TikTok運用とは?メリットやビジネスに活かすポイント、注目のアカウントを紹介!
インスタグラム、Facebook、XなどSNSマーケティングに注力している企業の中には、次のSNSとしてTikTok運用を考えている担当者の方も多いのではないでしょうか。
日本を含め、世界でも大人気のTikTokはユーザー層も広がっていて、若年層だけでなく30~50代のユーザーにまでリーチできるので、認知拡大を図りたい企業はぜひ取り組みたい施策です。
そこで今回はTikTok初心者の方向けに、TikTokの概要から運用するメリット、ポイント、注目のアカウントまでご紹介していきたいと思います。
目次 |
TikTokとは
TikTokとは、短尺の動画をシェアできるスマートフォン向けのSNSです。2016年に中国のByteDance社が開発し、国内では2017年にリリースされました。
月間アクティブユーザー数は1,700万人を超え(2021年8月時点)、App StoreとGoogle Playの累計ダウンロード数は20億を突破しています(2020年4月時点)。国内・国外ともに利用者数がどんどん増え、世界的に主流なSNSになりつつあります。
X(旧Twitter)はテキストがメインであり、インスタグラムは写真がメインである一方で、TikTokは動画に特化しています。当初は15秒までのショート動画しか投稿できませんでしたが、現在は最長10分まで延長されています。
また、TikTokには「おすすめ」機能があり、検索結果、いいね、動画視聴時間などに基づき、ユーザー1人1人に合った動画を表示してくれます。「おすすめ」に表示される可能性は全ての動画にあり、一定数再生されるようなアルゴリズムになっています。
他のSNSではこのような機能がないため、TikTokでは誰でも再生数を伸ばすことができ、バズる動画が生み出せる仕組みになっています。
TikTokの特徴
TikTokには以下のような特徴があります。
ユーザーの平均年齢は36歳
今やTikTokは10~20代の若者だけのSNSではなくなっています。
博報堂グループの共同研究プロジェクト(2023年度の調査)によると、TikTokユーザーの年齢層は下記のような結果となっています。
男性 | 女性 | |
15~19歳 | 6.8% | 10.9% |
20代 | 11.9% | 15.4% |
30代 | 9.0% | 7.5% |
40代 | 8.2% | 7.2% |
50代 | 6.0% | 6.7% |
60代 | 6.0% | 4.5% |
平均年齢 | 35.95歳 |
データ引用元:TikTok ユーザーの平均年齢が「36歳」に上昇:博報堂のコンテンツファン消費行動調査にみる、日本におけるTikTokユーザーの実態とは:DIGIDAY
20代が一番多い結果となっていますが、30代以降も大幅に下がっているわけではなく、一定の利用率を保っています。特に女性は30~50代で約7%と同じような割合で、男性も50代と60代ともに6%となっています。
平均年齢は約36歳で、昨年度は34.7歳だったことを考えると、TikTokユーザーの年齢層は徐々に広がり、より多くの人々に利用されるようになっていることがわかります。
投稿のハードルが低い
TikTokはアプリ上で動画の撮影から編集まで全て完結させることができ、ハッシュタグなどを付けて共有することができます。何から始めたら良いかわからない場合でも、15秒という短い時間から動画を投稿できるため、日常を投稿したり購入品を紹介したりと気軽に始められます。
音楽や編集・加工機能も多数搭載されているため、初心者のユーザーでもクオリティの高い動画を制作・投稿しやすい点も人気を集めている要因です。
また、TikTokはフォローしているユーザーではなくても、おすすめで流れてきた投稿に対して気軽に反応できるため、いいねやコメントなどのエンゲージメントを獲得しやすくなっています。
拡散力が高い
FacebookやInstagramなどのSNSは自身が既にフォローしているユーザーがタイムラインに表示されるのに対し、TikTokには「おすすめ」フィードがあり、フォローしていないクリエイターの中でエンゲージメントが高い動画から優先的に表示される仕組みになっています。
個人の行動や興味関心のデータに合わせてカスタマイズされているため、各ユーザーのおすすめフィードはそれぞれ異なっており、一つとして同じおすすめフィードはありません。
他のSNSではある程度のフォロワーがいないと見てもらえないような動画でさえもすぐに拡散され、1日もせずに10,000回再生されることもあり、新規フォロワーの獲得にも繋がります。
情報収集の場として利用できる
TikTokは情報収集の場にもなります。お店や旅先に関することを探し、良い情報があればより確実な情報を求めてネットで検索するといった使い方をするユーザーが増えています。
また、投稿に対してコメント欄でユーザーが情報共有することもあります。例えば、飲食店の情報が投稿されると、その飲食店に行ったことのある人は行った感想をコメント欄に書き込み、行ったことのない人はお店の雰囲気や金額などより詳しく知りたい情報を書き込みます。
投稿者だけではなくユーザー同士の情報共有ができ、もともとあった情報にプラスで沢山の情報を得ることが可能な点もTikTokのメリットです。
