「タイアップ投稿」というラベルがつき、宣伝であることを明確にする必要があります。
企業とインフルエンサーが協業していることをはっきりと示すことで透明性が確保され、企業・インフルエンサー・ユーザー三者間の信頼関係を維持することができます。
TikTok
TikTokとは、最短15秒から最長10分のショートムービーを投稿できる動画共有SNSです。アクティブユーザー数は世界で10億人以上、国内では1,700万人近くに上り、急成長を遂げています。
TikTokには、ユーザーの投稿がそのまま広告になるハッシュタグチャレンジ広告や、実際に商品やサービスを利用しているかのような体験を提供できるブランドエフェクトなどの独自のフォーマットが多く、インフルエンサーを起用することで爆発的な拡散が期待できます。
10~20代に多く利用されているため、若者に支持されていたり、親近感のあるマイクロ・ナノインフルエンサーを起用した広告も再生回数やシェア数が伸びやすいです。
広告感をできるだけ薄めてノリやテンポを良くすることで、Z世代にも受け入れられやすいインフルエンサーマーケティングを行うことが重要です。
Twitterは、140文字以内の「ツイート」と呼ばれる文章の投稿・閲覧ができ、世界中の「今」の情報を得ることができるSNSです。アクティブユーザー数は世界で3億3,300万人、日本で4,500万人以上という高い利用率を誇っています。
Twitterはリツイート機能があり、拡散力が高いという特徴があります。そのため、インフルエンサーを起用することで企業のPRだけでは届けることができない層にまで拡散させることが可能です。
テキストに特化したSNSということで訴求力が低いと思われがちですが、画像や動画を貼ることもでき、短い文章で簡潔に魅力を伝えられるため、実は高い訴求力を持っています。
また、Twitterは投稿にサイトのURLを貼ることができるため、すぐに遷移してもらい購買行動につなげやすいというメリットもあり、インフルエンサーマーケティングに有効な媒体です。
インフルエンサーマーケティングのメリット
ここでは、インフルエンサーマーケティングを行う4つのメリットを紹介します。
消費者目線のレビューを発信してもらえ、信用されやすい
インフルエンサーマーケティングでは、インフルエンサーが消費者目線で情報を提供してくれるため、信用してもらいやすい傾向にあります。
企業からの宣伝の場合「どうせ良いことしか言っていないのだろう」と信用しない消費者が多いですが、自分が支持しているインフルエンサーが実際に使用し、良いものだと感じたうえで紹介している商品やサービスは「きっと良いものなのだろう」と受け入れてもらいやすいのです。
インフルエンサーのどんな発信内容に影響を受けているかという調査では、60代の女性以外は男女ともにすべての年代で商品のレビューの投稿に影響を受け、参考にしていることがわかります。
インフルエンサーマーケティングにより、同じ消費者として知りたい情報を説明してくれたり、時にはデメリットの部分まで正直に話してくれるインフルエンサーのレビューはユーザーの興味をひきつける大きなきっかけになっているのです。
狙いたいターゲットに情報が届きやすい
インフルエンサーマーケティングでは自社が狙うターゲットに情報が届きやすくなります。
パワーインフルエンサーやマイクロインフルエンサーは何かひとつの分野における専門性が高いことが多く、大多数のフォロワーも同じ分野に興味関心を持っている可能性が高いです。
例えば、コスメが好きな女性インスタグラマーが様々なコスメのレビューをアップしているアカウントには、コスメが好きだったり良い商品を探しているフォロワーが多いでしょう。
自社が扱う商材と親和性が高いインフルエンサーを起用することで、狙いたいターゲットに効率的にアピールでき、認知拡大が期待できる点はインフルエンサーマーケティングのメリットのひとつと言えます。
オンラインでの販売促進が期待できる
インフルエンサーマーケティングにおけるPR投稿には自社サイトやECサイトのURLを貼ることができるため、投稿を見たユーザーはそのままリンク先に遷移して購入することができます。
