サイトリニューアルを失敗するタイミング4選 成功するためのポイントを解説
サイトリニューアルをしたいけど、どのタイミングで始めようか迷っている企業も多いかと思います。
サイトリニューアルは莫大なコストとリスクが伴うため慎重に検討する必要がありますが、いつが最適なのか見極めるのは難しいですよね。
今回は、よくあるサイトリニューアルの失敗するタイミングと成功するためのポイントについて解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次 |
よくあるサイトリニューアルの失敗するタイミング
サイトリニューアルを検討するタイミングをご紹介します。
デザインを変えたい
サイトリニューアルを行うタイミングで最も多いのが、「なんとなくデザインを変えたくなった」「古く感じる」というタイミングです。
一般的にホームページのデザインは3~5年経つと古く感じられるため、そのタイミングでサイトリニューアルを行いましょう!という企業も多いかと思います。
しかし、ホームページ自体に特に問題がないにもかかわらず、5年経つごとにサイトリニューアルを繰り返すとなると、その都度莫大な費用と時間を確保する必要が出てきますし、「デザインを変える」だけのためにサイトリニューアルを行っているため集客が増える可能性も低いです。
少なくとも、今訪問してくれている既存のユーザーはこれまでのデザインに親しみを感じている人が多数であり、デザインが古くて嫌だと感じている人は極々少数だと言えます。
その慣れ親しんだデザインが突然変更され、今風のおしゃれなデザインに変わってしまうと様々な要素が一新されてしまい、好感どころか抵抗感を与えてしまう可能性もあるのです。
あまりにも古めかしい、初歩的なデザインの場合はサイトリニューアルも視野に入れるべきですが、パッと見て違和感を感じない程度であれば、すべてを作り替える必要はありません。
レスポンシブル対応にしたい
現在はスマートフォンの普及率が100%に近くなっており、PCではなくスマートフォンでホームページを閲覧するユーザーも非常に多いです。
流入が減った
流入が減ったというのもサイトリニューアルのタイミングとして多いです。しかし、流入が少ない場合にまず最初に考えるべきことは、サイトリニューアルではなくSEO対策です。
- ターゲットユーザーが求めている情報を提供できているか?
- 自社と親和性の高いユーザーを引き込む適切なキーワードを選べているか?
- 上質なコンテンツを蓄積できているか?
- 関連するページは内部リンクでつなげているか?
- 階層が深く複雑になっていないか?
など、SEO対策のチェック項目は様々あるため、現状のサイトでしっかりとできているかを確認しましょう。改善するべきポイントを把握していなければサイトリニューアル後もSEOに弱いホームページのままで流入は増えません。
検索結果に表示されない
ホームページを開設して結構経つのに一向に検索結果に表示されないからという理由も多いですが、サイトリニューアルしたからと言って検索結果に表示されるわけではありません。
通常はGoogleのクローラーがWEB上を巡回してWEBサイトや各コンテンツを見つけ、データベースに登録されることで検索結果に表示されますが、表示されないということはクローラーに認識されていない可能性が高いです。
クローラーに認識されるためには、サイト内の構造や情報をクローラーに伝えるXMLサイトマップを作成してGoogleサーチコンソールにて送信することで登録を促すことができます。上質なコンテンツを蓄積していくなどの改善で表示される可能性もあります。
これらの改善を行わずに安易にサイトリニューアルをしてしまえば今まで積み上げてきたコンテンツがすべてなくなってしまい、表示されるまでにまたさらに時間がかかってしまうことになるでしょう。
サイトリニューアルが成功するタイミング
前章で失敗するタイミングの例をご紹介しましたが、じゃあどんなタイミングならサイトリニューアルは成功するの?という疑問が湧きますよね。
結論から言うと、成功するサイトリニューアルのタイミングというものはありません。
ご紹介したようなタイミングはサイトリニューアルを検討するタイミングにはなりますが、そのタイミングで実行したからと言って成功するわけではないのです。
なぜなら、ホームページの本来の役割とサイトリニューアルの目的を理解していないから。
ホームページの役割とサイトリニューアルの目的を理解することが重要
ホームページの役割
ホームページの役割と聞くと、多くの人が「自社のことを知ってもらうため」と答えるかと思います。もちろん、ホームページがあればどんな思いを持ってどんなことをしている企業なのかを知ってもらうことができ、認知も広がっていきます。
しかし、ホームページの役割はそれだけではなく、集客を増やし、CVを獲得して利益を上げるという役割も担っています。
ホームページを作っても流入がなければ認知されず、流入があってもCVを獲得できなければ利益にはつながりません。
従って、サイトリニューアルではSEO対策にしっかりと取り組むことが重要であり、検索結果の上位に表示させて流入増加につなげます。
また、上質なコンテンツを蓄積して信頼性を高め、導線をきちんと用意してあげることで問い合わせや資料請求、購入などのCV獲得につながります。
サイトリニューアルの目的
サイトリニューアルを検討するタイミングは様々あるかと思いますが、結局のところ集客を増やし、CVを獲得して利益を上げるためですよね。