TikTokとインスタグラムの違い
TikTokとインスタグラムはどちらもビジュアルメインで訴求できるSNSなので、これからSNS運用を始めようとしている企業の中には、両者の何が違うのか、理解していない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
インスタグラムはビジュアルメインの投稿が多く、ショップ機能もあることからコンバージョンを獲得しやすいというメリットがあります。投稿を閲覧したユーザーの購買意欲を高め、そのままECサイトへ誘導して購入してもらう流れを作りやすいです。
また、クオリティの高い写真や動画が多いので、企業アカウントで投稿する時も、いかに上質に撮れているかが重視される傾向にあります。
一方、TikTokは生活の延長線上にある投稿が多く、何気ない瞬間の動画やまだ発信されていないようなリアルな情報が人気を集めています。
そのため、多少ブレていたり近すぎたりしていても、逆にそこがリアルさを感じられ、ユーザーの印象に強く残るのでバズりに繋がることが多いです。あらかじめ用意されていたわけではない、思いがけず撮れてしまったような動画もTikTokであれば十分に活用可能なのです。
TikTokはストーリー性のある投稿も多く、一度興味を持って長く視聴したアカウントの投稿はフォローしていなくてもおすすめ欄に表示されます。よって、自社に興味を持ってもらえる可能性が高いユーザーに、他の投稿も見てもらえるようになります。
人は自分が興味のあることであれば、何度も目にするうちに自然と好感を持ち親近感を覚えるので、おすすめ機能で何度か見ているうちにフォローへ繋がることも多いです。
●TikTokとインスタグラムはどう違う?特徴や運用ポイントを解説!
TikTok運用のメリット・デメリット
TikTok運用には以下のようなメリットとデメリットがあるので、事前に把握しておきましょう。
TikTok運用のメリット
コストを抑えながら拡散できる
TikTokを運用する一つ目のメリットとして、予算をかけずに拡散できる点があります。
SNS運用の中でも比較的気軽に始めやすいTikTokでは、撮影した動画をすぐに編集でき、コストをかけずに投稿できます。ある程度の動画のクオリティーも必要にはなりますが、スマホだけで撮影から投稿まで完結するのであまり手間もかかりません。
広告を出そうとすると高い費用も時間もかかってしまうため、面倒に思ったり、諦めてしまう企業もあるかと思います。しかし、TikTokでは興味を持ってくれそうなユーザーにおすすめとして表示してもらえるので、幅広いユーザーに拡散できるといった点では便利なSNSと言えます。
他社の参入率が低い
TikTokを運用する二つ目のメリットは、他社の参入率が低い点です。
多くの企業がX(旧Twitter)やInstagram運用には着手していますが、TikTok運用まで行っている企業はまだ少なく、競合との差別化ができます。
他社がまだ参入していないうちに始めることで、自社のアカウントを見つけてもらいやすく、認知も広まり、新規顧客の獲得にも繋がります。
宣伝色が出にくい
TikTokを運用する三つ目のメリットは、宣伝色が出にくいという点です。
TikTokでは広告が流れる際に「広告」という表示が出ますが、ユーザーは広告表示されると抵抗感を抱きすぐにスキップしてしまいます。
一方で、アカウントの運用による通常の投稿であれば広告表示はされないため興味を持ってもらいやすく、表示された動画だけでなく他の動画まで見てもらえる確率が高くなります。
また、企業のアカウントと言うと堅いイメージがありますが、TikTokの機能を駆使して親しみやすい動画を作り、ギャップを見せることでどんな企業なのか知りたいと思わせることができ、プロフィールを見てもらいやすい傾向にあります。
TikTok運用のデメリット
目的を達成するまでに時間がかかる
TikTokを運用する一つ目のデメリットは、目的を達成するまでに時間がかかるということです。
早い段階で認知が広まれば、集客や購入に繋がるスピードも速いかと思いますが、一般的には認知されるまでに約3ヶ月~4ヶ月はかかります。
一方で、実際に投稿した日に再生回数が伸びなくても1週間後に急に伸びるというケースもあるため、再生率が低いからといってすぐに投稿を消してしまうのは非常にもったいないです。
再生数がいまいち伸びなくてもすぐに諦めずコツコツ投稿し続けることが大事です。最低でも週に2、3回の投稿を3ヶ月は続けることで徐々に結果が出てくるでしょう。
炎上する可能性がある
TikTokを運用する二つ目のデメリットは、炎上の可能性があるということです。
メリットとして拡散力があることをお伝えしましたが、不適切な投稿だった場合でもすぐに広まってしまうという恐ろしさがあります。
投稿者はそのつもりがなかったとしても、ユーザーにとって好ましくない動画だった場合コメント欄が荒れてしまったり、炎上してしまったことをネタにTwitterに拡散されたりと、予期せぬ拡散が起こってしまいます。
炎上は企業のイメージ悪化や売り上げ低下に繋がってしまう可能性もあるので、投稿する際には十分な配慮が必要になります。
●企業がTikTokを運用すべき理由とは? メリットとデメリットを紹介!