紹介されている商品に強い興味を持っているうちに遷移させることで購入につながりやすく、収益も向上します。
また、リーチ数やサイト遷移数、コンバージョン率などのデータも細かくとることができるため、PDCAをスピーディーに回すことができ、改善しやすいというメリットもあります。
ちなみに、インフルエンサーが発信する情報を見た後の購買行動についての調査によると、どの商材でもインターネットで検索したユーザーの割合が60%を超え、化粧品や健康食品に関しては80%近くに上っています。
この結果からも、インフルエンサーが発信した内容に興味を持ち、情報収集を行うユーザーの割合は高く、インフルエンサーマーケティングにはユーザーの購買行動に大きく影響を与えていると言えるでしょう。
SEO対策になる
インフルエンサーマーケティングはSEOにも貢献してくれます。
インフルエンサーが紹介した商品が拡散されて話題になれば、認知度が高まり、検索エンジンで検索するユーザーが増えたり、その商品について言及するユーザーが増えてSEOに良い影響をもたらします。
また、フォロワーが多く注目を集めるインフルエンサーが商品のキーワードを含んだ投稿をすることで検索エンジンのクローラーは投稿を拾いやすくなり、SEOで上位表示されやすくなります。
さらに、PR投稿に貼ったURLからユーザーをWEBサイトに誘導することができるため、自社サイトへのアクセスが増え、上位表示につながるなど、インフルエンサーマーケティングはSEOの成果を上げてくれるマーケティング手法でもあるのです。
インフルエンサーマーケティングのデメリット
インフルエンサーマーケティングには様々なメリットがあることがわかっていただけたかと思いますが、一方でデメリットもあるため、把握しておきましょう。
インフルエンサーの選定が難しい
インフルエンサーマーケティングの成功は、適切なインフルエンサーを選定できるかどうかにかかっています。
フォロワーが多くても自社が扱う商材に興味を持っているユーザーに届かなければアクションを起こしてくれる可能性は低く、費用対効果は下がってしまいます。
そのため、インフルエンサーマーケティングのキャスティングでは、フォロワーの多さではなく、自社商品との親和性の高さ、普段の投稿内容、フォロワーの属性、フォロワーとの関係性やコミュニケーションのとり方などを事前に確認してから依頼する必要があります。
また、インフルエンサーマーケティングは消費者の立場で商品を紹介してもらい、フォロワーに影響を与えて購入してもらうという仕組みです。
インフルエンサーは基本的に正直なレビューを発信するため、紹介する内容を完璧にコントロールすることは難しいという点を踏まえたうえで施策を行いましょう。
炎上するリスクがある
インフルエンサーマーケティングでは、ステマ(ステルスマーケティング)やインフルエンサーのネットリテラシーの低さによって炎上するリスクがあります。
ステマとは、宣伝広告にもかかわらずそのことを隠して商品を紹介することです。消費者はステマをされると「騙された」という気持ちになり、商品やサービスだけでなく企業やインフルエンサー自身への印象も悪くなり、信用を失ってしまいます。
そのため、必ずPRタグをつけたり、投稿の中に企業との関係性が伝わる内容を入れて宣伝広告であることを明示する必要があります。
また、インフルエンサー自身のリテラシーが低い場合にも炎上のリスクが高まります。影響力が高いインフルエンサーだからこそ、モラルに欠けた発言をすれば一気に炎上し悪影響を及ぼす可能性があることはインフルエンサーマーケティングのデメリットと言えます。
インフルエンサーマーケティングのキャスティング方法
インフルエンサーマーケティングではキャスティングが最重要事項と言えます。もちろん、目的の明確化や企画立案も重要ですが、大前提として商品を魅力的に宣伝してくれるインフルエンサーなしでは成立しないため、慎重に選定しましょう。
インフルエンサーマーケティングのキャスティング方法には、
- インフルエンサーマーケティング会社に依頼する
- インフルエンサーの所属事務所に依頼する
- インフルエンサーに直接依頼する
