宿泊施設の公式LINE活用術|予約・リピーター獲得に効く導線設計とは?

LINEって、飲食店やサロン向けじゃないの?」——そんな先入観を持つ宿泊施設の方は少なくありません。しかし実際には、LINE公式アカウントは“宿泊業”と非常に相性の良いツールです。

予約前の相談対応から、チェックイン前のリマインド、そして滞在後の再訪促進まで。宿泊体験の前後をつなぎ、顧客との関係性を築くための強力な武器となり得ます。

この記事では、宿泊施設がLINE公式アカウントを最大限に活用するための設計・配信・活用ポイントを、宿泊業界に特化した視点で解説します。 

目次

なぜ今、宿泊施設にLINE活用が求められるのか?

LINE公式アカウントの設計と導線づくり

配信戦略とセグメントで“届けたい人”に届ける

宿泊施設におけるLINE活用の実例から学ぶ

最後に|宿泊施設のLINE運用は“おもてなしの延長”

 

なぜ今、宿泊施設にLINE活用が求められるのか 

日本国内におけるLINEの利用率は非常に高く、全年代で主要な連絡手段として使われています。電話やメールよりも“気軽”にく”やりとりができるLINEは、宿泊前後の顧客接点にも最適です。

実際に、公式LINEを活用している宿泊施設では、予約前の問い合わせ対応や再訪率に明らかな効果が見られています。 

宿泊施設ブランディングの株式会社ジャリアの脱OTAスマホイメージ

電話・メールに代わる“気軽な相談窓口”に 

特に個人旅行・ファミリー旅行などでは、「ちょっと確認したいことがある」というケースが頻繁に発生します。

たとえば「ベビーベッドはありますか?」「アレルギー対応できますか?」といった細やかな問い合わせに対して、電話よりもLINEで対応する方がハードルが下がり、ユーザー側の安心感も増します。宿側にとっても、営業時間外や繁忙期でも応対の柔軟性が高まるのが利点です。 

 

滞在後も“つながり続ける”仕組みとして 

LINEは「一度つながれば、その後もコミュニケーションを継続しやすい」点が大きな特徴です。メルマガと違って開封率も高く、プッシュ通知で確実に届くため、再訪や口コミ依頼、キャンペーン告知などにも非常に有効です

また来てほしい”顧客に向けて、関係性を育てる土壌を築くには、LINEの継続配信機能は大きな強みとなります。 

LINE公式アカウントの設計と導線づくり 

LINE活用で成果を上げるには、ただ「友だち追加」してもらうだけでなく、その後の設計と導線づくりが重要です。

宿泊施設の業態に合ったLINE構成を考えることで、予約・相談・リピートの動線を自然につなげることができます。 

宿泊施設ブランディングの株式会社ジャリアのホテルロビーイメージ

自社予約や問い合わせに繋がるメニュー設計 

LINE公式アカウントのメイン画面に表示される“リッチメニュー”には、自社予約ページやアクセス案内、よくある質問などを配置するのが基本です。

特に「予約はこちら」や「空室状況の確認」など、ユーザーが次に取るべきアクションを明示することが重要です。

また、リッチメニューを季節やイベントに合わせて更新することで、常に新しい情報を提供できる場として機能します。LINEの画面は“第2のフロント”と捉えるべきです。 

予約前後の自動応答メッセージで安心感を 

チャットボット機能を活用し、よくある質問には自動で対応できるようにしておくと、ユーザーの利便性が大きく高まります。

チェックイン前に「道に迷ったらここへご連絡ください」、チェックアウト後に「口コミ投稿はこちらから」など、宿泊前後の“ちょっと気になること”に対応する自動応答を仕込んでおけば、スタッフの負担軽減とユーザー満足度の向上が同時に実現できます。  

配信戦略とセグメントで“届けたい人”に届ける 

LINEでの配信は「全体に一斉送信」ではなく、「必要な人に必要な情報を届ける」設計が鍵です。誰にでも同じ内容を送ってしまうと、ブロック率が高まりかねません 

宿泊施設ブランディングの株式会社ジャリアの受付イメージ

再訪希望者と新規ユーザーの“分け方”がポイント 

初回来館の方には施設紹介やアクセス情報を、2回目以降の方にはキャンペーンや再訪割引を送るなど、ユーザーの状態に応じた配信を行うのが理想です。

LINE公式アカウントではタグやセグメント配信機能を活用することで、属性別・行動別にメッセージの出し分けが可能です。CRMとしての機能も併せ持つLINEだからこそ反応される配信”戦略的に設計できます。 