TikTokで人気のジャンル7選
TikTokでは、人気のジャンルで投稿するとおすすめやトレンドにのりやすく、より多くのユーザーに見てもらうことができ、運用効果も倍増します。
ここでは、TikTokで特に人気な7つのジャンルを紹介していきます。
TikTokの人気ジャンル① ダンス
視聴者が思わず引き込まれるダンス動画はTikTokが始まった当初からとても人気のジャンルです。
また、TikTokには企業がハッシュタグをつけたテーマを設定し、そのテーマに沿った動画をユーザーに投稿してもらうハッシュタグチャレンジというメニューがあります。ハッシュタグチャレンジでは多くのユーザーが真似しやすいダンス動画が拡散されやすく、ユーザーからのエンゲージメントを獲得しやすいというメリットがあります。
ダンスは言語を問わないので、日本だけでなく海外のユーザーからもいいねやシェアをしてもらいやすく、一気にバズる可能性が高いです。ユーザーが作成した動画がそのまま企業の宣伝にもなり、費用対効果の高いTikTok運用が可能です。
TikTokの人気ジャンル② ノウハウ
ノウハウ系動画の内容は、まるでプロが撮ったような写真の撮影方法を実践して紹介したり、防災時に役立つ知識を伝えたり、アートのノウハウを伝えるものまで様々。「これならできそう!」と思わせることが人気を集めるポイントです。
投稿者が専門家などその道のプロであれば、内容の説得力が増し、アカウント自体に対する信頼性も高まります。企業がノウハウ系の動画を撮影する場合もプロの目線から役に立つ情報を提供できるので、ユーザーとの信頼関係を築きやすく、エンゲージメントを獲得することが可能です。
TikTokの人気ジャンル③ ファッション・ビューティー
トレンドのコーディネートやアイテムの紹介といったファッション系の投稿、新発売のコスメやおすすめのスキンケア方法などを紹介するビューティー系の投稿も人気です。
ファッション・ビューティー業界はトレンドが変わりやすいので、TikTokは短時間で最新のトレンドをテンポよく紹介できる効果的なツールと言えます。
実際に着用している姿や化粧品のテクスチャーなど、写真ではわかりにくい部分を伝えられるという大きなメリットがあります。また、ファッションアイテムや化粧品は定期的に新作が出るのでネタにも困りにくいです。
視聴するユーザーはブランドのファンであることも多いので、社員が直接商品を紹介することで親近感が生まれ、より強く愛着を持ってもらいやすいです。ブランディングの強化にもつながるでしょう。
TikTokの人気ジャンル④ おもしろ・ネタ系
おもしろ・ネタ系の動画は、老若男女問わず多くの人に愛されている人気ジャンルの1つです。
例えば、「日常でのハプニング」「芸人の大好きなネタ」など、笑いにまつわる動画がこのジャンルに当てはまります。何度も見てしまい、視聴数が一気に増加したり、シェアされてバズりやすいという特徴があります。
ユーザーは短い時間で楽しい気持ちにさせてくれる動画を求めているので、あまりにこだわりすぎて長くなってしまったり、モラルに欠けた行動をとるような動画では視聴数は増えません。
オリジナリティ溢れる動画でコンスタントに投稿し、ユーザーの反応が良い動画のパターンを掴むことが重要です。いつも面白く、笑える動画を出してくれる投稿者というイメージがつけば固定ファンがつきやすく、バズる可能性が高くなります。
TikTokの人気ジャンル⑤ グルメ
グルメ動画も多くのユーザーの関心度の高い人気ジャンルです。料理のレシピや美味しいお店の紹介など、食に関する幅広い情報が発信されています。
食のジャンルや投稿者の属性に合わせて投稿される内容は様々。ユーザーが実際にお店に訪れているかのように錯覚できる動画は食欲を刺激し、食べてみたい、行ってみたいと思わせることができます。今は行けないからと後で見返すために保存するユーザーも多いです。
食に関連する企業であれば、食品の調理方法や人気メニューの紹介などをアフレコやテロップなどTikTokならではの見せ方で撮影することで興味を持つユーザーに見てもらえ、来店率を上げることができます。
TikTokの人気ジャンル⑥ 癒し
自慢のペットや赤ちゃんの動画を投稿する癒し系の動画も人気のジャンルです。
かわいい姿だけを撮影した動画も視聴されますが、最後にオチがついているようなクスっと笑える構成になっていると視聴数が伸びやすい傾向にあります。
「どうなるんだろう」と興味をひき、「また見たい」に繋がり、いいね数や保存数が増えやすいといった特徴もあります。あくまでもやらせではなく自然な流れで面白い結果になる動画が好まれます。
