NAVER広告とは?韓国向けPRに最適な広告手法と効果を高めるポイントを解説!
海外マーケティングを検討する際に候補として挙がりやすい韓国。
韓国のインターネット普及率は日本を大きく上回っており、WEBマーケティングを展開することによって多くの韓国ユーザーに自社の商品を知ってもらえます。
そして、韓国でのマーケティングで外してはならないのがNAVER広告です。韓国ユーザーにとってNAVERは最も身近なプラットフォームであり、情報収集の核となる存在です。
そこで今回は、韓国進出において押さえておきたいNAVER広告の概要から効果を出すためのポイントについて解説していきたいと思います。
目次 まとめ |
韓国のネット環境
韓国向けに広告を出稿する前に、韓国のネット環境を知っておきましょう。
2023年1月の韓国のインターネットユーザー数は5,056 万人、インターネット普及率は総人口の97.6%と100%近くまで上昇しており、世界でもトップレベルの普及率を誇っています。
また、総人口の92%に相当する4,764 万人がソーシャルメディアユーザーであることからも、韓国はネットとの距離が近く、SNSにも慣れ親しんでいる人が多いことがうかがえます。
韓国の検索エンジンシェアランキング
2023年9月時点での韓国の検索エンジンシェアは以下の通りです。
1位 | NAVER(57.03%) |
2位 | Google(32.7%) |
3位 | Daum(4.14%) |
4位 | Bing(2.73%) |
5位 | その他(2.16%) |
日本やアメリカその他多くの国ではGoogleが最も利用されていますが、韓国では韓国発のポータルサイトであるNAVERの利用率が最も高く、韓国向け広告の出稿先として必須のメディアと言えます。
しかし、NAVERは韓国でのシェア率が高いものの他国ではほとんど利用されていないため、韓国内のニュースやコンテンツに関する情報を知りたいときはNAVERを利用し、海外の情報を知りたいときはGoogleを利用するなど、目的によって使い分けている韓国ユーザーが多いようです。
3位のDaumは韓国の国民的アプリ「KakaoTalk」を展開する企業「カカオ」が運営するポータルサイトとして有名な検索エンジンです。しかし、NAVERの利用率が6割近くにのぼり圧倒的にNAVERユーザーが多いため、まずはNAVER広告の出稿に取り組むべきでしょう。
韓国で効果的な広告手法は「NAVER広告」
韓国で広告出稿を検討しているのであれば、NAVER広告の出稿をおすすめします。
NAVER広告
NAVERとは、韓国のインターネットサービス企業「NAVER」が運営する韓国最大手のポータルサイトです。トップ画面はYahoo!Japanのような構成になっていて、メール、ブログ、ショッピング、ニュースなど様々なサービスを提供しています。
NAVER広告とは、NAVERのトップページや検索結果ページ、各サービスページに表示できる広告のことを指します。
NAVERは韓国を代表する検索エンジンであり、日常的に利用するユーザーも多いため、NAVER広告を出稿することで、多くの韓国ユーザーに自社の存在を知ってもらえます。
しかし、NAVERはGoogleとは異なるアルゴリズムで動いているため、広告を出稿する際もGoogle広告と同じような戦略で進めてしまうと意図する成果は得られなくなってしまうため注意が必要です。
また、アカウントを開設するには韓国の口座を取得し、すべて韓国語で手続きを進める必要があるため、NAVER広告に精通した代理店に依頼した方が安心でしょう。
NAVER広告の種類
NAVER広告は大きく分けて「リスティング広告」と「ディスプレイ広告」の2種類があります。
NAVERリスティング広告
リスティング広告とは、検索エンジンの検索結果画面に表示される広告のことで、「検索連動型広告」とも呼ばれます。ユーザーの検索キーワードと連動して広告表示されるため、確度の高い顕在層へリーチでき、コンバージョンにつながりやすいという特徴があります。
リスティング広告はNAVERでも出稿することができ、Googleリスティング広告よりも目立つように表示されるため、多くの韓国ユーザーに認知してもらいやすいです。
例えば、NAVERで「ソウル 広告」と検索すると、以下のような検索結果画面が表示されます。
薄い青色の枠で囲まれている部分がNAVERリスティング広告です。Googleリスティング広告はテキストのみで構成され、多くても3個ほどしか表示されませんが、NAVERリスティング広告は上部に最大10個の広告がズラッと表示され、さらに青い枠で囲ってあったり画像が横に表示されるため、韓国ユーザーからの視認性がかなり高くなります。
NAVERではこのリスティング広告の下にブログ、地図、ニュース、WEBサイト、画像などのカテゴリに分類されたコンテンツが3~5個ずつ表示されます。カテゴリの順番は決まっておらず、検索キーワードによって変動します。
