インバウンド集客とは?重要性や訪日外国人客を増やす効果的な施策について解説!

インバウンド集客における訪日外国人を増やす施策について福岡の広告代理店が解説イメージ

入国規制緩和や緊急事態宣言の終了により、訪日外国人数が驚異の回復率を見せています。街中を歩いていても、訪日外国人の人々を目にする機会が圧倒的に増えたように思います。

訪日外国人が着実に増え続けている今、インバウンド集客に積極的に取り組むことでより大きな利益を生み出せる可能性が広がっています。

今回は、インバウンド集客の重要性や訪日外国人客を増やすための効果的な施策について解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

インバウンド集客とは

インバウンド集客に取り組むべき理由

インバウンド数の推移

インバウンド集客に効果的な施策

まとめ

 

インバウンド集客とは

インバウンド集客とは、訪日外国人向けにコンテンツを発信して接点を持ち、興味を持ってもらい、商品・サービスの購入や利用に結びつけることです。

そもそも「インバウンド」とは、外から中に入ってくることを指し、現在は訪日外国人客を表す言葉として一般的になっています。

私たちは普段、オンラインオフライン問わず様々な媒体を通してユーザーに価値のある情報を発信していますが、訪日外国人に向けても発信していくインバウンド集客に取り組むことで国内ユーザーの何倍もの人々に認知してもらえます。インバウンド消費も増加し、より大きな収益が期待できます。

インバウンド集客に取り組むべき理由

ここでは、インバウンド集客に取り組むべき理由をご説明します。

インバウンド集客に取り組むべき理由① 少子化の進行と続く円安

日本では、20年以上続く少子化の進行により経済規模が縮小し、1人あたりの消費額も減少し続けています。このまま少子化が進めば、日本のユーザーに限定した集客を行いビジネスを拡大させていくことは厳しいでしょう。

一方、世界の人口は増え続けており、2022年から続く円安の影響もあって訪日外国人の数はコロナ禍が明けて急増しています。

観光庁の訪日外国人消費動向調査によると、2024年4~6月のインバウンド消費額は2兆1,370億円となり、2019年の同時期のインバウンド消費額と比べて68.6%増、2023年の同時期比は73.5%増と驚異的な増加率となりました。

また、インバウンドの1人あたりの旅行支出は宿泊費、飲食費、交通費などもすべて込みで23万9,000円と高い傾向にあります。

このことからも、今後の日本企業の発展にはインバウンド集客への取り組みが欠かせないと言えます。

インバウンド集客に取り組むべき理由② 訪日外国人の受け入れを促進

政府は訪日外国人の受け入れを積極的に進めており、2030年までに訪日外国人旅行者を6,000万人受け入れるというビジョンのもと、キャッシュレス決済の普及や、無料Wi-Fiサービスの整備、多言語での観光情報提供機能の強化など旅行環境を整備するための取り組みを支援しています。

出典:https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kanko_vision/dai2/siryou1.pdf

従って、インバウンド市場は今後も順調に拡大していくことが予想されるため、より大きな利益を求めるならば、訪日外国人向けに最適化したインバウンド集客に積極的に取り組んでいく必要があるのです。

また、都市部だけでなく地方でも訪日外国人受け入れのための環境整備が進み集客に注力できれば、都市部に集中していたインバウンド消費も地方に流れるようになるでしょう。そうなれば、日本の地方の魅力が訪日外国人によって世界に広まっていくことも十分考えられ、地域活性化にもつながります。

インバウンド数の推移

日本政府観光局(JNTO)によると、2023年1~6月と2024年1~6月のインバウンド数の推移は以下の通りです。

  2023年のインバウンド数 2024年のインバウンド数 伸び率
1月 1,497,472 2,688,478 79.5
2月 1,475,455 2,788,224 89.0
3月 1,817,616  3,081,781 69.6
4月 1,949,236 3,043,003 56.1
5月 1,899,176 3,040,100 60.1
6月 2,073,441 3,135,600 51.2

