海外マーケティングにおけるリスティング広告運用のポイント|訪日外国人集客

海外マーケティングにおけるリスティング広告ついて福岡の広告代理店が解説イメージ

海外マーケティングには様々な施策がありますが、少ない予算から運用可能、柔軟性が高い、確度の高いユーザーに訴求できるといったメリットから、リスティング広告に取り組む企業も多いのではないかと思います。

海外向けのリスティング広告は日本にいても出稿でき、対象国でシェア率の高い検索エンジンで表示できれば高い集客効果が見込めます。

そこで今回は、海外マーケティングにおけるリスティング広告運用のポイントをご紹介したいと思います。

目次

海外マーケティングにおけるリスティング広告運用のポイント

まとめ

 

海外マーケティングにおけるリスティング広告運用のポイント

海外マーケティングにおけるリスティング広告運用は、下記の5つのポイントに注意して進めましょう。

言語と文化の多様性

海外マーケティングにおけるリスティング広告運用では、言語と文化に多様性があることを認識しておく必要があります。

日本では日本語が公用語であり、リスティング広告をはじめとする国内マーケティングをする場合は基本的に日本人を対象にしているため日本の文化を背景としたニーズを捉え、日本語で訴求します。

しかし、海外では利用されている言語がひとつとは限らず、海外マーケティング及びリスティング広告では複数の言語で訴求しなければならないこともあります。

例えば、アメリカは様々な人種の人々が暮らしており、約430もの言語が使われていると言われています。アメリカの事実上の公用語は英語で人口の78.5%が英語を話しますが、家庭では人口の13.2%がスペイン語を話します。

参考:Languages of the United States:Wikipedia

話されている言語が複数あるということは、人種も違い、国籍も違い、文化的な背景も異なるユーザーが存在しているということです。

過ごしてきた環境が違えば適切な言い回し方も違い、リスティング広告文を比喩的にした方がいいのか、ダイレクト且つ簡潔にした方がいいのか考える必要があります。

従って、海外マーケティングにおけるリスティング広告運用では、対象国で話されている言語の数や話す人口の割合、そして各言語ユーザーの文化的な背景をきちんと把握・理解して対応することが重要になります。

対象国でシェア率が高い検索エンジンを利用する

海外マーケティングにおけるリスティング広告運用では、海外の対象国でシェア率が高い検索エンジンを利用することが重要です。

前提として、日本ではリスティング広告を出稿する際、GoogleとYahoo!の2つのプラットフォームを利用できますが、Yahoo!のリスティング広告は国内にしか出稿できないため、海外マーケティングではGoogleリスティング広告を利用することになります。

statcounterによると世界における検索エンジンのシェア率はGoogleが1位となっており、圧倒的なシェアを誇っているためGoogleリスティング広告が有効と言えますが、すべての国がそうとは限りません。

下記に、日本とアメリカ、中国、ロシア、韓国の海外4ヶ国の検索エンジンのシェア率(2023年9月時点)を1~3位までまとめました。

国名 1位 2位 3位
日本 Google(77.74%) Yahoo!(13.29%) Bing(7.94%)
アメリカ Google(88.48%) Bing(6.35%) Yahoo!(2.69%)
中国 Baidu(67.46%) Bing(13.64%) Sogou(5.83%)
ロシア Yandex(64.1%) Google(32.88%) Bing(1.7%)
韓国 Naver(57.03%) Google(32.7%) Daum(4.14%)

データ引用:statcounterINTERNET TREND

これを見ると、中国、ロシア、韓国ではGoogle以外にもシェアを占める検索エンジンが存在し、各媒体でリスティング広告を出稿する必要があることがわかります。Google以外に海外でシェア率の高い3つの検索エンジンの特徴を簡単に説明します。

百度(Baidu)

海外マーケティングにおけるリスティング広告ついて福岡の広告代理店が解説イメージ2

中国の大企業「百度」が提供する中国最大の検索エンジンです。中国ではネット規制によりGoogleが使用できず、百度が圧倒的なシェアを占めています。

トップ画面はGoogleと似たような構成です。リスティング広告に加え、アドネットワーク広告、インフィード広告、ブランドリンク広告を出稿でき、膨大な数のユーザーにアプローチすることが可能です。

Yandex

海外マーケティングにおけるリスティング広告ついて福岡の広告代理店が解説イメージ3

ロシア最大のインターネット企業「Yandex」が提供する検索エンジンです。ロシアではGoogleの約2倍のユーザーを抱えています。

WEBサイトやニュース、画像、動画等の情報提供の他にも、オンライン決済や音楽ストリーミング、タクシー配車など幅広い事業を手掛けています。Yandexのリスティング広告は「Yandex.Direct」と呼ばれ、検索結果画面の上部または右横に表示されます。

NAVER

海外マーケティングにおけるリスティング広告ついて福岡の広告代理店が解説イメージ4

韓国のグローバルIT企業「NAVER」が運営する韓国最大手ポータルサイトで、韓国内で根強い人気を誇っています。

トップ画面はYahoo!JAPANに近く、様々な情報がカテゴリー分けされています。NAVERリスティング広告は検索結果画面の上部に色付きの枠で囲まれて表示されるため視認性が高く、訴求力も強いです。

海外の中でもアメリカに進出したいのであればGoogleリスティング広告に取り組むことで9割近くのユーザーにリーチできますが、上記の国々ではGoogleリスティング広告に加えて他のリスティング広告にも取り組まなければより広い範囲への認知拡大は難しくなります。

さらに、百度リスティング広告ではすべての設定を中国語で行い、中国の口座を登録する必要があるためハードルも高いです。

従って、海外マーケティングにおけるリスティング広告では、Googleに絞るべきか、他の海外の検索エンジンに取り組んだ方が良いのかを見極め、多くのユーザーからの認知を獲得しましょう。