動物を飼っている人はもちろん、飼っていない人も動物が好きで癒しとして見ていることが多く、自社の商品と関連させたコンテンツを作成してみると視聴数の増加が期待できるでしょう。
TikTokの人気ジャンル⑦ 不動産系
コロナ禍で外出が制限されていた影響で、実際に現地に足を運ばなくても内見ができる不動産系の投稿は、近年人気急上昇中のジャンルです。
TikTokは若年層が多く利用しているので、一人暮らしに最適な物件などが多く視聴される傾向にあり、運用効果が出やすいです。
内見には時間がかかるものですが、外観から内観までテンポよく紹介することで最後まで見てもらえます。隅々まで紹介する必要はなく、魅力的な部分などをテロップで掲載するなどして、もっとよく見たい、詳細が知りたいと思わせることができれば問い合わせにつながります。
また、不動産会社は実際の内見で撮影した動画を利用できるので、事前に構成を考えておくことでTikTok運用にかけるコストを減らすことができます。
認知拡大に効果的なインフルエンサーマーケティング
TikTokでフォロワーを増やすためには、まず投稿を見てもらう必要がありますが、投稿を見てもらうための効果的な施策としてインフルエンサーマーケティングを行う企業が増えています。
インフルエンサーマーケティングとは、企業がインフルエンサーを起用して情報を発信し、認知拡大や購買意欲の向上を図ることです。
SNS上でフォロワーを多数抱え、影響力が高いユーザーをインフルエンサーと呼びますが、TikTokにも他のSNSと同様、TikTokerと呼ばれるインフルエンサーが数多くいます。
インフルエンサーマーケティングはその影響力の強さから、企業・ブランドの認知拡大に繋がる効果的な手法として注目されています。
TikTokでインフルエンサーマーケティングを行うメリット
TikTokでインフルエンサーマーケティングを行うメリットを大きく3つご紹介します。
ターゲティングしやすい
グルメ、ファッション、コスメ、旅行など様々なジャンルが発信されているTikTokですが、ユーザーは興味のあるジャンルで好感の持てるインフルエンサーをフォローしているので、狙ったユーザー層へのアプローチが可能になります。
インフルエンサーに1万人のフォロワーがいた場合は1万人に配信されることになり、フォロワーがシェアすればフォロワーのフォロワーにまで認知してもらうことができます。
インフルエンサーが発信するジャンルに興味のあるユーザーへ次から次へと拡散されていくので、強い訴求力を持って狙ったターゲットに情報を届けやすいです。
信頼性が高い
TikTokのインフルエンサーはそれぞれのジャンルに特化し、専門知識を持っていることも多いので、インフルエンサーマーケティングは信頼性が高いこともメリットです。
いくらブランド側が「この商品良いですよ!」と言っても、過度なアピールと思われたり、疑われてしまうこともあるので、ユーザーと同じ立場でレビューをしてくれるインフルエンサーを起用することで広告感が薄くなり、興味を持ってもらえます。
インフルエンサーはフォロワーからの信頼も厚いので、「○○さんが使用していた商品だから買ってみよう!」と、購入に繋がりやすくなります。
施策を展開できる
インフルエンサーマーケティングは柔軟に施策を展開できます。
例えば、ギフティングはレビューしてもらいたい商品をインフルエンサーの自宅に送り、使用した感想をTikTokへ投稿してもらうというものです。自分が好きなインフルエンサーのリアルな声を届けられるので広告感を出さずに拡散することができます。
店舗やイベント会場などにインフルエンサーを招待し、TikTokに様子を投稿してもらう現地訪問は、現場の雰囲気やインフルエンサーの感想も伝えられるので、集客へ繋げることができます。
このように、ユーザーの求めているリアルな声を聞けるというところがインフルエンサーマーケティングの強みになります。
TikTokインフルエンサーマーケティングのキャスティング法
TikTokにおけるインフルエンサ―マーケティングのキャスティング方法は二つあります。
インフルエンサーに直接依頼する
一つ目は、インフルエンサーに直接依頼する方法です。フリーのインフルエンサーであれば、TikTokのDMやコメントから直接依頼します。
直接のやりとりになるのでコストカットにはなりますが、ある程度のノウハウがないとせっかく依頼したのに効果がでなかったということにもなり兼ねません。どのインフルエンサーが自社とマッチしているのかを慎重に見極めてから依頼しましょう。