参照:訪日外国人数(2024 年 6 月推計値):日本政府観光局(JNTO)

2024年の上半期は2023年の同期と比べるとすべての月で50%を超える伸び率を見せています。1~3月に比べると4~6月の伸び率は減少していますが、2023年の3月は緊急事態宣言の終了によってインバウンド数が一気に増加したため、2024年との差が縮まっていると考えられます。

また、2024年6月は3,135,600人となり、2023年同月はもちろん、2019年同月と比べても8.9%の増加となり、単月として過去最高を記録。上半期の累計も過去最高を記録した2019年の同期を100万人以上上回っており、インバウンド市場の盛り上がりはまだまだ続きそうです。

東アジアのインバウンド数

インバウンド集客

引用:訪日外国人数(2024 年 3 月推計値):日本政府観光局(JNTO)

また、2023年4月~2024年3月におけるインバウンド数の推移(2019年同月比)を、特に訪日外国人の多い東アジアに絞って見てみると、中国、台湾、香港は緩やかに上昇しており、8月には香港がコロナ前の数値を超え、9月には台湾が100%を超えました。

韓国を見ると、2023年9月~12月のインバウンド数は2019年同時期の300%前後と、訪日外国人の急激な増加が顕著に表れています。2019年は日韓情勢が悪化していたため旅行者が減少していたことを差し引いても驚くべき数値と言えます。

このようなインバウンド急増の理由はコロナ禍が明けたことや日本の円安など様々な要因が考えられますが、コロナ前とさほど変わらないもしくはそれ以上に回復していることからも、インバウンド集客の強化は今後ますます求められていくでしょう。

インバウンド集客に効果的な施策

ここまでインバウンド集客の重要性について解説してきましたが、訪日外国人客を増やすためには具体的に何を行えばいいのでしょうか。

ここからは、旅マエ(訪日前)、旅ナカ(訪日中)、旅アト(訪日後)のそれぞれの時期にいる訪日外国人向けに効果的なインバウンド集客施策をご紹介していきます。

インバウンド集客に効果的な施策:旅マエ訪日外国人向け

旅マエは、とにかく自社の存在及び商品・サービスを認知してもらい、興味をひかなければならないため、少ない予算でより多くの訪日外国人への認知を狙えるインバウンド集客を行いましょう。

SNSマーケティング

インバウンド集客に効果的な施策1つ目は、SNSマーケティングです。

観光庁の訪日外国人消費動向調査(2024年1-3月期)によると、訪日外国人が出発前に役に立った情報源として「SNS」が1位となっています。

近年は検索エンジンよりもSNSを先に開いて情報収集をする国内ユーザーが増えていますが、訪日外国人も同じです。認知し、興味を持ち、レビューを見て検討するという、購入に至るまでのプロセスはすべてSNSで完結するというユーザーも少なくありません。

画像や動画がメインのインスタグラムやTikTokなどは伝えられる情報が多く、ハッシュタグや説明欄のテキストに対象国の言語を追加するだけでも訪日外国人をひきつけやすくなります。

UGCやインフルエンサーマーケティングも活用すべし

また、SNSと相性の良いUGCやインフルエンサーマーケティングの活用もインバウンド集客に効果的です。UGCの活用では、国内ユーザーや訪日外国人が発信してくれる魅力的なコンテンツの中から質の高いものをリポストすることでコストを抑えながらインバウンド集客を行うことが可能です。

インフルエンサーマーケティングの活用は、訪日外国人への認知拡大に加えて日本に行きたいと思わせやすいメリットがあります。インバウンド集客の施策では、利益につなげるためにも認知してもらうだけでなく実際に訪日してもらうための工夫も必要です。

インフルエンサーが実際に体験している様子を見せ、商品やサービスの説明に加えてこんな楽しみ方ができるよというプラスαの情報を伝えることで訪日意欲を刺激し、インバウンド集客の効果が高まります。