これはホームページの役割と同じことであり、そもそも流入がない場合はある状態にすること、流入が少ない場合は増えるようにすることがホームページが本来の役割を果たすために必要なことです。
従って、ホームページが機能していない(役割を果たせていない状態の)場合には、機能するように働きかける必要があり、それこそがサイトリニューアルの目的であると言えます。
「デザインを新しくする」「レスポンシブル対応にする」というのは、目的を達成するためのひとつの手段です。その先にある「ホームページを機能させる」という目的を見失わないようにしましょう。
このようなホームページの役割とサイトリニューアルの目的を理解しておくことが成功に近づくためのカギとなります。
サイトリニューアルを成功させる手順
適切な手順を踏むことでサイトリニューアルの成功率は大きく上昇します。
ここからは、サイトリニューアルの手順を解説していくので参考にしてみてください。
1. サイトリニューアルの目的の明確化
サイトリニューアルでは、何よりもまず目的を明確にしましょう。
自社の役割と提供できる価値を考え、何のためにリニューアルを行い、リニューアルを通してどんな状態を目指すのかという目的と目標を具体的な数値を用いて設定します。この部分をはっきりさせておくことで制作途中の方針のブレを防ぎます。
そもそも市場が小さかったり、社内のリソースが不足しているにもかかわらず高すぎる目標値を設定してしまうと達成できなくなってしまうため、あくまでも実現可能な数値を設定するようにしましょう。
2. 現状の課題の洗い出し
まずは現状を把握し、課題を洗い出す必要があります。
担当者が自分で操作してみて違和感を感じる・使いにくいと思った点を挙げていくことが最も簡単で手っ取り早いですが、いつもサイトを触っている担当者では気づけないこともあるため、他の社内スタッフへのヒアリングも行いましょう。各職種で見る部分も違ってくるため、できるだけ幅広く多くのスタッフからの意見を聞きましょう。
また、正確な数値を把握するためにはGoogle AnalyticsやGoogleサーチコンソールなどの分析ツールを使って測定を行います。ツールを使うことでPV数、ユーザー数、訪問元や遷移先、滞在時間、離脱率など詳細なデータを分析することが可能です。
様々な方法を経て改めてデータを確認すると、最初に予想していた部分とは別のところで問題が見つかることも多々あります。間違っても勘や予想だけで課題を設定することのないようにしましょう。
3. RFP作成
RFPとは、依頼主がどんなホームページ制作を行いたいのかを資料としてまとめ、制作会社に提出する提案依頼書のことです。
内容としては、下記のような項目を記載します。
- ホームページ制作の目的
- ホームページ制作のターゲット
- ホームページ制作に至った背景、現状の課題
- 自社の強み
- 必要な機能、ページ数
- 提案してほしいこと
- ホームページ制作の予算、納期
RFPを作成しておくことで制作会社はサイトリニューアルの見通しを立てやすくなるため、スムーズに進行することができます。
また、資料として記録しておくことで依頼主と制作会社の認識のズレをなくし、トラブルを防ぎます。
4. サイトマップ・ワイヤーフレーム作成
サイトマップとは、ホームページのどこにどんな情報があるのか、全体的な構造が記載された図のことを指します。
サイトリニューアルでは現状のサイトマップを作っておくことで、ホームページの全体像をわかりやすく正確に制作会社に伝えることができます。過不足のないコンテンツ作成と無駄な工数削減のためにも必ず作成しましょう。
サイトマップ作成後は、完成イメージを枠と線で構成するワイヤーフレームを作成します。
サイトリニューアルには多くの人員が関わるため、ページのレイアウトや、どのページにどんな内容のコンテンツを配置するかを視覚的にわかりやすくし、役割分担を行います。
5. デザイン・コンテンツ制作
ここからいよいよデザイン・コンテンツ制作に入ります。
デザイン設計で重要なことは、高いユーザビリティを持ち、尚且つ自社らしさも損なわないデザインにすることです。
再度サイトリニューアルの目的や方向性を確認し、サイトリニューアル前の仕様に慣れているユーザーもすんなりと受け入れられるようなデザインに作り上げていく必要があります。
コンテンツは新たに必要なものがあれば作成し、既存のコンテンツを活用する場合もリライトを行い質を高めましょう。
6. コーディング
デザイン・コンテンツを制作したらコーディングを行いWEB上に表示されるようにしていきます。
基本的に制作会社に任せる形になりますが、コーディングの質はSEOの評価にも大きく影響を及ぼすため、希望通りに進んでいるか確認を怠らないようにしましょう。
7. 公開・運用
コーディングが終わると、サイトリニューアル全体について問題がないかチェック・テストを行い公開します。
公開後はサイトリニューアルの効果測定も実施しましょう。最初に設定した目標を達成できているかを確認し、効果が出ていなければ原因が何かを分析し、改善を図ります。
また、サイトリニューアルしたことはホームページやSNS、メールでお知らせしましょう。新しいデザインになると「他のホームページを開いてしまった」と誤解するユーザーもいるため、自社のホームページであると伝え、安心して利用してもらえるようにしましょう。
サイトリニューアルを成功させるためのポイント