代理店に依頼する
二つ目は、代理店に依頼する方法です。数多くのインフルエンサーの中から最適な人物を選定し、マネジメントからレポート分析まで一貫して行ってもらえます。
直接依頼するよりもコストはかかってしまいますが、より効果のあるインフルエンサ―マーケティングが期待できます。これまでの実績から最もマッチするインフルエンサーを選定してもらえるので、初めてキャスティングを行う場合は代理店へ依頼することをおすすめします。
TikTokインフルエンサーマーケティングの注意点
ここでは、TikTokインフルエンサーマーケティングにおける注意点をご紹介します。
宣伝広告であることを明記する
TikTokのインフルエンサーマーケティングでは、投稿に必ず宣伝広告であることを明記する必要があります。
宣伝だと伝えずに広告を訴求することはステマとなり、法的に処罰されたり、ユーザーからの信頼を一気に失う恐れがあります。
投稿する前に必ずステマだと疑われるような部分がないかをチェックし、ユーザー・インフルエンサー・企業の3者間の信頼関係を壊すことのないように努めましょう。
フォロワーとのエンゲージメントが高いインフルエンサーを選ぶ
TikTokのインフルエンサーマーケティングでは、フォロワーとのエンゲージメントが高いインフルエンサーを選びましょう。
一見、多くのフォロワーを抱えているように見えても、これまでの投稿にいいねやコメントがあまりない場合、フォロワーを購入していたり、現在はあまり注目されていない人物である可能性が高いです。
フォロワー数や自社とのマッチングだけを見るのではなく、これまでの投稿を見てフォロワーとのコミュニケーションを活発にとっていて、多くの反応を寄せられている人物を選ぶことで費用対効果が向上します。
●TikTokインフルエンサーマーケティングとは?メリットや注意点を解説
TikTokで視聴率を上げる7つのポイント
投稿した動画をなるべく多くの人に見てもらいたいという気持ちは誰もが持っています。
では、TikTokでスキップされずに最後まで視聴してもらうにはどのような投稿をしたら良いのでしょうか。
最初の2秒でインパクトを与える
TikTokは、スクロールするだけで沢山の動画が次々と表示されるので、冒頭で興味がないと判断されるとすぐに次の動画へスキップされてしまいます。TikTokに溢れる沢山の魅力的な動画の中から「見たい!」と思わせるためには最初の2秒が重要です。
料理の動画で例えると、何を作るのか最後まで見なければわからない動画より、最初に出来上がった料理が映し出される動画のほうが、ユーザーが完成までの過程を知りたくなり、最後まで視聴してもらえる確率が高くなります。
最初にインパクトを与えてひきつけることができれば視聴完了率が上がり、おすすめにも表示されやすくなります。どんな場面を最初に持ってくれば興味を持ってもらいやすいのか、ABテストを繰り返しながら成果を出していきましょう。
場面を切り替えるタイミングを研究する
TikTokではテンポ感が重要になり、読み終わっても同じ場面がずっと表示されているとスキップされてしまうので、ユーザーがテロップを読み終わるタイミングを見計らって場面を切り替えることで飽きずに最後まで見てもらえるようになります。
また、テロップを読み上げない投稿の仕方であれば、BGMがメインになるので、曲に合わせてタイミングよく画面が切り替わるようにすると、ユーザーが違和感を感じにくくなります。
飲食店のTikTok運用でメニューの紹介をするときは、メニュー名のみをテロップに記載し、2秒ほどで次の場面へ切り替えると効果的です。メニュー名のみの表示であればすぐに読み終え次の場面に切り替わるため、ユーザーの待ち時間がなくなり視聴完了率が上がります。
ハッシュタグを活用する
Instagramではハッシュタグで検索する文化が盛んですが、TikTokでもハッシュタグを活用して視聴率を上げることができます。
例えば、ハウスメーカーが物件の内観を紹介する動画であれば、「#お部屋紹介」や「#ルームツアー」などの人気のハッシュタグを付けることで、TikTokで物件を探しているユーザーや物件を見ることが好きなユーザーのおすすめに表示されやすくなり、視聴回数が増えます。
また、ハッシュタグ検索から流入したユーザーは動画に興味を持つ可能性が高いので、いいねやコメントなどの反応も多くなり、そうなれば評価の高い動画としてもっと多くのユーザーのおすすめに表示されるようになります。