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動画マーケティング

インバウンド集客に効果的な施策2つ目は動画マーケティングです。

上記でご紹介した「訪日外国人が出発前に役に立った情報源」で動画サイトはSNSに続き2位という結果が出ており、インバウンド集客ツールとして非常に効果的です。

動画は言葉以外にも様々な表現方法で視覚的に情報を伝えられるため、インバウンド集客にうってつけのツールです。世界最大の動画配信プラットフォームであるYouTubeに動画をアップすることで世界中のユーザー及び訪日外国人に認知してもらえるチャンスが広がります。

海外ユーザーから高い評価を受けている集客力の高いインバウンド動画は総じて映像のクオリティが高く、日本語がわからなくても映像を見れば何を伝えたいのかがわかるような見せ方や構成となっています。

言葉やテキストの使用は最小限にとどめ、使用する場合は英語で記載するなどの配慮もインバウンド集客効果を高めるためには必要です。

インバウンド動画を配信する際は、タイトルや説明、タグなども英語やターゲット国の言語で記載しなければYouTubeのアルゴリズムに日本人向けの動画と認識されてしまいます。そうなればインバウンド動画として集客機能を果たせず意味のない施策となってしまうため注意しましょう。

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インバウンド集客に効果的な施策:旅ナカ訪日外国人向け

訪日外国人の中には、実際に日本に到着してから近くの店舗を検索したり、歩いている途中で気になった店舗に入ってみるという人も多いです。そのため、旅ナカでは自店舗の近くにいる訪日外国人の行動を予測し、興味を持ってもらえるようなインバウンド集客が必要です。

屋外広告・交通広告

インバウンド集客に効果的な施策3つ目は、屋外広告・交通広告です。

訪日外国人はほとんどが飛行機で来日し、空港に降り立った後はとりあえず街に出ようと電車やバス、タクシーなどの交通手段で移動するのが一般的です。

訪日外国人が空港から目的地に移動し、店舗に入るまでにバナー広告、中吊り広告、デジタルサイネージ、街頭ビジョンや看板広告など多種多様な屋外広告・交通広告を目にすることが考えられるため、インバウンド集客にぜひ活用しましょう。

歩いている訪日外国人の目に留まるようなインバウンド広告を作成することで来店を促すことができるため、インバウンド広告では自社のビジネスが一目でわかるような画像や写真とともに多言語に対応したテキストで店舗への誘導文を作成し、多くの訪日外国人の興味をひきましょう。

無料Wi-Fiがあるか、免税店なのか、決済方法の種類など訪日外国人が気になるポイントをあらかじめ記載しておくことも効果的です。

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Googleビジネスプロフィールの多言語化

インバウンド集客に効果的な施策4つ目は、Googleビジネスプロフィールの多言語化です。

Googleマップは、地図サービスアプリとして世界中で最も高いシェア率を誇っており、近くの店舗を探す際には多くの訪日外国人が日本のユーザーと同じようにGoogleマップを開きます。

よって、Googleビジネスプロフィールもインバウンド集客に有効なツールとなり、しっかりと多言語対応していれば訪日外国人からの視認性が上がり、来店率及び売上アップにつながるのです。

Googleビジネスプロフィールは、訪日外国人の設定言語に合わせて住所、営業時間、口コミなどは自動翻訳してくれますが、ビジネス名、投稿、ビジネスの説明などは自動翻訳されません。そのため、手動にはなりますができるだけ多くの言語で設定しておくことをおすすめします。

また、訪日外国人の中には、ベジタリアン、ヴィーガン、ハラールなど食事の制限がある人も多いため、飲食店では自店舗が対応していることをアピールすることで他店舗との差別化につながり、多くの訪日外国人に選んでもらえる可能性が高まります。