- キャスティングツールを利用する
という4種類の方法があります。
インフルエンサーマーケティング会社に依頼する
インフルエンサーマーケティングを専門とする会社に依頼する方法です。自社に合ったインフルエンサーの選定から出演交渉、企画立案、商品の発送、炎上防止対策、効果測定まで一貫して行ってもらえるため、人的リソースが不足していても施策を実施できます。
また、これまでにいくつものインフルエンサーマーケティングを成功に導いたノウハウを豊富に持っているため、短期間で成果を出してもらえるでしょう。
代行手数料を支払う必要があり、自社から直接依頼をかけるよりも費用はかかりますが、インフルエンサーマーケティングをこれから始める方やすぐに成果を出したい場合には非常に有効です。
インフルエンサーの所属事務所に依頼する
インフルエンサーが所属している事務所に依頼をかける方法です。インフルエンサーが大勢所属している事務所であれば、これまでにも多くの企業案件を行ってきた実績があるため、インフルエンサーマーケティングにも精通しています。
インフルエンサーのマネジメント、進行管理なども任せられるため、自社の負担を抑えられます。
しかし、キャスティングできるのは依頼をかけた事務所に所属しているインフルエンサーのみに限定されてしまうため、自社に合った人物がいることをリサーチしたうえで依頼する必要があります。
インフルエンサーに直接依頼する
インフルエンサーのSNSアカウントのDMや記載されている連絡先に直接連絡して依頼する方法です。企業とインフルエンサーが直接やり取りできるため、コミュニケーションにタイムラグが生じることがなく、代行費用もかからないためコストを抑えた施策の運用が可能です。
しかし、多くのインフルエンサーの中から自社にとって最適な人物を選ぶことは時間も労力も要します。また、スケジュール調整や企画立案、インフルエンサーの管理などすべてに責任を負う必要があるため、インフルエンサーマーケティングに初めて取り組む場合はハードルが高いでしょう。
従って、インフルエンサーマーケティングに知見がある社員がいない場合はおすすめできない方法となります。
キャスティングツールを利用する
インフルエンサーが登録しているキャスティングツールを利用してインフルエンサーを選定し、依頼する方法です。キャスティングツールはインフルエンサーの詳細なデータを保有し、自社と親和性の高いインフルエンサーとマッチングできるため、選定する時間を省略できます。
しかし、その後は直接インフルエンサーに依頼する場合と同様にマネジメントを行う必要があり、ツールの利用料もかかるため、インフルエンサーマーケティングに関する知見があり、リソースに余裕がある場合におすすめの方法です。
インフルエンサーマーケティングを成功させるポイント
ここでは、インフルエンサーマーケティングを成功させるポイントを紹介します。
目的に合わせてKPIを設定する
インフルエンサーマーケティングに限らず、どんな施策においてもKPIを設定し、効果測定を行うことが重要です。中間地点でどれだけの成果が出ているのかを把握することで改善するための適切な戦略を立てることができます。
インフルエンサーマーケティングを行う目的は、「認知拡大」「ブランディング」「販売促進」など様々ありますが、目的によって設定すべきKPIは異なります。
目的別のKPIは下記のようなものが挙げられます。
- 認知拡大・・・インプレッション数、シェア数、リーチ数、動画再生数、CPM、CPV
- ブランディング・・・いいね数、コメント数、UGC数、レビュー数、フォロワー数、CPC
- 販売促進・・・SNS経由のサイト遷移数、ユーザー登録数、購入数、CPA
インフルエンサーのブランド理解を深め、好きになってもらう
インフルエンサーマーケティングでは、インフルエンサーが率直なレビューを投稿し、ユーザーに共感してもらい購入につなげます。インフルエンサーがブランドのことをよく理解していなかったり、紹介する商品について良く思っていなければ、ユーザーにも伝わってしまい成果が出にくくなります。