動画の内容に沿った選曲にする
TikTokで選曲をするときは、動画の内容に合うようなテンポ感や曲調の楽曲にしましょう。
例えば、ランチの動画であれば、ゆったりとしたテンポの曲で優雅な雰囲気がでるようにしたり、お酒を楽しんでいる動画であれば、アップテンポの曲にしてノリが良く明るい雰囲気にすることで、ユーザーに違和感を与えずに最後まで見てもらえます。
また、TikTokでは流行りの曲を使用することで多くのユーザーに見てもらいやすい傾向にありますが、他の投稿者のオリジナル曲を無断使用すると著作権の侵害にあたるため注意が必要です。
TikTokはアプリが公式に提供している楽曲も豊富なので、最初はアプリの中から流行っている・流行りそうな楽曲を選んだ方が安心です。
ユーザーにとって見やすい文字にする
TikTokの動画は文字を入れることでより見やすくなりますが、見にくい文字はスキップされてしまう原因にもなるので注意が必要です。
文字の大きさ、色、フォント、位置、背景色など、文字の入れ方ひとつで動画の見やすさは大きく変わります。文字が小さすぎたり、背景と似たような色になってしまうと、せっかく文字を入れても意味がありません。
夜に外で撮影した動画に黒で文字が入っていても読みにくく、何が書いてあるのか伝わらないですよね。この場合は黒よりも白で文字入れした方が確実に見やすいです。少しでも読みにくければすぐにスキップされてしまうので、ユーザー側の視点で制作していくことが大切です。
文章は簡潔にまとめる
TikTokでは文章を簡潔にまとめることも重要です。
ブログのような記事であれば、詳しく長く説明してある文章のほうがより具体的に分かりますが、TikTokの場合、ユーザーは短い時間で情報収集することを目的としているため、文字数は少ない方が視聴率が良くなります。
TikTokに文字を入れるとしたら、2行以内にまとめるのがポイントです。3行以上になるとユーザーは文字数が多いと感じ、スキップされやすくなってしまいます。文章はできるだけ簡潔にまとめ、具体的な説明は動画の中で伝えるほうが効果的です。
投稿を分析する
TikTokの視聴率を上げるためには、投稿するばかりではなく、投稿した結果どうだったのかをきちんと分析する必要があります。
TikTokビジネスアカウントの分析機能を使えば、動画の再生回数、いいねやコメントといった反応の数はもちろん、プロフィール訪問数やフォロワーの属性、フォロワー数の遷移、動画の流入経路なども把握できます。
どんな投稿で視聴率が上がったのか、データを積み重ねて動画制作やTikTok運用の改善に繋げましょう。視聴率が良い動画の傾向が見つかれば、どの動画でも一定の視聴率を保てるようになるでしょう。
注目のTikTokアカウント
TikTok運用では、人気を集めている他のアカウントがどのような手法で投稿しているのかを研究し、自社の投稿に反映してみることも重要です。
ここからは、個人的に注目している人気アカウントを紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
注目のTikTok個人アカウント
まずは、福岡で活躍している5人のTikTokユーザーをご紹介します。
@anonymous_1031 / アノニマス/Anonymous
まず1人目のTikTokユーザーは、ストリートスナップを撮影しているアノニマスさんです。福岡の学生である彼が、街で通りすがりの方に声を掛け撮影するという一連の流れを撮影した投稿になります。
今はこうしたストリートスナップ撮影のアカウントは数多くありますが、アノニマスさんを参考にし、似たような投稿をしているユーザーも多く、人気インフルエンサーとして活躍しています。
街で知らない人に声を掛け、撮影するというドキドキ感や、撮影後の仕上りへの興味がフォローへ繋がっています。最近では様々なインフルエンサーともコラボする投稿も増えているので、ますます注目されるカメラマンになるでしょう。
@_high_genkides / カイセイの九州旅
2人目のTikTokユーザーは、グルメやホテル、絶景スポットなどを紹介しているカイセイさんです。福岡をはじめとした九州の穴場スポットや激安ラーメン店、おすすめグルメなどを発信されています。
投稿の特徴は、体験型の発信ということ。気になるけど入りにくいお店を紹介したり、あまり知られていない穴場のお店を紹介したりと、他のユーザーからは得られない、カイセイさんだからこそ発信できる情報をかなりの頻度で投稿されているので、フォロワーからの信頼も厚いです。