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多言語でのコミュニケーション

インバウンド集客に効果的な施策5つ目は、多言語でのコミュニケーションの準備です。

この集客施策が最も難しいとは思いますが、インバウンド集客においては必須と言えます。

旅マエ施策の集客効果が高く、多くの訪日外国人をひきつけることができたとしても、来店してもらえた際に上手くコミュニケーションがとれなければ満足度は下がり、訪日外国人からのイメージが悪くなってしまいます。

そこで、来店の多い訪日外国人の言語に対応できるスタッフを配置したり、現スタッフの言語習得に力を入れたり、よく質問される項目はあらかじめ案内として表示しておくなど、実際にコミュニケーションをとれるようにしておくことが訪日外国人の満足度向上につながります。

スムーズなコミュニケーションが可能になれば、信頼関係の構築も可能になり、訪日外国人の考えや感想をダイレクトに聞ける機会も生まれるでしょう。今後のインバウンド集客に活用できるヒントも得られるかもしれません。

インバウンド集客に効果的な施策:旅アト訪日外国人向け

インバウンド集客では、再訪日や他の海外ユーザーの訪日を促すために旅アトの集客施策も重要です。

訪日外国人に満足してもらえるようなサービスの提供は大前提ですが、旅アトでは体験したことを拡散してもらえるようなインバウンド集客を行いましょう。

口コミマーケティング

インバウンド集客に効果的な施策6つ目は、口コミマーケティングです。

口コミは、これから店舗を訪れようとしている訪日外国人にとって価値のある判断材料となり、店舗への信頼性を高めるため、来店してくれた訪日外国人に口コミを投稿してもらうことでインバウンド集客の成果もグッと上がっていきます。

口コミサイトはたくさんありますが、まずは多くの訪日外国人が参考にするGoogleビジネスプロフィールやSNSでの口コミ増加を狙いましょう。訪日外国人の口コミが増えれば増えるほど、他の海外ユーザーの判断材料が増え、インバウンド集客の高い費用対効果が期待できます。

訪日外国人の口コミを増やすためには、店舗側が口コミを投稿してもらえるような導線づくりをする必要があります。最も効果的なのは、訪日外国人に直接口コミ投稿をお願いすることです。

その際は、QRコードなどを作成し、各テーブルやレジ横のPOPなどすぐ目に付く場所に設置すると投稿してもらいやすくなります。多言語で表記することで口頭での説明も不要になります。

また、投稿することで特典が付与されるなど訪日外国人にとってメリットになるような仕掛けを用意しておくことも効果的です。

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まとめ

今回は、インバウンド集客の重要性と訪日外国人客を増やす効果的な施策について解説しました。

今後ますます増えていくことが予想される訪日外国人に向けた集客強化は日本の企業にとって必須となっていくでしょう。

今回ご紹介したようなインバウンド集客、訪日外国人集客に効果的な施策を実施し、高い満足感を持ってもらえれば価値ある体験として拡散され、訪日外国人の再訪、また他の海外ユーザーの訪日につながります。

今まで国内のユーザーだけに行っていた集客も、一歩視野を広げて訪日外国人集客、訪日外国人向けの工夫を行い、認知拡大・収益増加を狙っていきましょう。

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弊社では、ヒアリングをもとに商品やサービスと顧客ニーズを結び付ける最適な戦略を立て、インバウンド集客、訪日外国人集客をサポートいたします。

インバウンド集客、訪日外国人集客、海外マーケティングに興味がある方も、すでに取り組んでいるが成果が出ないという方も、お気軽に弊社までお問合せ下さい。

WRITER / HUM
株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部 WEBライター

株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部は、ジャリア社内のSEO、インバウンドマーケティング、MAなどやクライアントのWEB広告運用、SNS広告運用などやWEB制作を担当するチーム。WEBデザイナー、コーダー、ライターの人員で構成されています。広告のことやマーケティング、ブランディング、クリエイティブの分野で社内を横断して活動しているチームです。