対象国の検索方法を調査する

海外マーケティングにおけるリスティング広告運用では、対象国の検索方法を調査したうえでキーワードを選定する必要があります。

リスティング広告において非常に重要なキーワード選定。日本では海外マーケティングの事例を知りたい場合、「海外マーケティング 事例」など単語を組み合わせ、スペースを空けて検索する方法が一般的です。

しかし、例えば英語では「Examples of international marketing」のようにフレーズで検索する傾向にあり、関連するキーワードも単語ではなくフレーズで表示されます。

海外マーケティングにおけるリスティング広告ついて福岡の広告代理店が解説イメージ5

日本語のように単語を設定してしまうと検索エンジンに正しく情報が伝わらず、狙った海外ターゲットにリスティング広告を表示できなくなるため注意が必要です。

また、ひとつの意味しか持たないと思っていた言葉でも海外では別の意味を持っている場合が多く、ターゲットから外れたユーザーにリスティング広告が表示されてしまうこともあります。

CVにつながる可能性が低いクリックを増やさないためにも、できるだけ確度の高い海外ユーザーとマッチできるように具体的なキーワードを選んで盛り込むようにしましょう。

正確で自然な翻訳

海外マーケティングにおけるリスティング広告運用では、正確で自然な翻訳になるよう徹底する必要があります。

リスティング広告の中に少しでも違和感のある文章があれば、海外ユーザーは怪しい会社なのではないかと不安を抱き、クリック率がグッと下がります。

高精度の自動翻訳ツールを使用したとしても自然で完璧な翻訳をすることは難しく、効果的なリスティング広告が作成できるとは言えません。

リスティング広告は基本的にテキストのみで訴求しなければならないため、どんな情報をどんなフレーズや言い回しで伝えるかが重要です。限られた広告枠の中で、海外ユーザーに最大限に魅力が伝わるように適切な文章を作成します。

海外マーケティングではユーザーの安心感を生み、信頼関係を築くことも大事です。「たかが翻訳ひとつで...」と軽く思わず、翻訳にこだわりましょう。

対象国に合ったクリエイティブ作成

海外マーケティングにおけるリスティング広告運用では、対象国に合ったクリエイティブを作成する必要があります。

リスティング広告で海外ユーザーをひきつけることができたとしても、遷移先のランディングページ(LP)が魅力的でなければすぐに離脱されてしまいます。

日本ではスタイリッシュなデザインや遠回しなフレーズの方が刺さることも多いですが、海外では派手な色味やストレートなフレーズの方が刺さりやすくなります。競合のリスティング広告を参考にして、対象国ではどんなクリエイティブが人気なのかをリサーチしましょう。

また、海外に限りませんがリスティング広告の広告文に載っている情報とLPの内容が一致していない場合も離脱率が上がるため、リスティング広告とLPの内容は一致させ、海外ユーザーが戸惑わないように注意しましょう。

PDCAサイクルのスピード

海外マーケティングにおけるリスティング広告運用では、PDCAサイクルのスピードを上げる必要があります。

国内のリスティング広告運用ではできるだけ失敗のないようにすべての工程を慎重に進めていきます。この施策が最適解なのかどうか、何度も検討してから実行に移すため、ある程度の時間を要します。

一方で、海外マーケティングのリスティング広告運用では企画から実行までのスピードがとにかく速いです。

とりあえず作成したリスティング広告を配信し、結果が伴わなければまた別の案を試してみるといった意識で進め、うまくいったリスティング広告を軸に展開していきます。失敗したものに対してなぜ悪かったのかを問うよりも、成功したものの良さをどんどん引き出していくといったイメージです。

自社が入念に準備している間に競合はいろんな手を試し、リスティング広告成功への近道を見つけています。準備なくして海外マーケティングの成功はありませんが、最初から完璧主義で進めていては、海外企業に後れを取ってしまいます。

マス広告は費用面でも慎重にならざるを得ないですが、リスティング広告などは比較的少ない費用で実施できるため、ある程度の形が見えたら試してみて、どのやり方が適しているのかを探っていくような進め方のほうが海外マーケティングでは好機を掴みやすいでしょう。

まとめ

今回は、海外マーケティングにおけるリスティング広告運用のポイントについて解説しました。

リスティング広告は視認性が高く、少ない費用で始められるため、海外マーケティングにおいても人気の施策です。シェア率の高いGoogleでは言語や国の設定を変えれば簡単に配信できます。

しかし、競合のリスティング広告運用の進め方や検索エンジンの傾向を把握しないまま実施すれば費用対効果の低い施策となってしまうため、今回ご紹介したポイントを押さえたうえで、海外マーケティングの成果向上につなげていきましょう。

海外マーケティングにおけるリスティング広告ついて福岡の広告代理店が解説イメージ6

弊社では、ヒアリングをもとに商品やサービスと顧客ニーズを結び付ける最適な戦略を立て、リスティング広告をはじめとする海外マーケティングをサポートいたします。

海外進出及びリスティング広告出稿を検討している方も、すでに海外マーケティングに注力しているが成果が出ないという方も、お気軽に弊社までお問合せ下さい。

WRITER / HUM
株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部 WEBライター

株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部は、ジャリア社内のSEO、インバウンドマーケティング、MAなどやクライアントのWEB広告運用、SNS広告運用などやWEB制作を担当するチーム。WEBデザイナー、コーダー、ライターの人員で構成されています。広告のことやマーケティング、ブランディング、クリエイティブの分野で社内を横断して活動しているチームです。