また、NAVERリスティング広告は検索結果の上部に表示されるだけでなく、他のカテゴリの表示の下にもまとまって表示されることがあるため、キーワードによっては検索結果画面におけるリスティング広告の存在感がかなり強くなることもあります。
しかし、NAVERはGoogleとは違う独自のアルゴリズムを導入しており、WEBサイトによる情報提供をあまり重視していません。そのため、自社サイトをGoogleのアルゴリズムを踏まえて改善してもSEO効果を高めることは難しいです。
よってSEO対策でWEBサイトを上位に表示させようとするのではなく、NAVERでリスティング広告を活用したほうが効率よくリーチでき、スピーディーな集客が可能になります。
NAVERディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、WEBサイトやアプリ上の広告枠に掲載される画像広告や動画広告のことを指します。
◆タイムボード
NAVERにおけるディスプレイ広告はいろんな種類がありますが、代表的なものが「タイムボード」と呼ばれる広告です。NAVERトップページの上部中央の最も目立つ部分に大きく掲載され、最も訴求力が高い広告で、多くのコンバージョン獲得が期待できます。
1時間固定で掲載でき、先着順にはなりますが24時間の中でターゲットとなる韓国ユーザーが最も閲覧する可能性が高い時間を見極めて最適な時間に掲載することが可能です。細かいターゲティングができないため、この配信時間の設定が非常に重要になります。
NAVERのトップページへの掲載ということで訴求力が高いぶん費用も高額になりますが、韓国ユーザーにとっての需要が高く、露出させることで多くのコンバージョンを狙える商材を扱っている企業であれば、十分に効果を得られる広告と言えます。
参考:NAVER広告
◆ローリングボード
また、NAVER広告の中でタイムボードと並んで代表的な広告が「ローリングボード」です。ローリングボードは、NAVERトップページの右側、ログインボタンの下部に表示される広告です。
画像、メインコピー、サブコピー、ブランド名、CTAボタンで構成され、目立つ位置に掲載されるため強く訴求できます。
1週間単位で掲載することができ、タイムボードとは違って性別、年齢、時間、地域でのターゲティングが可能です。タイムボードよりサイズは小さいですが、適切な韓国ユーザーをターゲティングできれば費用対効果の高い広告となります。
参考:NAVER広告
NAVER広告運用のポイント
ここでは、NAVER広告を運用し、韓国ユーザーに効果的に訴求するポイントをご紹介します。
キーワードは完全一致
NAVER広告はGoogle広告よりもキーワード選定の難易度が上がります。
NAVER広告はキーワードの部分一致設定ができず、完全一致しなければユーザーの検索結果画面に表示されません。
部分一致であれば、単語の順番や前後の単語が違っていても狙ったキーワードが入っていれば検索結果に表示されます。
しかし、完全一致となるとユーザーが検索したキーワードと完全に同じでなければ表示されないため、韓国のターゲットが検索しそうなキーワードを漏れなく入稿しなければなりません。
拡張素材を利用する
拡張素材とは、視認性をより高くしたり、興味をひきやすくするために画像やボタン、コピー、リンクなどでNAVER広告を装飾する機能です。
拡張素材の種類は以下のように多種多様なものがあります。
電話番号 | 店舗の電話番号を設定するとモバイル検索時のみ電話マークが右側に表示され、すぐに連絡可能。 |
位置情報 | 店舗の住所を設定すると位置マークが右側に表示され、地図とともに位置を確認可能。 |
NAVER予約 | 予約ボタンがサイトURLの横に表示され、すぐに予約可能。 |
計算 | 右側に電卓マークが表示され、費用のシミュレーションが可能。金融や保険業界が利用可能。 |
追加タイトル | 15文字以内でタイトルの文言を追加可能。 |
広報フレーズ | 割引、イベント、新商品などのフレーズを説明文の上部に表示可能。 |
サブリンク | 説明文の上部に4つまでテキストリンクの設置可能。 |
価格リンク | 説明文の下部に商品名とその価格を表示可能。 |
パワーリンク画像 | 広告の横に画像が表示される。 |
ブログレビュー | 広告下部にブログレビューを表示可能。 |
参考:NAVERパワーリンク広告拡張素材を使用して注目度を高める
ただタイトルと説明文とリンクを表示する広告よりも、上記のようにすぐにアクションを起こせるような工夫をすることで、NAVER広告のクリック率やコンバージョン率アップが期待できます。
NAVERブログでSEO対策を行う
NAVERブログはNAVERが提供するブログサービスです。ユーザーがNAVERブログのサービスページで気になるキーワードを検索すると、そのキーワードと関連するコンテンツが表示されます。