メッセージの頻度とタイミングを最適化する 

月に1〜2回程度の配信頻度が最適と言われていますが、それ以上に大切なのは「配信のタイミング」です。
たとえば記念日予約が多い宿では、宿泊から10ヶ月後に「来年のご予約はお早めに」とリマインドするなど、ユーザーの行動サイクルに合わせた配信が効果的です。タイミングを見極め、負担なく情報が届く“絶妙な距離感”が、LINE配信の成功の鍵を握ります。 

宿泊施設におけるLINE活用の実例から学ぶ 

LINEの公式アカウントは、単なる情報発信用ではなく、ユーザーとの“信頼の接点”となる可能性を秘めています。ここでは、LINEを導入し成果を出している宿泊施設の実例を紹介します。 

宿泊施設ブランディングの株式会社ジャリアのホームページ制作イメージ

チャットボット対応で問い合わせ数が減少した宿 

ある旅館では、LINEのチャット機能にて、よくある質問に対して自動で回答できるシナリオを導入。チェックイン時間、アレルギー対応、駐車場案内などの問い合わせが自動応答で完了することで、電話対応件数が約40%減少し、スタッフの負担が軽減されました。

また、24時間対応の安心感から、宿泊前の不安解消にも役立っています。結果として予約率にも好影響を与える好循環が生まれています。  

セグメント配信で再訪率がアップした宿 

別の宿では、LINEのタグ機能を活用し、「記念日利用」「家族連れ」「一人旅」などの属性別に情報を配信。たとえば記念日利用者には翌年の“記念日お知らせメッセージ”を送信し、再訪予約へつなげています。

メルマガに比べて開封率・反応率が高く、特にキャンペーンや特典付きプランへの反応が顕著。宿泊者との関係性を丁寧に育む“デジタル接客”としてLINEが活用されている好例です。 

実例から見る“価格競争からの脱却”に成功した宿 

高単価でも指名予約が増えたリノベ宿 

とある地方宿では、古民家をリノベーションした施設を「暮らすように泊まる」というコンセプトで展開。

ビジュアルをナチュラルに統一し、食事も地元食材を生かした“おばんざい”形式に変更したところ、OTAではなく自社サイトからの「指名予約」が増加。価格は周囲より高めながらも、「あそこに泊まりたい」という動機がブランド価値に結びついています 

ブランド設計によってSNS反響が3倍に 

別の宿泊施設では、Instagramの投稿内容・ロゴ・パンフレット・客室備品のトーンをすべて統一し、「心を整える滞在」というブランドコンセプトを打ち出しました。

ビジュアル統一により、投稿の保存数やシェア数が大幅に増加し、結果的に予約転換率も上昇。価格が多少高くても「この雰囲気が好き」と言われる宿に育ちました。ブランドは“感情”に訴えかける最大の差別化要因です。 

最後に|宿泊施設のLINE運用は“おもてなしの延長”

LINEは、単なる広告ツールではなく、顧客との関係性を深める“コミュニケーションの場”です。問い合わせの受け皿として、宿泊後のフォローとして、あるいは再訪促進の媒体として、宿泊業にこそLINE活用の伸びしろがあります。重要なのは、配信側の都合ではなく“ゲスト目線”で設計することです。 

LINE導入設計からメニュー構築、リッチメニュー制作、セグメント配信設計、リピーター施策まで、LINE活用なら、福岡の広告会社ジャリアにご相談ください。

宿の個性に合ったLINE戦略で、自社予約とファンづくりを支援いたします。
詳細は
https://jarea.jp/をご覧ください。 

宿泊施設の自社予約率を最大化するためのホームページ戦略【脱OTA完全ガイド】

SNSでファンを育てる宿泊施設の情報発信イメージ5

WRITER / Yigg
株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部 WEBコーダー

株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部は、ジャリア社内のSEO、インバウンドマーケティング、MAなどやクライアントのWEB広告運用、SNS広告運用などやWEB制作を担当するチーム。WEBデザイナー、コーダー、ライターの人員で構成されています。広告のことやマーケティング、ブランディング、クリエイティブの分野で社内を横断して活動しているチームです。

※本記事は、株式会社ジャリアのWebマーケティング部による編集方針に基づいて執筆しています。運営ポリシーの詳細はこちらをご覧ください。