多くのユーザーに興味を持ってもらうためには、まずインフルエンサー自身にブランドのことを知ってもらうことが重要です。
大切にしている世界観や特徴、商品について丁寧に説明を行い、インフルエンサーの疑問を解消したりブランドへの理解を深めてもらいます。丁寧な説明とコミュニケーションは、意図しない形での宣伝防止にもつながります。
そして実際に商品を使用してみて「良かった!」「好きになった!」というポジティブな気持ちを持ってもらうことで、インフルエンサーマーケティングは効果を発揮します。
自分が好きになった商品は熱意を持って人に勧めたくなるため、より魅力的な言葉や撮影方法で宣伝してもらえます。その気持ちはユーザーにも届き、「本当に良いものを紹介してくれている」という信頼が生まれ、インフルエンサーと商品(ブランド)の双方に好感を持ってもらいやすくなります。
適切なインフルエンサーを選定する
繰り返しになりますが、インフルエンサーマーケティングではどんなインフルエンサーをキャスティングするかで成果に大きな差が出ます。
宣伝したい商品やサービスに興味を持ってくれそうなターゲットが多くいる媒体を選び、尚且つそのターゲットから多くの支持を得ていて自社との親和性が高いインフルエンサーを選ばなければなりません。インフルエンサーマーケティングにおけるステマ対策
宣伝効果が高く、活用する企業も増えているインフルエンサーマーケティングですが、ステマを懸念するユーザーも少なくありません。
ステマとは
ステマとは、ステルスマーケティングの略称で、消費者に対して宣伝広告であることを伝えずに商品やサービスを発信することを指します。
例えば、企業から依頼を受け、金銭の受け渡しが発生しているにも関わらず「#PR」や「#提供」の記載をせずに自分の意思で発信しているように見せかけて宣伝することはステマとなります。
ステマは消費者を騙す行為であり、ステマが発覚すれば依頼した企業も依頼されたインフルエンサーも信頼を失い、多大な損失を被ります。
近年は商品の宣伝にインフルエンサーマーケティングが活用されることが増え、多くの消費者からの認知・購入が見込めるようになっています。インフルエンサーのフォロワーは彼らを支持しているため、おすすめしていれば良いものだろうと思い、販促につながります。
そんなフォロワーの好意を利用し、自分たちの利益のためだけにプロモーションを行うステマはインフルエンサーマーケティングの活発化に伴い横行しており、問題視する声が大きくなっています。
ステマの手法
なりすまし型
企業や個人が第三者を装って商品やサービスを評価し、発信する手法です。
販売している企業や個人自身が発信していると売り込み感が強く、消費者は嫌悪感を抱きやすくなります。しかし、自分と同じ立場である第三者が発信することで、正直で信頼できるレビューだと認識され、嫌悪感を持たれることなく購入を促しやすいです。
利益提供秘匿型
インフルエンサーマーケティングで多発している手法で、企業に依頼された案件であることを隠してインフルエンサーに宣伝してもらうことを指します。
影響力が強い人物がおすすめだと言って発信するため自然と売り上げも伸びますが、フォロワーが購入したいのはあくまでもインフルエンサー自身の意思で購入し、良いと思ったものに限ります。
インフルエンサーに対する好意的な気持ちが強いぶん、ステマだったとわかれば裏切られたという気持ちが増幅し、企業もインフルエンサーも一気に信頼を失います。
ステマのリスク
信頼を失う
繰り返しになりますが、ステマは消費者を騙し、裏切る行為であるため発覚すれば企業全体の信頼を失います。もちろん、企業だけでなくステマに加担したインフルエンサーの信頼もなくなります。
何事にも言えますが、一度失った信頼を取り戻すのは容易なことではありません。個人ではなく企業のような大きな組織になると、ひとりの力では足りないため会社全体で信頼回復に努める必要があり、再度復活を狙うことはかなり厳しくなります。
せっかく築き上げた信頼関係をたった1度のステマですべて失うことになるため、ステマは絶対に行わないようにしましょう。
炎上する