ここまで、サイトリニューアルを成功させるために必要な考え方や手順について解説してきました。
ここからは、サイトリニューアルを成功させ、利益を上げるためのポイントをご紹介します。
「リニューアル」ではなく「改善」を検討する
課題を洗い出したら、自社サイトをリニューアルする必要があるのかもう一度よく検討し、改善を繰り返すことで対処できないかを考えましょう。
サイトリニューアルとは、サイトの構造を見直して一から新しいサイトへと生まれ変わらせることであり、すべてを作り替えるため当然莫大なコストがかかります。また、前述したようにサイトリニューアルを行っても成功する可能性はそれほど高くないというリスクがあります。
一方で、サイトの「改善」であればそこまでコストをかけることなくスピーディーに良い状態まで高めていくことが可能です。PDCAのサイクルが速くなることで、勝ちパターンも見つけやすくなるでしょう。
問い合わせフォームの離脱率が高ければ、入力欄をより簡潔にしてスムーズに進めるようにしたり、訪問数が少なければ検索キーワードの設定の見直しやコンテンツの質を上げるなどのSEO対策に注力するなどの改善を図ります。
リニューアルせずともそうした少しの変化で集客力がグッと上がるケースも非常に多いです。
SEO対策を怠らない
サイトリニューアルでは、画像データが重くなって表示速度が遅くなったり、コンテンツの大量削除などによりSEO評価が下がってしまう傾向にあります。
そこで、サイトリニューアルを実施してもSEO評価への影響を最小限に抑える工夫が必要です。
実施すべき項目は、コンテンツの量はできるだけ減らさない、適切な検索キーワードやタグの選定、リダイレクト設定するなどサイト立ち上げ時に行うような基本的なことにはなりますが、リニューアルするとなると対策が甘くなる企業が多く大幅に順位を落としてしまうため、必ず実施しましょう。
サイトリニューアル後の確認や更新を怠らない
サイトリニューアルがひと通り終わり、公開すればすぐに結果は出るだろうと安心しがちですが、公開後の継続的な運用と迅速に改善できるかどうかがサイトの集客力を左右します。
ツールを用いて効果測定を行い、訪問数やCV数に変化があったのか、設定したKPIの数値に達しているのかを確認します。想定よりも効果が薄い場合にはどこに問題があるのかを分析し、様々な施策改善を図ります。
ドメインやURLを変更した場合は、リダイレクト設定がきちんと機能しているかを確認しましょう。設定がうまくいっていないと旧サイトで蓄積されたドメインパワーが引き継がれないうえにブックマークからアクセスしていた既存ユーザーがリニューアルサイトにたどり着けなくなってしまい、訪問数や検索順位が下がってしまいます。
サイトリニューアル後も継続して運用・更新していくために、制作途中だけでなく制作後の運用体制についても整理しておきましょう。
適切な制作会社を選定する
サイトリニューアルはかなり大掛かりな作業となり、いろんな人を巻き込みます。リスクも大きいため片手間でやろうとしても効果は期待できません。かといってリニューアルに注力しようとすれば他のコア業務が疎かになってしまうため、制作会社に依頼することが推奨されます。
制作会社を選定する際は、もちろん価格も重要ですが、制作実績の豊富さや連絡のとりやすさ、自社業界への知識、アフターフォローの充実度なども重視すべきポイントです。
これまで手掛けてきた業界も、得意分野も、対応可能な範囲も、制作会社によって異なります。まずは、目的や予算、納期、提案してほしい内容などをまとめた提案依頼書を作成し、複数の会社に相見積もりを依頼して自社の考えや条件に最も合う会社を選びましょう。
また、デザイン以外の知識が浅い会社も多数ありますが、サイトリニューアルではデザインよりもSEOや戦略の部分が重要になるため、高いノウハウを持つ会社かどうかを吟味しましょう。
意味のないサイトリニューアルを終わらせよう
ここまでお話してきたことを前提としたうえで、ホームページを機能させるノウハウがあり、実行し、測定し、改善するというサイクルができる制作会社でなければ、永遠に集客が増えない、意味のないサイトリニューアルのループを辿ることになるでしょう。
ジャリアでは、SEOに強いホームページ制作を掲げ、上位表示のためのキーワード分析やコンテンツの創出をサポートしています。
これまで蓄積してきたホームページ制作ノウハウを駆使し、企業様と伴走しながら改善すべき課題や打ち出すべき強みを見つけ、CVにつながる施策の実行・改善を図り、目標達成に努めます。
また、設計やコーディングなどの実際に構築する作業だけでなく、市場調査から課題分析、キーワード選定、SEO対策、アフターフォローまで包括的に対応し、集客を促進するホームページ制作を行っていますので、お気軽にお問い合わせください。
WRITER / HUM 株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部 WEBライター 株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部は、ジャリア社内のSEO、インバウンドマーケティング、MAなどやクライアントのWEB広告運用、SNS広告運用などやWEB制作を担当するチーム。WEBデザイナー、コーダー、ライターの人員で構成されています。広告のことやマーケティング、ブランディング、クリエイティブの分野で社内を横断して活動しているチームです。 |