カイセイさんの投稿は、お手本にして良いような動画のインパクト、テロップの見やすさ、スピード感があり、多くのユーザーに興味を持ってもらえるような投稿になっています。
@gudeminami373 / gudeminami
3人目のTikTokユーザーは、ありのままの日常をブログのような感覚で投稿しているgudeminamiさんです。
韓国旅行の様子を投稿したり、おすすめのカフェを投稿したり、投稿のジャンルは様々ですが、彼女が投稿するとコメント欄には「着用している洋服はどこのですか?」「品番教えてください!」などの質問で溢れています。
ブランドディレクターということもあり、ファッションセンスへの信頼度も高いので、特に洋服をアピールしている投稿でなくてもそういったコメントが集まります。主婦でも真似しやすいようなおしゃれなコーディネートが多く、着ている洋服はフォロワーの購入にも繋がっています。
@4hime_ / たいせい
4人目のTikTokユーザーは、歌ってみた動画のたいせいさんです。車を運転しながら歌っていた動画がバズり、フォロワーも増え続けています。
歌ってみた動画は沢山のユーザーが投稿しているジャンルですが、彼がここまで注目を集めたのは単純に歌が上手なだけではなく、車の運転中や営業終了後のお店の中など、何気ない瞬間での歌声を発信していたことが理由のひとつでしょう。
歌のジャンルは本人が投稿するより、どちらかといえば他人が撮った動画に「友達の歌がうますぎる」などのテロップをつける発信の仕方の方が視聴率が良い傾向にあります。実際に彼の投稿でも、車の中で歌っている様子を友達が撮影している動画の視聴率が伸びています。
@aritan_fukuoka / 白石ありさ
最後に紹介するTikTokユーザーは、九州・福岡の観光やグルメを紹介している白石ありささんです。
白石さんは主にグルメや施設の体験型の投稿を行っていて、彼女をフォローしていれば、福岡・九州の新しいスポットの知りたい情報をすぐに知ることができます。明るい声と笑顔が印象的で、画面から美味しさ、楽しさが伝わってくるような投稿になっています。
最初にインパクトのある場面を持ってくることで、より多くのユーザーが興味を持ち、ほとんどの投稿で100以上の保存を獲得しています。
イベント紹介の動画は、最初にイベント名をテロップで表示して興味をひき、最後の方に日時を記載するなど、最後まで見てもらえるように工夫されています。体験型の投稿をする際には、参考にしたいアカウントです。
●4週間でフォロワー2000人獲得したジャリアTikTok担当が注目している!!!福岡のおすすめTikToker5選
注目のTikTok企業アカウント5選
続いて、人気の企業アカウントをご紹介します。
@nagasakibiopark / 長崎バイオパーク
1つ目のTikTok企業アカウントは、長崎バイオパークです。動物園のアカウントになりますが、実際に行かないと見られないような姿だったり、実際に動物園に行ったとしてもなかなか見られないような珍しい姿などを投稿しています。
その中でもカピバラの投稿が人気で、日常の風景はもちろん、餌を食べている様子を近くで撮影してインパクトを与えたりと、興味をひきつけるよう工夫されています。カピバラ以外の動物の可愛い姿も沢山投稿されているので、動物好きは思わずフォローしたくなるでしょう。
特に人気の動物に関してはプレイリストで動画をまとめ、新規で訪れたユーザーや各動物のファンがすぐに目当ての動画を再生できるようになっているので再生回数の増加にも繋がっています。九州ということでなかなか行けないユーザーにもTikTokによって動物たちの姿をシェアし、ファンを育成していると考えられます。
バイオパークはTikTok以外のSNS運用にも力を入れていて、どの媒体でも人気アカウントとなっているので、その圧倒的なマーケティング力はぜひ参考にしたいですね。
@uniqlo_jp / ユニクロ
2つ目のTikTok企業アカウントはユニクロです。お買得アイテムや新作アイテム、トレンドアイテムでのコーディネートを配信しています。
ユニクロは老若男女問わず幅広い世代から支持されているので、コーディネートを紹介するときも服の色や季節、男女別の人気アイテムによってセグメントを分けるなど、ユーザー側も見やすいように工夫されています。
また、ユニクロスタッフの休日コーデや秋の色合わせコーデなど、コーディネートを一式組んであるのでユーザー側が真似しやすく、商品の購入へ繋がっています。トレンド情報をすぐに発信でき、拡散力の高いTikTokだからこそできる内容になります。