現在は多くの人がSNSを利用しており、匿名で気軽に意見や感情をぶつけることができるようになっています。そんな環境でステマが発覚すれば、非難の対象となり、炎上する可能性があります。ステマ行為に関わることだけでなく、ときには事実ではないことを発信されることもあるでしょう。
「悪」の対象は炎上の標的にされやすく、商品そのものの価値に関係なく「消費者を騙した」という行為に対して企業とインフルエンサー双方に非難が集まります。SNSには拡散機能もあるため、訂正する暇もなくすぐに広まってしまうでしょう。
ステマだと疑われないためのポイント
広告であることを明確に伝える
ステマだと疑われないためにまずやるべきことは、広告であることを明確に伝えることです。
隠すことなく堂々と広告であることを示しておけば騙すことにはならないため、インフルエンサーマーケティングではハッシュタグを利用して依頼を受けて発信していることをアピールしましょう。
ハッシュタグを複数記載するときは、後ろのほうにさりげなくつけるのではなく、最初にはっきりと記載しておくことでユーザーもすぐに広告だと認識でき、ステマだと疑われることもなくなるでしょう。
投稿内容に企業とインフルエンサーの関係を記載する
ステマだと疑われないためにハッシュタグを利用しようと前述しましたが、投稿のテキストや画像、動画であれば動画内で案件について言及し、紹介する商品や企業とインフルエンサーの関係を明記しておくと確実です。
「○○(企業名)とタイアップ企画を実施しました」「○○(商品名)のプレゼントキャンペーンに当選しました」など、インフルエンサーにわかりやすい形で最初に伝えてもらうことで安心して投稿内容を閲覧してもらえます。
嘘の内容を発信しない
ステマだと疑われないためには、インフルエンサーに正確な情報を発信してもらうことも重要です。
商品を魅力的に伝えたい気持ちはわかりますが、インフルエンサーマーケティングではあまりに過大評価してしまうとステマを疑われやすくなります。
実際にはない機能をあるように伝えたり、ごく普通の効果であったにも関わらず絶大な効果があったと発信することは虚偽行為となることもあり、信頼を失うだけでなく、景品表示法にふれてしまうこともあります。
インフルエンサーマーケティングを行う際は、事前に投稿内容の打ち合わせを行い、投稿前に事実と異なることが書かれていないか必ず確認するようにしましょう。
●ステルスマーケティング(ステマ)とは?10月に景品表示法改正で規制強化!
まとめ
今回は、インフルエンサーマーケティングを行うメリットやポイントについて解説しました。
インフルエンサーマーケティングは、身近に感じられるインフルエンサーが発信するため信用されやすく、購買意欲も高めやすいです。メリットも多いため新しいマーケティング手法を試してみたいという場合にもおすすめの手法です。
しかし、インフルエンサーマーケティングではキャスティングが非常に重要なポイントとなるため、選定のハードルが高いのも事実です。そんなときは代行会社に依頼することで安心して施策を実施できます。
弊社はインフルエンサーマーケティング会社と提携しており、キャスティングから企画立案、マネジメントや効果測定など一括代行が可能です。
小規模な会社でも、訴求力の高いインフルエンサーとのマッチングを実現し、地域との親和性が高いインフルエンサーマーケティングをご提案いたします。
インフルエンサーマーケティングに興味がある方はもちろん、他のマーケティング手法に取り組みたい、現在の運用を改善したいという方も、お気軽に弊社までお問合せ下さい。
WRITER / HUM 株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部 WEBライター 株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部は、ジャリア社内のSEO、インバウンドマーケティング、MAなどやクライアントのWEB広告運用、SNS広告運用などやWEB制作を担当するチーム。WEBデザイナー、コーダー、ライターの人員で構成されています。広告のことやマーケティング、ブランディング、クリエイティブの分野で社内を横断して活動しているチームです。 |