日本ユーザーが利用するブログはアメブロやはてなブログなど様々なプラットフォームがありますが、韓国でブログと言えばNAVERブログが圧倒的で、何かを検索する際もNAVERブログを利用する韓国ユーザーが多いです。
また、NAVERではWEBサイトのSEO対策は難しいというお話をしましたが、NAVERではブログの価値が高く、SEO対策を施すことで上位表示されやすいという特徴を持っています。そのため、ブログコンテンツの作成と発信は韓国に向けて自社商品の露出を増やすためにもぜひ取り組みたい施策です。
NAVERブログのSEO対策も基本的にはGoogleのSEO対策と変わりません。韓国ユーザーにとって有益な情報を発信することが何よりも重要です。韓国のターゲットユーザーがどんな意図を持って検索するのか、背景まで想像しながらキーワードを選定し、ブログの中にあくまでも自然に盛り込んでいきます。
良質なコンテンツを積み重ねていくこと、古い情報をそのままにせず常に最新の情報に更新すること、画像を用いてわかりやすく伝えること、関連性が高いコンテンツ同士をリンクでつなぐことなどもNAVERの検索エンジンと韓国ユーザー双方の信頼性を高めるために重要なポイントです。
インフルエンサーマーケティングを行う
この手法はNAVER広告に限らず他のSNS広告でも効果的です。
インフルエンサーマーケティングとは、ネット上で大きな影響力を持つインフルエンサーに自社商品を紹介してもらい、認知拡大や販売促進を図るマーケティング手法です。
企業から一方的に消費者に宣伝するのではなく、多くのユーザーから支持されているインフルエンサーが第三者の立場から発信するため、信頼度が高く、購買意欲を刺激することができます。
韓国はインターネット利用率・SNS利用率ともに非常に高いため、そのぶんインフルエンサーに対する支持層も分厚いです。インフルエンサーが広告塔となるだけでブランド価値が底上げされ、良い商品であることを強く印象付けることができます。
DIA-TVの調査によると、インフルエンサーが伝える情報は信頼できると回答したユーザーは94%、広告動画であっても面白くて情報が有益であれば問題ないと回答したユーザーは92%に及び、韓国でのインフルエンサーマーケティングの有効性がうかがえます。
出典:https://werter99.tistory.com/3
また、インフルエンサーはユーザーの購買意思決定に大きな影響を与えます。The Digital Marketing Instituteの調査によると、回答者の49%がインフルエンサーのおすすめによって購入を決定し、10代になると70%に上ることがわかっています。
出典:https://www.madtimes.org/news/articleView.html?idxno=17621
また、フォロワーが多ければ良いということではなく、エンゲージメント率の高さや自社の商材とマッチしているかどうかがより重要です。
フォロワーが100万人以上いるトップインフルエンサーは多くのリーチ獲得が期待できますが、購入につながりやすいかというとそうではなく、フォロワーが1万人~数十万人規模のインフルエンサーの方がユーザーは身近に感じ信用してもらいやすい傾向にあるため、費用を抑えながらCVRを上げることができるでしょう。
まとめ
今回は、韓国への進出を検討している方向けに、NAVER広告に取り組む有用性や広告運用の効果を上げるためのポイントを解説しました。
韓国ではGoogleがじりじりとシェア率を上げつつも、依然としてNAVERがトップシェアを占めています。まずはNAVERがどんなプラットフォームなのかを知り、リスティング広告の出稿と良質なブログコンテンツの発信が必須と言えます。
文化や考え方など韓国と日本は似ているようで異なる部分が多いため、その違いをしっかりと理解し、NAVER広告を通じて韓国ユーザーへの認知を広げていきましょう。
弊社では、ヒアリングをもとに商品やサービスと顧客ニーズを結び付ける最適な戦略を立て、韓国のNAVER広告をはじめとした海外マーケティングをサポートいたします。
海外進出を検討している方も、すでに海外マーケティングに注力しているが成果が出ないという方も、お気軽に弊社までお問合せ下さい。
WRITER / HUM 株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部 WEBライター 株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部は、ジャリア社内のSEO、インバウンドマーケティング、MAなどやクライアントのWEB広告運用、SNS広告運用などやWEB制作を担当するチーム。WEBデザイナー、コーダー、ライターの人員で構成されています。広告のことやマーケティング、ブランディング、クリエイティブの分野で社内を横断して活動しているチームです。 |