アパレルの企業ではUGCに繋がるような配信ができることもメリットです。広告を出稿しなくてもユーザーが自らコーデを組んで発信し、自社のアイテムを拡散してくれるのでコスト削減にもなります。
@placole_dressy / PLACOLE&DRESSY
3つ目のTikTok企業アカウントは、PLACOLE&DRESSYです。自社で販売しているウェディングドレスの情報を中心に発信しています。
新作ドレスやコラボドレスなどをいち早く配信し、ドレスの特徴紹介や体形にあったドレスの紹介もしてくれるので、試着をしなくてもイメージがつきやすく、ドレスを購入する際に生まれる疑問点も事前に解消されやすくなっています。
ウエストが目立たないドレスや青いドレスが見たいなどのコメントがあれば、そのコメントに応えるような内容の動画を作成して投稿しています。実際に結婚式を控えていたり、着たいドレスがあるユーザーにとっては有力な情報になり、問い合わせに繋がっていくでしょう。
このように、ユーザーに寄り添うような運用が信頼関係を強固にし、ブランディングの確立にも繋がっていると考えられます。
@tastyjapan_bf / Tasty Japan
4つ目のTikTok企業アカウントは、Tasty Japanです。基本的には実際に料理を作っている様子を20秒前後にまとめて紹介する内容です。投稿のサムネイルに料理の完成シーンを設定することで興味のあるユーザーに最後まで見てもらい、再生回数を増やしています。
投稿頻度も高いことから「次はどんなレシピが投稿されるんだろう」というユーザーの好奇心や期待を集め、フォローに繋がっているのだろうと考えられます。説明文には日本語だけでなく英語でもレシピが記載されているので外国人からのコメントも多いです。
料理動画を配信しているアカウントは沢山ありますが、英語でのレシピが記載されている点は他の料理動画との差別化に繋がっています。このような競合との差別化はユーザーに見てもらうためにも重要です。
@rohtotiktok / ロート製薬
最後に紹介するTikTok企業アカウントは、ロート製薬です。基本的には自社のおすすめ商品や新作商品の紹介を行っています。インフルエンサーを起用して実際に商品を使用した細かいレビュー投稿も人気です。
ロート製薬の商品はドラックストアなどで購入できるプチプラなものが多いことから、特に若い世代から支持を得ています。同世代のインフルエンサーを起用することでより親近感を持ってもらい、いいねやコメントなどの反応をとりやすくしています。
TikTokを利用するユーザーはいかに短時間で満足いく情報を得られるかということも重要視しているので、企業が実際に試してみて結果を教えてくれるような動画は再生されやすい傾向にあります。自社の商品紹介にもなるので購買意欲を高めることもでき、売上にも繋がるでしょう。
●TikTokで注目の企業アカウント5選!人気企業の成功事例を紹介します
まとめ
今回は、TikTok運用を始める前に押さえておきたい内容についてご紹介しました。
他のSNSと比べるとまだ取り組んでいない企業が多いですが、気軽に始めることができ、一気に拡散を狙えるTikTok運用はすぐにでも取り掛かるべき施策です。
親しみやすさを出しつつも、音楽の使い方や画面の切り替え方など工夫しなければならない部分も沢山あるので、競合を参考にしたり分析を繰り返して着実に認知を広げていきましょう。
弊社では、企業のTikTok運用代行サービスを行っています。各企業ごとの市場調査やターゲット設定、戦略立案、コンテンツ制作、広告出稿、効果測定まで、ワンストップで承ります。
TikTokを活用して集客につなげたい方や、現在のTikTok運用の改善を図りたいという方は、お気軽に弊社までお問合せ下さい。
WRITER / YUME 株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部 企画営業 アカウントプランナーグループ 株式会社ジャリア福岡本社 WEBマーケティング部は、ジャリア社内のSEO、インバウンドマーケティング、MAなどやクライアントのWEB広告運用、SNS広告運用などやWEB制作を担当するチーム。WEBデザイナー、コーダー、ライターの人員で構成されています。広告のことやマーケティング、ブランディング、クリエイティブの分野で社内を横断して活動しているチームです。 |